反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

WRESTLE KINGDOMの感想①

 各試合の感想は何回かに分けて書くとして(1月は格闘技興業としては谷間の時期になりそうだし)、まずは全体の感想とメインから。

 例年書いている気がするが、入場に長蛇の列ができている東京ドームは壮観の一言。列に並んでいるだけで「これから凄いイベントが始まる」という高揚感でワクワクしてくる。この倍以上の人数が集まるレッスルマニアの会場はどういう空気なんだろうか。

 本戦前の主要日程発表はG1開幕戦がダラス、8月にロンドン大会開催、という時点で既に度肝を抜かれていたのだが、トドメに東京ドーム2連戦。まさか試合が始まる前から絶叫することになるとは思わなかった。昨年から同一会場2days興業を積極的に打っていたけど、このノウハウの蓄積がここにつながったのか。いや、新日本は攻めるねえ。

第9試合 IWGPヘビー級選手権試合

 お互いじっくりと攻める比較的静かな立ち上がりになるが、場外でケニーが棚橋を放送席へボディスラム、さらにムーンサルトを敢行した辺りでギアが上がり始める。それでも棚橋はトペコンの助走に行こうとするケニーを阻止し、さらにドラゴンスクリューでのヒザ攻めと、ケニーのリズムを揺さぶっていく。
 スタイルズクラッシュからのハイフライフローを防がれた棚橋だが、場外の長机にケニーを寝かせると、コーナー最上段からハイフライフロー!しかしケニーにかわされ誤爆!棚橋がケニーの土俵に乗ってしまったこの場面が個人的には今回のハイライトで、この時点で流れはケニーに来たかと思ったが…。
 ケニーのパワーボム3連発、スリングブレイドからのハイフライフローを耐えた棚橋はハイフライフロー2連発を入れるが、これはケニーが返す。ケニーの雪崩式ジャーマンを食らった時点でもう終わりかと思えたが、棚橋は片翼の天使を切り返すとスリングブレイドからのハイフライフローで3カウント!

 試合そのものに関しては、素晴らしいの一言。棚橋はイデオロギー抗争を唱えてファンに分かりやすい切り口を提示したのもさすがだし、試合内容についてもコンディション不良をうかがわせる場面は皆無だった。この年齢で年間最大興業のメインに向けてキッチリ仕上げてくるんだから、さすがというしかない。
 ただ、このタイミングでオメガが負けてしまったということは…。今大会は他の試合でも離脱が噂されるメンバーが根こそぎ負けており、リング外での今後の展開を考えるとどうしてもモヤッとしてくる。すれっからしファン特有の面倒な感想だということは自覚していますが。
 
 ドーム2連戦という大勝負に向けて、これからの1年間で誰が抜けて誰を育て、誰を補充するのか。まずは今日の後楽園ホール大会の動きに注目。

# by nugueira | 2019-01-05 11:17 | 新日本プロレス | Comments(0)

RIZIN.14の感想③

宮田和幸〇-×山本アーセン(2R アームロック)
 アーセンがゴングと同時に跳びヒザに行かないかなあ、と思っていたら宮田が跳びヒザ!これにはしびれた。
 組みではアーセンが上回りテイクダウンするものの、宮田が下から三角、さらにはアームロックを狙っていく。アーセンは危なっかしい場面もありつつ何とか凌いで1Rが終了。
 2Rはアーセンが飛び込みながらのパンチで押し倒すようにテイクダウンするものの、宮田が背中から腕を回す変則的なアームロックで一本!フィジカルでアーセン、技術で宮田という分かりやすい構図だったが、宮田がMMA経験の差をみせつけた。
 ここはアーセンに勝って世代交代して欲しかったが…。前から言っているけど、RIZINにこだわらず試合経験を積むべきだと思う。昨年母親が3試合戦ってるのに息子が1試合っておかしいでしょう。

長野美香×-〇山本美憂(判定)
 山本がパンチで先手を取り、長野のタックルは切ってこつこつとパウンド。目立つ決定打はなかったが最後までこの展開を続け判定勝利。この年齢でMMAに適応していく山本には頭が下がる思いだが、これからの扱い方は難しくなりそう。浜崎に挑戦させても思い出作りマッチにしかならないだろうし。

