反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

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 WBA世界バンタム級タイトルマッチ、ジェイミー・マクドネルvs井上尚弥を視聴。

 リング上で対峙した両者を見て、今さらながら体格差に驚かされる。マクドネルは計量から12キロ増量した体重もさることながら身長でも大きく上回り、「同じ階級で対戦していいのか?」という疑念すら浮かんでくる。さすがに井上といえど立ち上がりは慎重にいかざるを得ないか…とこの時は思った。

 しかし、井上がマクドネルの間合いを測っていたのは開始直後だけ。30秒過ぎにボディを入れてからロープ際に詰め上下左右の連打を打ち込むと、瞬く間にペースは井上へ傾く。体格で圧倒的に上回るはずのマクドネルが井上のプレッシャーに下がらされると、左フックを頭部にもらいたたらを踏むようにバランスを崩す。すぐさま距離を詰めた井上は右から返しの左ボディを入れ、マクドネルがダウン。冷静に残り時間を確認した井上は、再開と同時にロープ際へ詰め猛ラッシュ。打たれっぱなしになったマクドネルが左右のフックをもらい崩れ落ちると同時にレフェリーがストップ。いとも簡単に、かすり傷一つすら負うことなく、井上が3階級制覇を成し遂げてみせた。

 どうして、人間は同じ間違いを何度も繰り返すのか。井上がナルバエスを2ラウンドKOに屠った時、「井上は規格外。常識的な感覚で心配するだけ無駄」ということを学んだはずだったのに…。とはいえバンタム級転向初戦で、相手はマクドネル。井上勝利を予想していた人間は多いだろうが、この結果を本気で予測できていた人はどれだけいるのか?スーパースターは凡人の想像の限界を軽々と飛び越え、それ故に輝きを増す。

 試合後の井上は噂されたWBSSへの出撃を宣言。過去に幾多の名ボクサーが、あのロマゴンでさえも、階級の壁にぶつかり、やがて屈していった。それでも今日の試合を見てしまったあとでは、もはやハラハラすることすら馬鹿馬鹿しくなってくる。逆に、世界に対して問いたい。「誰が、このモンスターに勝てると思うんだ?」と。

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by nugueira | 2018-05-25 23:50 | ボクシング | Comments(2)

UFN130の予想

 27日のUFCリバプール大会の予想。

ダン・ケリー×-〇トム・ブリーズ
 フィジカルの強さで面白い存在になるかな、と思っていたケリーも連敗で底が見えてきた感じ。ブリーズは2年近く試合間隔が空いたのが不安要素だけど。

ニール・マグニー〇-×クレイグ・ホワイト
 最近は勝ったり負けたりで一時期の勢いがなくなってきたマグニー。今回は無名選手相手にさすがにスカ勝ちしたい。

スティーブン・トンプソン〇-×ダレン・ティル
 ウェルター級元トップコンテンダーのトンプソンと、セラーニを破った成長株ティルが激突。タイトル奪取に2度にわたり失敗しかつての期待感はなくなったトンプソンだが、ストライカー同士で手の合うティルはやりやすいタイプなのでは。

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by nugueira | 2018-05-21 23:23 | UFC | Comments(0)

上田vsシウバ

 パンクラス296、メインの感想。

上田将勝×-〇ハファエル・シウバ(判定)
 1R、上田のタックルを切ったシウバがバックをキープ。上田もアームバーや足関節を仕掛ける場面は作るのだが、シウバにパウンドで削られ苦しい展開でラウンドを終える。
 2Rはシウバがローとパンチで先手を取る。上田も三日月蹴りを入れハファエルを下がらせるものの、そこから攻めきれず逆にタックルで押し込まれラウンド終了。上田にとってはもったいない展開に。
 3Rに入るとシウバの動きが少し落ちてくるのだが、上田は流れを変えるような攻撃を入れることができず、逆にシウバにテイクダウンされてしまう。スタンド・グラウンドともに優位に立つシウバは4Rもテイクダウンからバックをキープし、上田は万事休す。
 最終ラウンドはやや流し気味だったシウバを上田がミドルやハイで攻めていくものの、後半は逆にテイクダウンからバックキープをされてしまう。最後までポイントを押さえた試合運びを続けたシウバが3-0で上田を返り討ちにし、暫定王座を獲得。
 上田は試合前に予告していたとおり、今回限りでの引退を表明。修斗で長期政権を築いた後にONEを経てパンクラスへ。「堀口に勝った男」としてスポットライトを浴びてもよかったはずなのだが、RIZINには縁がないまま選手生活に終止符を打つことになった。

