反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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カテゴリ:ボクシング( 550 )

伊藤vsディアス

 UFCの感想から書こうかと思ったが、WBO世界スーパーフェザー級王座決定戦、伊藤雅雪vsクリストファー・ディアスが凄かったのでそちらから。

 並ぶと体格では伊藤が上回っている。1Rは伊藤が開始から距離を詰めていき積極的にパンチ。伊藤がボディを入れ、ディアスのパンチはスウェーでかわしていく。
 2Rに入るとディアスが回転を上げてくる。空振りのパンチも迫力満点だが、伊藤は打ち下ろしの右から、ラウンド終盤には左右の連打をまとめる。3Rは手数でディアスに押されるが、それでも伊藤はしつこくボディ、さらに打ち下ろしからの連打を入れていく。
 4Rも積極的に攻めるディアス。しかし伊藤は自ら距離を詰めると、右ショートからの連打でダウンを奪う!後半勝負かと思われた伊藤が前半戦でダウンを奪うまさかの展開。
 劣勢のディアスは、5Rも左右のパンチを強振。伊藤はダウンを奪って浮足立ったか、被弾も増えてきた。ここは丁寧にいきたい。6Rもギアを上げるディアス。しかし伊藤は接近してのボディとアッパーに活路を見出していく。
 7R、伊藤はまたも接近してのアッパー。さらに右ショートからの連打!打ち合いで押し負けることなく、ペースを握っていく。8R、伊藤はロープ際に詰めて連打。ディアスは時おり大きい左右のパンチを振るうものの、動きが落ちてきた。
 9R、後がないディアスがギアを上げ左右の連打。伊藤はパンチをもらいバランスを崩す場面もあるが、終盤に連打を返す。続く10Rもディアスの右がヒットし、そこからさらに左右の連打。終盤に入りディアスが追い上げてきた。
 11R、目の上が腫れて視界の悪いディアスに伊東の右がヒット。先手を取っていいペースで戦うが、終了間際にディアスの左が入り伊藤が腰を落とす。ポイントを持っていかれたか。それでも12Rは伊藤が先手を取って連打で攻める。ディアスに目立つ有効打を許さず試合終了。

 俺採点は115-112で伊藤。ただ微妙なラウンドも多かったし実質アウェーの状況を考えると油断できないか…とハラハラしたが、ジャッジは三者とも伊藤支持。アメリカで価値ある王座奪取に成功。
 もう海外での王座奪取や防衛にいちいち騒ぐ時代は終わりにしようや…と思いつつ、プロモーターいち推しのホープを破っての戴冠は本当に大きい。これまで伊藤の試合は見ていないのだが、解説陣の発言を聞いているとこれまでとは違う戦い方で試合を組み立てていた様子。体格面で優位だったこともプラスに作用したと思うが、一発があるディアス相手に序盤から接近戦を挑み先手を取り続けたのはお見事、の一言。ボディやショートアッパーなどパンチの種類も多彩で、フロックでも何でもなく伊藤が勝つべき戦い方をやりきった、という印象。
 かつて内山や粟生、三浦がベルトを巻いたスーパーフェザー級に、久しぶりの日本人王者が誕生。先達が実現できなかった他団体王者との統一戦にはたどり着けるか?今後の展開が楽しみなチャンピオンが出てきた。

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by nugueira | 2018-07-29 20:59 | ボクシング | Comments(0)
 ワールド・ボクシング・スーパーシリーズのバンタム級トーナメント組み合わせが決定。

 ライアン・バーネット vs ノニト・ドネア
 井上尚弥 vs フアン・カルロス・パヤノ
 ゾラニ・テテ vs ミーシャ・アロイヤン
 エマヌエル・ロドリゲス vs ジェイソン・マロニー

 注目の井上の一回戦の相手は元WBA王者のパヤノ。エキサイトマッチで何度か試合は見ているはずだが、よく言えば技巧派で、有体に言えばパンチ力には欠ける印象。井上にとっては与しやすい相手か。とはいえ今の井上に期待したいのはヒリヒリする緊張感のあるカードで、それこそ一回戦からドネアと戦ってほしかったなあ。
 世界王者同士の激突となる準決勝以降が本番になりそうだが、どういう組み合わせになろうとこのトーナメントのテーマは「Who can stop Inoue?」の一点に絞られており、さらに言えば答えが「Nobody.」であることは疑いない。最強の称号を目指し、モンスターは世界へと繰り出す。