ダロン・クルックシャンク×-〇ダミアン・ブラウン(1R ギロチンチョーク)
 クルックシャンクがバックブロー、バックスピンキックなど回転系の技を繰り出しつつ、打撃で着実にブラウンを削っていく。フィニッシュも近いか…と思ったところでクルックシャンクがタックルに行くものの、ブラウンがギロチン。そのまま極まってしまいクルックシャンクがタップ!
 あそこでテイクダウンに行く必要性もなかった気がするのだが、クルックシャンクは勝負を急いでしまったか。まあライト級GPに向けてコマが豊富になった、という見方ができなくもないか。

# by nugueira | 2019-01-04 22:17 | RIZIN | Comments(0)

RIZIN.14の感想②

 生中継枠以外の試合の感想を何回かに分けて。ラスト3試合以外もKO・一本決着が多く、今後が楽しみなニューカマーもいて充実の内容だった。

大尊伸光×-〇トフィック・ムサエフ(2R TKO)
 両者打撃で距離を探り合う静かな出だしだが、1R終盤にムサエフがテイクダウン。2Rもムサエフがパンチからのタックルでテイクダウンを奪うと、ハーフの体勢からパウンドを連打しレフェリーがストップ。
 あの体勢からパウンドを効かせるかあ…。テイクダウン耐性などはまだ分からないけど、掘り出し物の外国人が来たかも。

真珠・野沢オークレア×-〇ヤスティナ・ハバ(2R 裸絞め)
 スタンドでも思い切りのいい打撃を出していく野沢だが、テイクダウンされたハバは下から三角や腕十字。危ない場面もあったが野沢が何とか堪える。
 2Rは野沢がバックを奪いかけるものの、上を取り返したハバがマウントを奪い、最後は裸絞めで一本。テレビ的には望ましい展開ではなかったんだろうが、デビュー3戦目の選手がつまずくのはある意味当たり前の話。RIZINにこだわらず場数を踏んでいく手もあると思うのだが。

佐々木憂流迦〇-×マネル・ケイプ(判定)
 入場時の憂流迦の格好、パッと見が大西ライオン。
 タックルを切られなかなかトップが取れない憂流迦だが、ジャブ、テンカオと打撃をよく使えている。迂闊に飛び込めなくなったケイプを2Rにはテイクダウンしチョークを狙っていくが、ここはケイプが凌ぐ。3Rは攻め疲れか憂流迦がケイプのパンチをもらう場面もあり、フィニッシュはできず試合終了。元UFCファイターの地力の違いは見せたが、インパクトには欠けたか。

元谷友貴〇-×ジャスティン・スコッギンス(1R 洗濯挟み)
 回転系の打撃を混ぜつつ攻めるスコッギンスだが、元谷はスタンドでも後手に回らず寝技に引き込むと、下から三角を狙う。耐えるスコッギンスだが、元谷が洗濯挟みに移行して一本!
 元UFCファイターにこの勝ち方をしたのは大きい。憂流迦、朝倉も含めバンタム級のコマは揃ってきており、2019年はこの辺の面々がサバイバルマッチをして堀口への挑戦者が浮かび上がる流れになればいいのでは。

矢地祐介×-〇ジョニー・ケース(2R TKO)
 ケースが開始早々、矢地にパンチを叩き込んでダウンを奪取。さらに組み付くとすぐさまテイクダウン。矢地は全局面で圧倒され、1R終了時には右目も腫れ上がっている苦しい展開。結局2Rにパンチの被弾でまぶたから出血した矢地にドクターストップがかかり試合終了。
 しかしまあ、これだけの選手が連敗してあっさりリリースされるUFCライト級って何なんだ…。ライト級GPは放っておくと外国人天国になるので、一回戦からケースvsムサエフだな。

