K-1横浜大会の感想①
2009年 03月 29日
メルヴィン・マヌーフ×-○前田慶次郎(1R KO)
比較的静かな立ち上がりの後、マヌーフのパンチがヒットし前田がよろめく。しかし追撃に来たマヌーフにカウンターのショートフックがヒットし、前田が劇的な逆転KO勝利。いきなりの大番狂わせだが、当てた前田をほめるしかない鮮やかな一発だった。
タイロン・スポーン×-○グーガン・サキ(延長R KO)
スポーンはカウンター狙いでサキの打ち終わりを着実に攻めていく。相手の動きが非常によく見えている印象。全体を通じて圧力をかけていたのはスポーンだったと思うが、両者とも決定打がなく試合は延長戦へ。
延長ラウンドはスタミナ切れの気配が見えるサキをスポーンが押し続けたものの、サキがカウンターのフックをヒットさせこれまた逆転KO勝利。スポーンは手中に収めかけていた勝利を逃してしまった感じだが、やはりパワーの差は今後も課題になるか。
セーム・シュルト○-×ヘスディ・カラケス(判定)
1Rから左ジャブを面白いように入れ続けたシュルトが、2Rには前蹴りでダウンを奪い完勝。アーツ戦の反省からか、最後まで休まず手数を出し続けるスタイルは非常によかった。これをやられちゃうと他の選手は本当に勝ち目がなくなるな。
一方のカラケスもひるまずに最後まで前に出続けたのはお見事。もう一度見てみたいと思わせる選手だった。
ジェロム・レ・バンナ×-○エヴェルトン・テイシェイラ(再延長判定)
テイシェイラは序盤から右ミドルを連打し、バンナの左を封じる。バンナのパンチも時おり入るもののテイシェイラはひるまず、2Rまではテイシェイラが試合をコントロールしている雰囲気。
ところが3Rからテイシェイラが突然攻めあぐねてしまい、バンナの反撃を許して延長戦へ突入。テイシェイラはジマーマン戦も同じような展開だったが、スタミナというより集中力の問題だろうか。
延長Rは序盤にテイシェイラのパンチでバンナが後退するもののそこから先が攻め切れず、またもバンナの反撃を許して再延長Rへ。5R目はほぼ互角の内容の末にマスト判定2-1でテイシェイラが勝ったが、5Rに限ればバンナの方が圧力をかけていたのでバンナの勝ちでよかったような気も。
テイシェイラはK-1ルールへの適応は進んでいるものの、昨年の藤本戦と同様、スタミナとフィジカルだけで勝っちゃった感じ。まあ百戦錬磨のバンナ相手にそれで勝っちゃうんだから凄いが。勝負どころできっちり攻め切ってポイントを奪うスキルをつけないと、今後の上位陣との対戦では厳しいでしょうね。
澤屋敷純一×-○グラウベ・フェイトーザ(2R KO)
グラウベの蹴りを警戒した澤屋敷は懐に飛び込んでパンチ勝負に持ち込もうとするものの、逆に飛び込もうとするところにグラウベの左ストレートを合わされダウン。その後も打ち合いを仕掛けようとはするものの挽回できず、2Rに同じく左ストレートでダウンしたところでセコンドがタオル投入。K-1のレフェリーは立ち上がれば無理矢理続行させちゃうから、セコンドの判断は妥当でしょうね。
結果的に二人の地力の差が如実に出た形に。解説の谷川は澤屋敷の攻めにいく姿勢を評価していたけど、今の澤屋敷に必要なのは内容よりも結果でしょう。
後半戦へ続く。人気ブログランキングへ