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by nugueira | 2018-07-21 23:51 | ボクシング | Comments(4)

井岡、現役復帰

 井岡一翔が9月にロサンゼルスで開催されるSuperfly3での現役復帰を発表。

 引退の経緯が経緯だっただけに、もうモチベーションが取り戻せないだろうと諦めていたので、驚くとともにこれだけのボクサーがリングへ戻ってきてくれることは素直に嬉しい。Superfly2の現地観戦がきっかけだったようだが、やはり胸の奥には戦いを求める炎が燻っていたか。

 とはいえ、4階級制覇への道は楽ではないだろうな…というのがこれまた素直な感想。最後の試合が昨年4月で、今回の復帰戦はおよそ1年半ぶり。試合間隔が空いた以前に、かつて週刊誌で報道されていた内容が本当であればジムにも全く足を向けていなかったわけで、これだけのブランクを取り戻すのは普通に考えて相当無理がある。
 さらに井岡がこれから殴り込むスーパーフライ級は、それこそ北米で興行が打てるほど注目を集める激戦区。シーサケットやアンカハスといった面々に割り込んで王座にたどり着けるか…と考えると、ネガティブな想像しか頭に浮かんでこない。

 とまあ足を引っ張るような発言しかしないのがすれっからしのファンの面倒くさいところだが、最初に書いたように井岡が現役復帰という決断を下してくれたことについては嬉しいの一言。井岡が敗れずしてベルトを手放しリングから降りたことに対して、もやもや感を抱えていたファンは多いはずだし、自分もその一人。井岡が9月までにどれだけのコンディションを取り戻しどういう結果を残すのか。こっちとしては、当日を迎えたら四の五の言わずに見届けさせてもらうしかない。

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by nugueira | 2018-07-20 23:24 | ボクシング | Comments(0)

テポラvsオルテガ

 パッキャオの前座で行われたWBA世界フェザー級暫定王座決定戦、ジャック・テポラvsエディバルド・オルテガの感想。

 序盤からテポラがアッパーとフックを連打。思い切りのいいパンチを振り回し、左ボディをもらったオルテガが後退。
 2Rはオルテガが手数を増やし、距離を詰めてのボディ連打で反撃。3Rもオルテガがさらにギアを上げ、相打ち気味のパンチをヒットさせる。
 この後もオルテガが軽快なフットワークで動きながらいいリズムで戦うのに対し、テポラは後手に回ってしまう。テポラが強いパンチを振り回すものの、オルテガはバックステップで距離を外す。
 後半戦に入った7Rもテポラは大振りのパンチを繰り出すが有効打にはつながらず。ちょっと疲れてきたか。
 前に出るオルテガにテポラもパンチを返すが、お互い決定打は出ず…という展開で迎えた9R。打ち合いからテポラの右フックがヒット。オルテガがなおも距離を詰めボディを連打するが、テポラの右ショートアッパーが入りオルテガダウン!ダメージのあるオルテガにテポラがラッシュを入れたところでストップ!
 テポラは2R以降は距離を外されリズムに乗れない強打者の典型、という感じで「こりゃダメだ」と思ったのだが、まさに一撃で試合をひっくり返してみせた。パッキャオの後継者候補というにはあまりに粗すぎるが、この強打は確かに魅力的かも。

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by nugueira | 2018-07-19 23:14 | ボクシング | Comments(0)