# by nugueira | 2019-01-03 16:08 | RIZIN | Comments(0)

大晦日ボクシング

 マカオ決戦の映像を確認したので感想を。

 WBA世界ライトフライ級スーパータイトルマッチ、ヘッキー・ブドラーvs京口紘人は序盤から京口が繰り返し左ボディをヒット。ブドラーは田口戦と同様、細かく動きながらうるさく手数を出し続けるスタイルで攻めていく。
 中盤戦に入った5Rはボディの打ち合いで我慢比べの展開になるが、ここでも優勢に立つのは京口。左ボディからさらに左アッパーも入れる。
 7Rは京口が開始と同時に前に出てボディ、アッパー。さらに右ストレートも立て続けにヒットさせる。ブドラーは生命線の手数が減ってしまい、ボディも明らかに効いている様子。
 9Rに左右のアッパーで動きが止まったブドラーは、10Rもボディをもらうと背中を見せるように後退。結局このラウンドの終了後にギブアップし、京口が2階級制覇を達成。ブドラーを削り続けて得意の泥試合に持ち込ませず、田口の敵を討った。

 続いてWBO世界スーパーフライ級王座決定戦、ドニー・ニエテスvs井岡一翔。
 井岡はジャブの差し合いからボディ。ニエテスは井岡の打ち終わりにきっちりパンチを返し、左右のフックを入れていく。序盤は近距離での打ち合いとなるが、ニエテスの方が印象に残るパンチが多いか。4R終了時の自己採点はイーブン。
 中盤戦の5Rに入ると井岡は距離を取りながらジャブ。ニエテスもカウンター狙いなのか手数を出さなくなり、両者リズムが変わってくる。井岡は細かいフットワークを使いながらワンツースリーを入れるが、ニエテスも井岡が入ってきたところにパンチを返す。8R終了時の自己採点は井岡2ポイントリード。ただ7、8Rは非常に微妙。
 9Rまで手数を減らしてカウンター狙いの姿勢だったニエテスだが、10Rに入ると再び前に出る。井岡はボディから左フックのコンビネーションを入れ、11Rにはニエテスが一旦下がる場面も。最終ラウンドはなおも攻勢を強めるニエテスが左右のフックをヒットさせ試合終了。
 自己採点は116-112で井岡。7、8R辺りが相当微妙だったのは確かなんだが、ニエテス118-110は理解できないなあ。試合全体を通じて手数で井岡、一発の印象でニエテスという流れだったのでニエテスの有効打に根こそぎポイントが流れてしまったか。
 井岡にとってはややアンラッキーな敗戦だったが、攻守ともにハイレベルな試合を繰り広げてくれた。ライトフライ級の体を作っていく余地はまだありそうだし、4階級制覇は遠からず実現してくれるのでは。

# by nugueira | 2019-01-02 12:12 | ボクシング | Comments(2)

RIZIN.14の感想

 休憩時間の長さには辟易したが(織り込み済みではあったので、一旦会場から出て飲んでいたけど)、好勝負続きの良興業。特にラスト3試合のインパクトが圧倒的だった。

浅倉カンナ×-〇浜崎朱加(2R 腕十字)
 黒部戦と同様に、序盤から浜崎の打撃が冴える。的確なジャブで先手を取られ、浅倉はタックルに入るタイミングをつかめない。
 2Rも浜崎が打撃でペースを握る展開が続く中、浅倉がロープ際で組みつく。しかし浜崎が足払いでテイクダウンすると、サイドを奪い腕十字狙いへ移行。一度は体を回転させ逃げかける浅倉だが、最後はがっちりと極まりタップ。浜崎が全局面で浅倉を圧倒し、王座を獲得した。
 2017年の大晦日にはRENAの貯金を浅倉が全て持っていき、そして今回は浜崎が全てを奪った。切なくて残酷だが、だからこそ格闘技は面白い。