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by nugueira | 2018-05-20 23:37 | パンクラス | Comments(0)

のび太vsシウバ

 先日のONE Championship、メインのストロー級タイトルマッチの感想を。

アレックス・シウバ×-〇内藤のび太(判定)
 のび太がプレッシャーをかけ片足タックル。一度はシウバに振りほどかれローを入れられるが、しつこく前に出続けたのび太が再び組み付いてテイクダウン。トップキープを続けるが、シウバがアームロック狙いからスイープし立ち上がったところで1ラウンドが終了する。
 2Rも前に出るのび太、細かいパンチがけっこうヒットしている。シウバが自らタックルに行くが、がぶったのび太はケージ際の差し合いを制しトップを奪う。しかしシウバは足関節狙いからスイープ。のび太は背中をつける前に立ち上がり再び上を狙う…というポジション取りがめまぐるしく入れ替わる攻防。派手な打撃はないが場内から歓声が上がる。
 我慢比べになるがこうなるとのび太の土俵。3Rにパンチを入れるとシウバの蹴り足をつかんでテイクダウン。シウバもギロチンやヒザ十字を狙いながらしつこくポジションを入れ替えようとするが、のび太はトップポジションは取らせず自分がバックやトップをキープ。パウンドで削っていく。
 4Rも圧力をかけるのび太がシングルからテイクダウン。下からアームロックを狙いながら立ち上がろうとするシウバを倒し、しつこくトップキープ。シウバがアンクルホールドに行くが、これを外したのび太がトップからパウンドを入れていく。
 5R、これまでより強いパンチを振るうシウバ。グラウンドでもトップをキープしかけるが、のび太がまたもシングルレッグからテイクダウン。我慢比べの末に終盤はバックを奪い、場内に「のび太」コールを巻き起こしながら試合終了。
 ポジションキープでは優勢に立ちつつも決定的な場面は作れず、アームロックや足関節を狙い続けたシウバを支持したジャッジもいたものの、スプリットでのび太が辛勝。ダイレクトリマッチでベルトを奪還した。

 実にのび太らしい、結果を知った後で見ていてもハラハラさせられる試合。これをライブで見ていた人は勝ち組ですよ。昨年末のベルトを失った試合は未見なのだが、相手のシウバがまた噛み合う実力者だった。これまでは試合が進めば進むほど相手が根負けしてのび太のペースになっていったのだが、最後まで寝技合戦を繰り広げ五分に渡り合ったのはお見事。解説の大沢ケンジが言っていた「寝技の打ち合い」という表現がしっくりくる名勝負だった。この二人ならラバーマッチが実現してもおかしくないが、それこそ次は時間無制限でやってほしいぐらい。

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by nugueira | 2018-05-19 20:18 | その他(総合・寝技系) | Comments(0)

PANCRASE 296の予想

 20日のパンクラスの予想。早くも2019年スケジュールを発表しているのは凄いといえば凄い。UFCでもできてませんからね。

トム・サントス〇-×冨樫健一郎
 初参戦の3月大会でKO勝利を収めたサントスが今回もランカーの冨樫と対戦。ここで勝つと久米のコンテンダーとして一気に浮上してきそう。

上田将勝×-〇ハファエル・シウバ
 メインはバンタム級暫定王座戦。上田にとってはパンクラスでは初のタイトルマッチ。「今回で最後」という発言も出ているが、「堀口に勝った男」としてRIZINに呼ばれてもおかしくはない状況だけに、ここでベルトを獲って大舞台への道を切り開いてほしい。
 とはいえシウバは一度負けている相手で、ねちっこい寝技勝負も得意としているだけに上田にとっては苦しい試合になりそう。心情的には上田応援だが、ここはシビアに予想させてもらいます。

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by nugueira | 2018-05-18 22:20 | パンクラス | Comments(0)

Krush.88の感想

篠原悠人〇-×FUMIYA(2R KO)
 篠原が相変わらずシャープなパンチを披露。前に出てくるFUMIYAにジャブ、ワンツーを着実に突き刺す。2Rに入ると有効打数の差が顕著になり、FUMIYAはダメージの色が濃くなってくる。それでもFUMIYAがロープ際でアッパーを入れ一瞬篠原の動きを止めるが、篠原は続く打ち合いでカウンターの左フックをヒット。ダウンしたFUMIYAは何とか立ち上がるが、篠原が追撃で2度目のダウンを奪ったところでストップ。
 篠原は危なげない試合内容で挑戦者決定トーナメントを制覇。中澤とのタイトルマッチは面白くなりそう。