マティセvsパッキャオ

 WBA世界ウェルター級タイトルマッチ、ルーカス・マティセ対マニー・パッキャオをテレビ観戦。

 正面から入ろうとするマティセに、パッキャオはパンチを合わせていく。1R後半はパッキャオが自ら手数を出して圧力をかけ、ボディぼヒット。2Rもパッキャオはプレッシャーをかけ続け、マティセの打ち終わりにパンチを入れていく。マティセは下がらされ後手に回る苦しい展開。
 3R、パッキャオが右ストレートから左アッパーを突き刺しダウン!4Rはじり貧を避けたいマティセが手数を増やし、積極的に攻勢に出ようとするものの、パッキャオがガードの間からジャブやボディを突き刺していく。
 5Rもパッキャオの手数は止まらず、ガードの上からでも構わずパンチを入れ続ける。マティセもワンツーを返すものの、ラウンド終盤にパッキャオの右をもらったところでダメージが蓄積していたのか膝をつきダウン。続く6Rもパッキャオは左右のフック、ボディで攻めていき、マティセは後手に回る。
 迎えた7R、マティセはワンツーを出していくものの距離が届かない。ガード越しにパンチを入れ続けたパッキャオは、最後はまたも左アッパー!膝をつきダウンしたマティセがマウスピースを吐き出したところでレフェリーがストップ。パッキャオが実に9年ぶりとなるKO勝利で再起戦を飾った。

 マティセは序盤は中途半端なサークリングを試みた挙句、ダウンを奪われた後に正面からの打ち合いを挑んでしまい、試合の組み立てがチグハグだった印象。パッキャオとしては序盤からフィニッシュまで気持ちよく自分のペースで戦い続け、ストレスフリーな試合だったか。とはいえマティセは前戦はKOで世界タイトルを奪取しており、下降線に入っているとはいえ噛ませ犬とまでは言えない相手。ここでKO勝利を得たのはパッキャオにとっても大きいはず。
 一方で浪費癖のあるパッキャオはこのままズルズル現役を続ける見込み、といった話もあるようで、今回の快勝で引き際を判断するのが余計難しくなった、とも言えそうだけど。

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by nugueira | 2018-07-15 19:26 | ボクシング | Comments(0)
 日本時間15日のWBA世界ウェルター級タイトルマッチ、ルーカス・マティセ対マニー・パッキャオの予想を。

 WOWOWプログラムでこの週のエキサイトマッチがカード未定だったので「?」と思っていたのだが、マティセ対パッキャオだったか。スポンサーからの入金が遅れ試合開催の最終決定がズレ込んだ、という顛末には両者の商品価値の低下を感じないでもない。5年前なら当時のマティセがスーパーライト級というのを差し引いても悪くないカードだったと思うが、如何せん両者とも歳を取り過ぎた。

 予想の方はどちらが相対的な衰えが軽いか、という点に集約されそう。パッキャオは昨夏のホーン戦ではプレッシャーで圧倒できずにホーンの反撃を許し、僅差の判定負け。一方のマティセも戴冠した試合はKO勝利ではあったものの、攻めきれずに相手のパンチをもらう場面も目立った。
 どちらかというと一撃の威力で相手をなぎ倒すマティセは、出入りの速さで攻めるパッキャオからすると比較的やりやすい相手のはず。かつての動きができれば、という前提での話だが。ホーン戦も決定的にどこかが悪かった、という負け方でもなかったのでパッキャオ勝利を予想。勝つにしてもまた判定まで行っちゃうだろうなあ。

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by nugueira | 2018-07-11 23:13 | ボクシング | Comments(0)

ララvsハード

 エキサイトマッチの感想。まずIBF世界スーパーミドル級タイトルマッチ、ケイレブ・トゥルーアックス対ジェームス・デゲイル。
 デゲイルがジャブから打ち下ろしの左ストレート。まずは手数で優位に立つ。2Rもデゲイルがワンツーからボディ、更にアッパー。トゥルーアックスはそれでも愚直に前に出ていく。
 3R、デゲイルはフットワークで捌こうとするものの、逆にトゥルーアックスの右がヒット。デゲイルはバッティングによるカットで流血し、一気に嫌な流れに。4Rもデゲイルはフットワークを使って回り込もうとするものの、トゥルーアックスはゴリゴリ距離を詰めてくる。
 5R、デゲイルは距離を取りながらジャブとボディをヒット。出血で戦いづらそうだが、再びペースをつかんできたか。しかし6Rはトゥルーアックスの右がヒット。ガンガン前に出てくるトゥルーアックスに、デゲイルは再びリズムを崩される。
 後半に入ってもトゥルーアックスのプレッシャーは弱まらず、多少被弾しても懐に飛び込んでくる。デゲイルもそれほど有効打はもらっていないのだが、受けに回ってしまい印象が悪いか。それでもデゲイルは距離が空いたところでボディやアッパーを狙い我慢比べの展開に持ち込むが、10Rに繰り返し肩で相手を押したことにより減点。競った展開だけに痛い。
 11Rはデゲイルがアッパーをヒット。さらに最終ラウンドも距離が空いたところで連打。終盤にポイントを取り返したか?
 終盤の反撃がものを言ったか、判定は3-0でデゲイル。苦しみつつもダイレクトリマッチを制し、王座奪還に成功。