堀口恭司〇-×ダリオン・コールドウェル(3R ギロチンチョーク)
 入場時の表情に気負いは感じられない堀口。とはいえコールドウェルの身長や手足の長さはバンタム級のそれではなく、予想されていたとはいえ体格面のハンデは相当ありそう。
 慎重に間合いを測る堀口だが、コールドウェルはシングルレッグからテイクダウンしトップをキープ。立ち上がった堀口がバックを取るものの、コールドウェルは桜庭式アームロックで切り返す。大ピンチとなった堀口だがなんとか脱出し、スタンドに戻すとパンチや前蹴り。ラウンド後半は圧をかけてコールドウェルを下がらせた。
 2Rは開始早々にコールドウェルがタックルからテイクダウン。立ち上がりたい堀口だがコールドウェルはしつこくトップキープし逃さない。コールドウェルもポジションキープだけでそこから先の攻撃がなかったものの、堀口は下から細かいパンチを出し続けるだけでこのラウンドを終える。
 組まれると厳しい堀口は、3Rはプレッシャーをかけながらボディストレート。効いた様子のコールドウェルだが低空タックルで三度テイクダウンを奪う。こうなると苦しい…と思ったところで、堀口がなんとギロチンチョークの体勢へ。苦し紛れか?と思っているうちに気づけばガッチリと入っており、コールドウェルがタップ!!
 フィニッシュの瞬間の興奮をどう表現したらいいのか!場内の観客が総立ちになり、声が枯れるまで叫び続けていた。判定負け濃厚な劣勢から大逆転の一本勝ちというのがあまりに劇的なのだが、テイクダウン後も図抜けた立ち力を発揮し、スタンドではコールドウェルを下がらせるなど、体格差を打ち消す試合運びができていたことが凄い。堀口の試合でこのフレーズを口にするのがもう何度目なのか覚えていないが…正真正銘の化け物ですわ。

フロイド・メイウェザー〇-×那須川天心(1R KO)
 当日も銀座で買い物や焼き肉を楽しみ、9時半まで会場入りせず。メイウェザーの自由気ままな行動に観客だけでなくスタッフ、テレビ局も振り回され続けたが、遂に試合の瞬間を迎える。メイウェザーをこの目で見れる、という事実に気づけば心拍数が上がってくる。
 入場時の那須川は正直入れ込みすぎの表情。対するメイウェザーは陣営を引き連れ、これまで同様にリラックスしきったムードで試合開始のゴングを迎える。
 余裕たっぷりの構えで様子見の大振りなパンチを出すメイウェザー。コーナーに詰められた那須川が左ストレートを繰り出し、メイウェザーの右は間一髪すり抜ける。しかしプレッシャーを強めるメイウェザーが左フックを入れ、那須川がダウン。ぱっと見はスリップかと思ったが足元が定まっていない。いつものスタイルと真逆に攻勢を強めるメイウェザーは右で那須川の顔面を打ち2度目のダウンを奪取。打ち返していこうとする那須川だが、3度目のダウンを喫したところで陣営がタオル投入。夢のエキシビジョンマッチはメイウェザーが躊躇なく那須川をリングに沈め、2分ちょっとで終わりを迎えた。

 凄いものを見たという感動と、言いようのないもやもや感。自分だけでなく多くのファンが抱いた感情は、この2つが入り混じっていたのでは。想像とは違った展開に、すぐには言葉が見つからなかった。
 本来なら階級差という根本的な矛盾があったこの試合を成立させていたのは、「メイウェザーは本気ではない」という暗黙の了解であり、実際メイウェザーの試合直前までの言動もそれを補強する方向に働いていた。メイウェザーが那須川の打撃をかわし続け、お茶を濁したまま3Rが経過していく、というのが大多数の人が思い描いた光景だったはずで、それがこうなるとは…。全格闘技ファンはおろかRIZIN、フジテレビもメイウェザーの手のひらで転がされていたというしかない。
 リングで戦い、しかもフィニッシュを狙うメイウェザーを生で見ることができたのは、格闘技ファンとして最高の幸せ。その一方で那須川の心身のダメージも心配になってくる。RISEには申し訳ないが、次の試合まで半年ほど休んだ方がいいのでは。
 「エキシビジョン」という隠れ蓑に甘えて、この試合の危険性について見て見ぬふりをしてきた、という点では団体もファンも共犯関係。自分の認識の甘さはただただ反省するしかない。とはいえ、試合が終わった瞬間に実況席が「無理のあったマッチメイク」と言い出すのは後出しジャンケンが過ぎると思うのだが。とにかくメイウェザーという「劇薬」の強さを嫌というほど思い知らされた大晦日だった。