KANA〇-×キム・タウンゼント(延長判定)
 回りながらミドルを出していくタウンゼントに、KANAは圧力をかけ続けローとパンチ。いいペースで試合を進めていたが、1R後半にKANAが突っ込んだところへノーモーションの右をもらってしまいダウン。いきなりビハインドを背負う苦しい展開に。
 2Rもタウンゼントがうるさくミドルや前蹴りを出していくが、KANAはコーナーに詰めるとボディをヒット。主導権を取り戻す。3RはKANAがさらに攻勢を強め、ボディやフックを次々と入れていく。タウンゼントは背中を見せ逃げる場面が増えるが、ダウンは免れ試合終了。
 2Rでポイントをとれていたかが微妙だったのでハラハラしたが、判定はタウンゼント1-0のドローで延長戦へ。3Rの勢いを維持したKANAがパンチで攻め続け、ダウンは奪えなかったものの判定勝利で防衛に成功。とはいえ今回は勝って当然、内容が問われるという見られ方をされる試合だっただけに、本人としても納得がいかないか。

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by nugueira | 2018-05-17 23:48 | Krush | Comments(0)

UFN129の予想

 日本時間20日のUFCチリ大会の予想。

ポリアーナ・ボテーリョ〇-×朱里
 朱里のUFC2戦目。相手はキャリア戦績では同じようなクラスだが、朱里にとっては初のアウェー戦。勝てば大きいが、最近の日本人選手の結果を見ると厳しい戦いになりそう。

デミアン・マイア×-〇カマル・ウスマン
 メインは特に地元勢というわけでもないウェルター級戦(そもそもチリ人選手がほとんどいないか)。2連敗中のマイアに対し、ウスマンはUFC参戦以来7連勝。しかもマイアの苦手なレスラータイプ。マイアに低迷を脱してほしいのだが、ここはシビアにウスマン勝利を予想。

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by nugueira | 2018-05-16 23:17 | UFC | Comments(0)

修斗の感想

 13日のカルッツかわさき大会の感想。

猿田洋祐〇-×村田一着(3R KO)
 村田の蹴り足をつかんでテイクダウンした猿田が、そのままトップキープからパウンドを落とし続け削っていく。2Rも猿田が同じ展開からパウンド。倒した後のトップキープ力が半端ではない。スタンドに戻った後も村田はダメージの色が濃く、猿田が慎重ながらも村田にパンチを入れていく。
 迎えた3R、村田のミドルをキャッチした猿田がそのまま右フック一閃!ダウンした村田にパウンドを叩き込み、快勝で王座防衛に成功。ストロー・フライの同時2階級制覇をぶち上げるのも納得がいく強さ。

斎藤裕〇-×リオン武(判定)
 開始からローを入れていくリオン。斎藤はタックルに行くが、リオンが逆にテイクダウンに成功。しかし斎藤もすぐに立ち上がる。ラウンド終盤に斎藤がようやくテイクダウンに成功するが、リオンの動きの良さが目立つ出だしに。
 2Rは斎藤がミドルからのワンツー、さらに繰り返しテイクダウンに成功する。スタンドでも斎藤が組み付いてからボディへのヒザを連打し、徐々に地力の差を見せてきた。とはいえリオンも粘っている。
 最終ラウンドは斎藤がヒザ蹴りへ行ったところでリオンがテイクダウンに成功。押し込み続ける斎藤だがテイクダウンにはつなげられず、リオンが盛り返した印象で試合終了。
 1、3Rが微妙な差だっただけにリオン勝利もあるか?と思ったが、判定は3-0で斎藤。とはいえ、1年半のブランクを感じさせないリオンの動きの良さの方が目立った試合だった。

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by nugueira | 2018-05-15 22:48 | その他(総合・寝技系) | Comments(0)