 続いてWBA・IBF世界スーパーウェルター級王座統一戦、エリスランディ・ララvsジャレット・ハード。
 向かい合うと身長差が際立つ両者。しかし1Rからララが素早い出入りのジャブ、ワンツーをヒット。リーチ差をものともせず先手を取る。
 2Rもララが左ストレートで先手を取り、そこからワンツー、左アッパー。しかし終盤にハードの左アッパーが入り、ララは後退。クリンチで残り時間を凌ぐ。3Rは勢いに乗ったハードが距離を詰めて左右のボディ、アッパー。さらにはカウンターの右を繰り出す。
 4Rも体格に勝るハードが圧力をかけ、ララはロープ際やコーナーへ押し込まれる時間帯が長くなってくる。5Rはララが手数を出し距離をキープする一方、ハードは叩きつけるような左右のフックを振るう。
 6R、ララの左アッパーがカウンターでヒット!だがハードは効いた様子を見せず圧力をかけ続けると、左右の連打で逆襲。ポイントはさておき、これでも下がってくれないのはララには嫌な展開か。
 7Rはハードがカウンター気味の右をヒット。今度はララが堪える。8Rに入るとハードがプレッシャーと手数で攻勢。ララは下がりながらカウンターを返す。しかし続く9Rも、ハードが近距離からのショートアッパーを連打。一撃で倒すパンチではないが、体格差があるだけにこれだけ打たれ続けるとキツい。
 10Rもハードが右ショートの連打を繰り出すが、ラウンド後半は攻め疲れの見えるハードをララが逆に押し返す。11R、勝負所と見たララが前に出て行って攻勢。ハードはもう押し返す力が残っていないか。
 しかし最終ラウンド、最後の勝負を仕掛けたハードが開始から猛ラッシュ。下がりながら打ち返すララだが次第にパンチを効かされ、残り30秒で左をもらい痛恨のダウン!判定は三者とも114-113、2-1のスプリットでハードが統一王者に。最終ラウンドのダウンがなければドローだったわけで、まさにハードにとっては起死回生、ララにとっては痛すぎる展開だった。
 技術のララ対パワーのハードという構図だったが、ハードはパワープレー一辺倒ではなく後半に細かい連打でポイントを重ねていくなど、きっちりララに勝つための試合運びを考えていた印象。王座統一戦にふさわしい、見ごたえのあるシーソーゲームだった。

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by nugueira | 2018-06-06 23:12 | ボクシング | Comments(0)
 WBA世界バンタム級タイトルマッチ、ジェイミー・マクドネルvs井上尚弥を視聴。

 リング上で対峙した両者を見て、今さらながら体格差に驚かされる。マクドネルは計量から12キロ増量した体重もさることながら身長でも大きく上回り、「同じ階級で対戦していいのか?」という疑念すら浮かんでくる。さすがに井上といえど立ち上がりは慎重にいかざるを得ないか…とこの時は思った。

 しかし、井上がマクドネルの間合いを測っていたのは開始直後だけ。30秒過ぎにボディを入れてからロープ際に詰め上下左右の連打を打ち込むと、瞬く間にペースは井上へ傾く。体格で圧倒的に上回るはずのマクドネルが井上のプレッシャーに下がらされると、左フックを頭部にもらいたたらを踏むようにバランスを崩す。すぐさま距離を詰めた井上は右から返しの左ボディを入れ、マクドネルがダウン。冷静に残り時間を確認した井上は、再開と同時にロープ際へ詰め猛ラッシュ。打たれっぱなしになったマクドネルが左右のフックをもらい崩れ落ちると同時にレフェリーがストップ。いとも簡単に、かすり傷一つすら負うことなく、井上が3階級制覇を成し遂げてみせた。