# by nugueira | 2019-01-01 16:31 | RIZIN | Comments(2)

拓真奪取、伊藤防衛

 昨日のトリプル世界戦の感想を。って拳四朗の試合は1秒も流れなかったけど。

 まずWBC世界バンタム級暫定王座決定戦、ペッチ・CPフレッシュマートvs井上拓真。
 1Rからいきなり井上の右ストレートがヒット。ペッチも近距離からパンチを繰り出し、好戦的な展開に。2R以降も井上は右ストレートを面白いように当てる一方、ペッチの左はうまく外して空振りを誘っていく。4R終盤には井上がまたも右ストレートを入れ、オープンスコアリングでは三者とも39-37で井上。
 ペッチは中盤に入ってもプレッシャーをかけ続け、これまでかわされていた左ストレートの距離が徐々に合いだしてくる。井上にとっては少し嫌な空気になってきたが、7R以降は井上の方がフットワークを使って距離をキープするスタイルへチェンジ。ペッチの突進をかわしつつ、距離が空いたところでカウンターを入れていく。8R終了時の採点では2~6ポイント差で三者とも井上。
 後がなくなり一発狙いの前進をするしかないペッチに、井上は冷静に対処。9・10Rと右ストレートからの連打でペッチを追い込み、ダウンこそ奪えなかったものの三者とも117-111の判定勝利でタイトルを獲得。
 序盤は気負いも感じられたものの、中盤に入ってペースチェンジする冷静さも見せての完勝。同階級でもある兄貴と比べられてしまうのはプレッシャーだろうが、しっかり自分のスタイルを築き上げて防衛を重ねてほしい。

 メインはWBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、伊藤雅雪vsエフゲニー・チュプラコフ。
 1R序盤から体を密着させ押し込んでくるチュプラコフだが、伊藤は押し負けることなくボディ、さらに顔面へのフックを入れていく。
 この後もチュプラコフは徹底して距離を詰め押し込んでくるのだが、そこから先の攻撃があるわけではなく、やや拍子抜け。伊藤はチュプラコフの密着にやりにくそうな感じは見せつつも、冷静に左右のボディ、ストレートを打ち込んでいく。
 5Rに入った辺りから伊藤はフットワークを使うスタイルに切り替え、チュプラコフの前進をジャブで捌きつつワンツー、右ストレートを次々に打ち込んでいく。距離を詰められなくなったチュプラコフはガードを下げて挑発しつつカウンターを狙っていくが、完全に手詰まりか。
 この後も伊藤は左右のボディと右ストレートを入れ続け、7Rにコーナーに詰め連打を入れたところでチュプラコフ陣営がギブアップ(今ってタオル投入は認められていないのね)。
 チュプラコフは突進以外の策が全く感じられず「無敗の指名挑戦者」という下馬評が完全に看板倒れになっていたが、伊藤は気負いを見せることなく冷静に対処し、きっちりフィニッシュ。やはりアメリカでベルトを奪取する精神力の強さは伊達ではない。

# by nugueira | 2018-12-31 11:22 | ボクシング | Comments(0)

UFC232の感想

 2018年の北米MMAのトリを飾るにふさわしい、見どころ満載の興行でした。

チャド・メンデス×-〇アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(2R KO)
 ジリジリ間合いを測る両者。メンデスが詰めて連打を入れる。ヴォルカノフスキーが圧力をかけ返すが、メンデスは相手の打ち終わりにきっちりパンチを返し、タックルからテイクダウン。五分の展開だがややメンデスか。
 2R、メンデスのパンチがヒット。目に当たったヴォルカノフスキーが一旦下がったところに追撃を入れ、ダウンを奪取。しかし再び前に出たヴォルカノフスキーがパンチを入れ返す。一度はテイクダウンで凌ぐメンデスだが、再び立ったヴォルカノフスキーが連打で追い込み、最後はケージ際でパンチをもらったメンデスが崩れ落ちフィニッシュ。
 ヴォルカノフスキーはかつてのタイトルコンテンダーであるメンデスを粉砕しUFC6連勝。これでタイトル戦線に絡んできてもおかしくなくなった。

イリル・ラティフィ×-〇コーリー・アンダーソン(判定)
 距離を詰めパンチを狙うラティフィ。アンダーソンのタックルを切って離れ際に左右の連打を入れる場面もあるが、なかなかパンチの距離が合わない。
 2Rに入るとラティフィは早くもガス欠になったか、下がり始める。テイクダウンを狙うものの凌がれ、時おりパンチで前に出るものの後が続かない苦しい展開。アンダーソンもプレッシャーはかけるものの目立った有効打が出ないが、細かい打撃をコツコツ入れ判定勝利。

