全日本キック観戦記①
2007年 08月 26日
予想どおりの超満員。まあこのカード組んで満員にならなきゃウソだな。
岩切博史×-○上松大輔(判定)
この日の前座は全体的に低調な内容だったのだが、唯一良かったのがフェザー級ランキングマッチのこのカード。1R後半からボディブローを効果的に使った上松が優勢に試合を進めるも、最終ラウンド残り30秒では両者足を止めて真っ向からの打ち合い。ここでも退かずに互角に渡り合った上松がランキング上位の岩切を判定で下した。
上松は基本的にパンチャーなんだけど、懐に飛び込んで打つというより伸びのあるパンチで攻めるタイプ。しかもパンチだけでなく蹴りや組み付きも一通りこなせるのがいい。今後のフェザー級上位戦線に食い込んでもおかしくない存在になりそう。それにしてもチームドラゴンは本当にいい選手が多いねえ。
全日本バンタム級タイトルマッチ
藤原あらし○-×寺戸延近(4R TKO)
全日本キックファン待望のバンタム級頂上対決。この2人がリングで向かい合うというだけで、言いようのない興奮と緊張感に襲われてくる。
1R、ローで攻め込む寺戸に対して、あらしは前蹴りとミドルで応戦。序盤は両者探りあいか。
2Rになるとあらしの左ミドルが寺戸にクリーンヒット。ここから一気にあらしのエンジンが入り、パンチ、テンカオ、組み合いからのヒザと攻勢の手を緩めない。一度寺戸のパンチがあらしの顔面を捉えた場面はあったもののそこから先が攻めきれず、あらし優位の流れのまま2Rが終了。
3Rからは完全にあらしの独壇場。左ミドルを連発で叩き込み、バックブローを打つ余裕も見せる。寺戸は自分の距離を取ることができず、手数が完全に出なくなってしまう。
そして迎えた4R、あらしは左ミドルの連打から組んでのヒザを打ち込み、さらに追撃のフックで寺戸をダウンさせる。一度は立ち上がった寺戸だが、あらしの猛攻に耐えられず、最後は同じくフックを食らって大の字にダウン。あらしが寺戸を全く寄せ付けず、圧倒的な内容での王座防衛を果たした。
「あらしが左ミドル中心に試合を組み立てて勝利」という結果は予想どおり。だが、寺戸のこんな姿を、ここまで一方的な内容を想像できた人が果たしていただろうか?結果がどちらに転ぶにせよ接戦必至と思われた「最強挑戦者」を、「最強王者」あらしが粉砕。あまりに月並みな表現だが、締めくくりにもってくる言葉は、この表現しかみつからない。
寺戸が弱かったわけでは、決してない。ただ、あらしが強すぎただけだ。
この試合だけで終わらなかったのがこの興行のすごいところだ。人気blogランキングへ
昨日は後楽園史上最高の盛り上がりだったように
思いますがどうなんでしょうね!
私も書いてみましたがあの感動を文章に表すのは難しいですね!
前田VS梶原戦のような試合には今後もう一度めぐり合えるかどうか、と言ってしまっても過言でないと思います。あの試合をどう伝えたらいいのか・・・。
>BJ様、ヒデ様
確かにこうなると、あらしの残されたテーマは米田へのリベンジになるでしょうね。全日本のリングでやるのかNJKFのリングでやるのか、そこから揉めそうですが。