 どうして、人間は同じ間違いを何度も繰り返すのか。井上がナルバエスを2ラウンドKOに屠った時、「井上は規格外。常識的な感覚で心配するだけ無駄」ということを学んだはずだったのに…。とはいえバンタム級転向初戦で、相手はマクドネル。井上勝利を予想していた人間は多いだろうが、この結果を本気で予測できていた人はどれだけいるのか?スーパースターは凡人の想像の限界を軽々と飛び越え、それ故に輝きを増す。

 試合後の井上は噂されたWBSSへの出撃を宣言。過去に幾多の名ボクサーが、あのロマゴンでさえも、階級の壁にぶつかり、やがて屈していった。それでも今日の試合を見てしまったあとでは、もはやハラハラすることすら馬鹿馬鹿しくなってくる。逆に、世界に対して問いたい。「誰が、このモンスターに勝てると思うんだ?」と。

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by nugueira | 2018-05-25 23:50 | ボクシング | Comments(5)

ラミレスvsイマム

 エキサイトマッチの感想。まずWBC世界ライトヘビー級暫定王座決定戦、オレクサンダー・グボジークvsメディ・アーマー。
 
 グボジークが細かく圧力をかけながらジャブ、さらに打ち下ろしの右。1R後半からアーマーも打ち返していく。2Rもグボジークがジャブ連打から右、さらに左ボディ。アーマーも反撃するが、差し合いでグボジークが優勢。
 4R、アーマーをロープに詰めたグボジークが上下左右の連打。徐々に強いパンチを増やし、右をもらったアーマーの顔面が跳ね上がる。5Rも攻勢のグボジーク。顔面へパンチを集めてからボディ、さらに左右のアッパーを繰り出す。
 6Rはアーマーが前へ出てリズムを変えようとするものの、グボジークの距離の取り方がうまい。7Rはグボジークが再び前へ出て先手を取っていく。終盤に相打ち気味のパンチでアーマーを下がらせると、連打をまとめる。
 この後もグボジークのペースで試合が進むものの、攻めが一本調子で淡々としているせいか、決定的な場面を作れないままラウンドが経過。最終ラウンドはロープ際に詰めたグボジークが回転を上げ連打を繰り出すが、逆にアーマーのカウンターがヒット。グボジークが4~8ポイント差の完勝で暫定王座を獲得したが、試合内容的にはあまり見るべき点のない試合。

 続いてWBC世界スーパーライト級王座決定戦、ホセ・ラミレスvsアミール・イマム。
 
 序盤はイマムがパンチスピードの速さで先手を取る。ラミレスがボディを入れるが、イマムもアッパーがヒット。2R、ラミレスがコーナーに詰めボディから顔面への連打。ラミレスはガンガン前に出てくるが、イマムは速いパンチで突進を捌こうとする。
 3Rも前に出るラミレス。しかしイマムも目立つ有効打は許さず、パンチを返していく。イマムは左でラミレスを懐に入らせず、ラミレスがパンチを出してもヘッドスリップでかわす。
 イマムのペースで試合が進むが、ラミレスは5Rからジャブを増やし、パンチがイマムを捉える場面が増えてくる。迎えた6R、ラミレスがボディから右フックをヒット。イマムが効いた様子で後退!この後もラミレスが有効打を増やし、一気に流れが変わってくる。
 7R、ラミレスが前に出ながら左フック。前半は捉えることができなかったイマムの顔面にパンチが入りだす。8Rはイマムが左ジャブを連打するがラミレスも右を入れ返し、両者足を止めての打ち合いに。一進一退だがこの展開はラミレスに有利か?
 9Rはボディから右をもらったイマムが後退するものの、また距離を詰めるとボディの打ち合いに持ち込み、再び我慢比べの展開へ。
 10R、ラミレスが左ジャブからの右で攻めていきイマム後退。しかしラウンド後半に入るとイマムがジャブ連打でラミレスを下がらせる。ここはイマムが取り返すか、と思ったラウンド終盤、ラミレスの左フックが立て続けに入りイマムが顔面をのけぞらせる。
 11R、勝負を仕掛けたラミレスが開始から距離を詰めラッシュ。前半とは打って変わってラミレスが先手を取り、イマムが下がらされる場面が目立つ。12Rもラミレスの勢いは止まらず、イマムをロープ際に詰めノンストップの連打。ラウンド中盤からは見合う場面が増えるが、カウンター狙いのイマムは自分から仕掛けず試合終了。判定3-0でラミレスが勝利を収め、世界タイトルを獲得。
 プロモーター期待のホープ同士の対戦だけあって、見ごたえ十分のシーソーゲームに。特に10Rはイマムがペースを取り返したところからラミレスが力ずくで再び流れを引き戻し、これが試合を決定づけたか。最終ラウンドのあの状況で猛ラッシュが出てくるのもお見事だったし、ラミレスはこれから人気が出そう。