カーロス・コンディット×-〇マイケル・キエーサ(2R アームバー)
 キエーサが組み付きから繰り返しテイクダウン。コンディットは下からのサブミッションを狙い腕十字が極まりかける場面もあったが、キエーサが凌ぐ。1R終盤もコンディットが足関節を狙うものの不発。
 コンディットが予想以上にいい動きをしている印象だったものの、2R早々にキエーサがまたもテイクダウン。そのままアームバーの体勢にいくと、最後は片腕で強引にひねり上げて一本。

クリス・サイボーグ×-〇アマンダ・ヌネス(1R KO)
 先に右を入れたのはサイボーグ。しかしヌネスは下がりながらも打ち返すと、ローから右をヒット!サイボーグが片膝をつく。この後もダメージの残るサイボーグにヌネスは次々と右を打ち抜き、サイボーグが崩れ落ちたところでストップ!
 間違いなく女子MMAの歴史の転換点となる一戦。どう考えてもフェザー級で戦うサイボーグが負ける場面は想像できず、現に今回もサイボーグの勝ちパターンである打ち合いになったはずなのに…。ヌネスはロンダに続き女子MMAのレジェンドを下す大仕事をやってのけた。

ジョン・ジョーンズ〇-×アレクサンダー・グスタフソン(3R TKO)
 1RはJJがロー、前蹴り、組み付いてのヒザ、エルボー、ハイ…と攻撃を散らしていく。一度シングルからテイクダウンを狙うものの、ここはグスタフソンが立つ。そこまで一方的なわけではないが、JJが自分のペースで戦っているか。
 2Rは序盤からグスタフソンが前に出ていく。JJは下がりながらミドル、ロー、アッパー。グスタフソンはプレッシャーはかけるものの有効打は出ず、逆に後半はローでバランスを崩される。手数は少ないが当てているのはJJの方か。
 迎えた3R、下がりながらパンチを出していたJJがダブルレッグからテイクダウン!サイドからヒジとパウンドを入れた後、バックを奪う。チョークを狙いかけた後にフスルイングのパウンドを打ち込み、グスタフソンが動かなくなったところでレフェリー止めた!
 2Rまでは両者決定的な場面はなく見ようによっては競っていたが、ここまででグスタフソンの力量を見切ったか、3Rに入った途端JJがテイクダウンから瞬殺。会場変更という前代未聞のトラブルでファンを敵に回しつつ、終わってみればオクタゴンの中心に君臨していたのは悪童だった。
 レスナー戦が流れたとはいえコーミエがラストファイトにJJを選ぶというリスクを負うのか微妙だし、仮に戦ってもJJが勝ちそう。ライトヘビー級はもともと新陳代謝に乏しい状況だし、JJにとっての敵はオクタゴン内の対戦相手ではなく自分自身の弱さ、という状態は当分続きそう。

# by nugueira | 2018-12-30 17:54 | UFC | Comments(0)
 ONE Championshipがテレビ東京と複数年契約を結び、週一ペースで放送されることが決定。

 日本大会が決定した一方で放送環境については特段話が聞こえてこず、まあAbema TVで中継か…という以上の期待はしていなかったので、この展開は意表を突かれた感じ。

 ただテレ東深夜で放送された格闘技団体というと、Road to UFCやパンクラス、戦極…あとストライクフォースも一時期放送していたんだっけ?いずれも格闘技ファン的にはありがたかったけど、その後のビジネス拡大につながったかというと微妙。なにしろ既になくなっている団体も含まれてますからね。というか「テレビ東京と複数年の放送契約」と発表されているけど、これ枠買いの契約という可能性は…という見方は疑心暗鬼になりすぎ?

 とまあ、このニュースをもって「地上波進出!」と喜ぶのは早すぎる、というのが率直な感想。多くの格闘技ファンは同じような認識だろうと思いますが。Abema TVでの中継も継続するようなので、ライブ観戦という意味では依然こっちの方が重要になりそう。

# by nugueira | 2018-12-29 18:00 | その他(総合・寝技系) | Comments(0)

RIZIN.14の予想②

 後半戦の予想を。

長野美香×-〇山本美憂
 今年はMMAファイターとして長足の進歩を見せた山本。天国のKIDに捧げる…とか余計なことは考えず、今の自分ができるパフォーマンスをしっかり見せてほしい。その先に結果は自然とついてくるはず。