ベイダーvsモー

 ベラトールのメインの感想を。

ライアン・ベイダー〇-×キング・モー(1R KO)
 開始から一瞬見合った後、ベイダーが頭を下げながら左のオーバーハンド!一撃でダウンしたモーにすぐさまベイダーが覆いかぶさりパウンド!レフェリー止めた!
 一回戦屈指の好カードは予想外の秒殺KO決着。ベイダーが勝つにしても競り合って判定までもつれ込んでおかしくないと思っていたが、いやはや…。ベイダー卿はフォースの暗黒面を完全に使いこなしてますよ(今さらこの例え?)。
 これでヘビー級トーナメントは一回戦が終了。試合内容と年齢とナチュラル体重を考えるとミトリオンが本命のはずだが、準決勝ではそのミトリオンとベイダーが激突。これはベイダーが大仕事をやってのけてもおかしくない流れになってきたな。

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by nugueira | 2018-05-14 23:26 | その他(総合・寝技系) | Comments(0)
 WBA世界ライト級タイトルマッチ、ホルヘ・リナレスvsワシル・ロマチェンコを視聴。まず一言、ボクシング最高!もうUFC要らない!

 リング上で対峙するとやはりリナレスの大きさが目立つ。1R、先に仕掛けていくのはロマチェンコ。序盤は様子を見るかと思ったが、自分から前に出て手数を出していく。中間距離ではリナレスのリーチ差が活きてくるので間合いを潰す作戦か。
 2R、ロマチェンコがアッパーから得意の高速コンビネーション。だがリナレスも後手に回りつつきっちり打ち返し、ボディを繰り返し入れていく。
 いつものロマチェンコならスピードで圧倒して相手の真横に回り込むところだが、リナレスはそれをさせず、これまでの相手に比べれば段違いの頻度でロマチェンコにパンチを届かせる。それでもスピードで優位に立つロマチェンコは打ち下ろしの右やフックを次々と打ち込み、いつもの得意な展開に引き込んでいく。リナレスも必殺のアッパーが繰り返し空を切り、一発入ればひっくり返せそうな雰囲気はあるのだが、ロマチェンコのパンチに顔面を跳ね上げられる場面が増え徐々に苦しい流れになってくる。
 ロマチェンコにペースが傾きつつあるムードで迎えた6R、ロマチェンコは強めのパンチを増やし一層攻勢を仕掛ける。しかしラウンド終盤、ロマチェンコが踏み込もうとしたところにリナレスがドンピシャのタイミングで右ショート!ロマチェンコが尻餅をつくようにダウンし、試合の行方が一気に分からなくなってくる。(ロマチェンコのダウンはプロでは初めてか?)
 7Rは回復待ちのロマチェンコがガードを固め手を出さないものの、リナレスも様子見をしてしまい静かな展開に。続く8Rは持ち直したロマチェンコが再び手数でリード。とはいえ距離が詰まったところでのリナレスの右には神経質になっているようで、ヒリヒリした緊迫感を漂わせたまま試合は終盤戦へ。
 9Rも手数で先手を取るロマチェンコだが、リナレスはアッパーから高速コンビネーションの4連打!ブロックはされたものの、ロマチェンコは迂闊に踏み込めない。
 迎えた10R、リナレスは流れを変えに来たか自分から前に出て距離を詰めると、先手を取りロマチェンコをロープ際へ下がらせる。しかしロマチェンコはこれに応戦して三度手数でリナレスを下がらせると、アッパーからの連打を叩き込み最後はボディ!崩れ落ちたリナレスはそのまま10カウントを聞き、至高の技術戦を制したロマチェンコが3階級制覇を達成!

 もう「シビれた」の一言。予想はロマチェンコが勝つにしても判定だと思っていたのだが、勝負所で攻めに来たリナレスに逆に打ち勝ってのKO勝ちとは…。リナレスの強さがロマチェンコの一段階上の凄さを引き出してしまった形。
 敗れはしたがリナレスもお見事。これまで並み居る挑戦者が根負けするしかなかったロマチェンコのスピードに食らいつき続けたどころか、一度は起死回生のダウンを奪取。9Rまでのスコアが1-1だったことも示す通り、フィニッシュ直前までどちらが勝ってもおかしくない、ヒリヒリした空気を堪能させてくれた。
 3階級制覇と同時に最大の難敵と目されたリナレスを粉砕してみせたロマチェンコ。こりゃライト級でも無双状態になりそう…と思ったがマイキー・ガルシア戦の話もあるのか。これまた実現したら面白くなるなあ。

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by nugueira | 2018-05-13 20:58 | ボクシング | Comments(1)