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by nugueira | 2018-05-24 23:02 | ボクシング | Comments(0)
 WBA世界ライト級タイトルマッチ、ホルヘ・リナレスvsワシル・ロマチェンコを視聴。まず一言、ボクシング最高!もうUFC要らない!

 リング上で対峙するとやはりリナレスの大きさが目立つ。1R、先に仕掛けていくのはロマチェンコ。序盤は様子を見るかと思ったが、自分から前に出て手数を出していく。中間距離ではリナレスのリーチ差が活きてくるので間合いを潰す作戦か。
 2R、ロマチェンコがアッパーから得意の高速コンビネーション。だがリナレスも後手に回りつつきっちり打ち返し、ボディを繰り返し入れていく。
 いつものロマチェンコならスピードで圧倒して相手の真横に回り込むところだが、リナレスはそれをさせず、これまでの相手に比べれば段違いの頻度でロマチェンコにパンチを届かせる。それでもスピードで優位に立つロマチェンコは打ち下ろしの右やフックを次々と打ち込み、いつもの得意な展開に引き込んでいく。リナレスも必殺のアッパーが繰り返し空を切り、一発入ればひっくり返せそうな雰囲気はあるのだが、ロマチェンコのパンチに顔面を跳ね上げられる場面が増え徐々に苦しい流れになってくる。
 ロマチェンコにペースが傾きつつあるムードで迎えた6R、ロマチェンコは強めのパンチを増やし一層攻勢を仕掛ける。しかしラウンド終盤、ロマチェンコが踏み込もうとしたところにリナレスがドンピシャのタイミングで右ショート!ロマチェンコが尻餅をつくようにダウンし、試合の行方が一気に分からなくなってくる。(ロマチェンコのダウンはプロでは初めてか?)
 7Rは回復待ちのロマチェンコがガードを固め手を出さないものの、リナレスも様子見をしてしまい静かな展開に。続く8Rは持ち直したロマチェンコが再び手数でリード。とはいえ距離が詰まったところでのリナレスの右には神経質になっているようで、ヒリヒリした緊迫感を漂わせたまま試合は終盤戦へ。
 9Rも手数で先手を取るロマチェンコだが、リナレスはアッパーから高速コンビネーションの4連打!ブロックはされたものの、ロマチェンコは迂闊に踏み込めない。
 迎えた10R、リナレスは流れを変えに来たか自分から前に出て距離を詰めると、先手を取りロマチェンコをロープ際へ下がらせる。しかしロマチェンコはこれに応戦して三度手数でリナレスを下がらせると、アッパーからの連打を叩き込み最後はボディ!崩れ落ちたリナレスはそのまま10カウントを聞き、至高の技術戦を制したロマチェンコが3階級制覇を達成!

 もう「シビれた」の一言。予想はロマチェンコが勝つにしても判定だと思っていたのだが、勝負所で攻めに来たリナレスに逆に打ち勝ってのKO勝ちとは…。リナレスの強さがロマチェンコの一段階上の凄さを引き出してしまった形。
 敗れはしたがリナレスもお見事。これまで並み居る挑戦者が根負けするしかなかったロマチェンコのスピードに食らいつき続けたどころか、一度は起死回生のダウンを奪取。9Rまでのスコアが1-1だったことも示す通り、フィニッシュ直前までどちらが勝ってもおかしくない、ヒリヒリした空気を堪能させてくれた。
 3階級制覇と同時に最大の難敵と目されたリナレスを粉砕してみせたロマチェンコ。こりゃライト級でも無双状態になりそう…と思ったがマイキー・ガルシア戦の話もあるのか。これまた実現したら面白くなるなあ。

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by nugueira | 2018-05-13 20:58 | ボクシング | Comments(2)