全日本キック観戦記①
2007年 01月 07日
一年の格闘技初めは当然全日本キック。今年も楽しませてもらいます。
寺崎直樹○-×濱島康大(1R KO)
キックの興行でしばしば見られる「前座の拾い物」、本日はこの一戦。
開始直後に寺崎の右ハイキックが完璧にクリーンヒット。バッタリ倒れた濱島の目線が定まっておらず、何が起きたか理解できていないのが客席から見ても分かるほどの完璧な一撃。再開後に寺崎がパンチのラッシュを仕掛けてKO勝ちしたけど、最初のダウンで止めておいた方がよかったと思う。

MAD☆BULL×-○ゲンナロン・ウィラサクレック(2R TKO)
昔は青髪だったはずのMAD☆BULL、急に普通の風貌になってきた。

1Rからゲンナロンが右ストレートをクリーンヒット。さらにはバックブローのヒジ打ちまで披露し、完全に試合をコントロール。こいつは中途半端な距離になると強いパンチが飛んでくるからたちが悪い。
のらりくらりと長引きそうな気配もあったが、2Rにゲンナロンが縦ヒジでMAD☆BULLの額を切り裂き、ドクターストップであっさりTKO勝利。両者の格の違いが如実に結果に現れた。
佐藤皓彦×-○クンタップ・ウィラサクレック(判定)
上背とリーチでは勝るはずの佐藤だが、序盤からクンタップの方が間合いをコントロールしている感じ。ゆったりとしたペースながら着実にローとパンチを当てていく。
2R、クンタップのカウンターのパンチが入り佐藤がダウン。ここが勝負どころと見たか、クンタップはこれまでのスローペースが嘘のようにパンチの猛攻を始め、スタンディングダウンであっという間に2度目のダウンを奪う。佐藤は3度目のダウンは許さずに2R終了まで持ちこたえたものの、こりゃ勝負は時間の問題か、という雰囲気に。
ところが3Rから、佐藤がスイッチが切り替わったかのように攻勢に転じる。クンタップは攻め疲れもあってか後ろに下る場面が目立つようになり、遂には佐藤のヒジがクリーンヒット。予想外の逆襲に場内も大盛り上がり。
守勢になりつつも試合の主導権は握り続けたクンタップが結局は大差の判定で勝ったものの、佐藤にとっては大健闘と言っていい試合内容。1年前まではさほど印象に残らない前座選手だったのに。やはりJMC横浜ジムは選手育成が上手い。

トリプルメインの開始前にリング上でスモークを焚く演出があったものの、やや不発気味。こうして写真で見ると「何かのトラブルか?」と思えてくる。10月に予定されている大会場での興行に向けて、演出は試行錯誤ですかね。

大月晴明○-×ジョン・スーミン(1R KO)
前回の復帰戦は不発に終わった大月の豪打が、この日は大爆発。序盤からいつものスタイルでローを打ちながら前進すると、ボディーブローでスタンディングダウンを奪取。その後も再び相手をロープ際に詰めてボディーブロー。悶絶するように倒れたスーミンがしばらく立ち上がれないほどの完璧なKO勝利。相手も途中までパンチをガードしていたのに、それでも効いてるんだもの。常識破りもいいとこですよ。爆腕、遂に待望の完全復活。

この後も名勝負続出。人気blogランキングへ