ダロン・クルックシャンク〇-×ダミアン・ブラウン
 気づけばRIZINライト級不動の外国人エースになっているクルックシャンク。今回も派手なKOを期待。

ギャビ・ガルシア〇-×バーバラ・ネポムセーノ
 ギャビはもう切ってしまっていいと思うのだが…。勝ちはするだろうけど、そこから先へつながるストーリーが見えてこない。

イリー・プロハースカ〇-×ブランドン・ホールジー
 実は堀口と並ぶRIZIN・MMAルール最多勝利記録を持っているプロハースカ。当初予定されていたエマニュエル・ニュートン相手だと苦戦も予想されたが、代役のホールジーは元ミドル級。ここはきっちり勝ってほしい。

浅倉カンナ×-〇浜崎朱加
 浜崎はRIZINデビュー戦は判定勝利だったが続く黒部戦では全局面で圧倒し完勝。浅倉にとっては間違いなくキャリア最強の敵。順当にいけば浜崎がインビクタ王者の貫禄を示すのでは。

堀口恭司〇-×ダリオン・コールドウェル
 勝負論という点では今大会ぶっちぎりの最注目カード。ベラトールもよく現役王者のカードを切ってきたなあ。
 堀口にとってはRIZIN参戦以来最強の相手で、テイクダウンからトップキープされる展開が続くとかなり苦しい。それでも最後はKOしてくれると信じてます。

 那須川vsメイウェザーについては、予想の対象外。RIZIN側がどう煽ろうとエキシビジョンマッチだし、逆にいうとエキシビジョンだろうがメイウェザーを日本のリングに引っ張りこんだことには大きな価値があると思っています。
 ちなみに先日「那須川とメイウェザーが結局イントロクイズで勝負する」という夢を見たのだが…どうか正夢になりませんように。

# by nugueira | 2018-12-28 22:33 | RIZIN | Comments(2)

RIZIN.14の予想①

 大晦日のRIZINの予想、前半戦から。

RENA〇-×サマンサ・ジャン・フランソワ
 浅倉に連敗後、休養を宣言していたRENAがあっさり復帰。結果的に普通のMMA選手の試合間隔じゃん、という感じだが、メンタル面で一度切れてしまったであろう緊張感をどこまで取り戻せているか。興行に火をつける試合を期待。

大尊伸光〇-×トフィック・ムサエフ
 やや唐突に打ち上げられた感のある来年のライト級GPに向けた査定試合。ムサエフがどの程度の選手なのか不明だが、大尊はKO勝利で「ソーリー、ごめん」というマイクにつなげたい(今さら?)。

真珠・野沢オークレア〇-×ヤスティナ・ハバ
 野沢オークレアが怪我から1年ぶりの復帰戦。今回も相手はほどほどレベルの選手のはずだから、快勝を期待。

佐々木憂流迦〇-×マネル・ケイプ
 憂流迦の参戦は嬉しいサプライズ。ケイプも一発があるだけでなく意外と小器用なタイプなので油断ならないが、ここは元UFCファイターの実力をきっちり見せてほしい。

元谷友貴×-〇ジャスティン・スコッギンス
 今回は外国人も元UFCファイターを引っ張ってきているのが驚き。まあ「元UFC」の肩書も飽和状態なのかもしれないが。元谷はこのクラスの選手に勝てば大きいが、こういう重要な一戦で勝ち切れなさそうな印象が。

矢地祐介×-〇ジョニー・ケース
 かつてUFC日本大会で徳留を破ったケースが参戦。いつの間にかUFCはリリースされてたのね。矢地はここで負けると北岡戦・五味戦で築いた貯金を使い果たすことになりそうだが、厳しい試合になるのでは。

宮田和幸〇-×山本アーセン
 宮田引退試合の相手はアーセンに。KIDとの因縁を踏まえればストーリー性のある組合せではある。
 アーセンは昨年のGP初戦で敗れて以来の試合。素材はいいはずなのだから定期的に実践をこなすべきだと思うのだが…。宮田も2年ぶりの試合だが、その前戦ではサワーに圧勝しているしMMAでのスキルは確実にアーセンより上。引退試合の選手が勝利という微妙な結果になりそう。

# by nugueira | 2018-12-27 23:37 | RIZIN | Comments(2)