PRIDE無差別級GP開幕戦
2006年 05月 07日
ギルバート・アイブル×-○ローマン・ゼンツォフ(1R KO)
山本KIDがこういうKOシーンをやると「当て勘すげえ!」となるのに、ゼンツォフが同じことをやっても「出会い頭じゃない?」という感想になってしまうのはなぜなのだろう。アイブルは思ったよりも動き良かったね。また見たいとは思わないけど。
アリスター・オーフレイム×-○ファブリシオ・ヴェウドゥム(2R アームロック)
1Rは完全にアリスターのペースだったのに、2Rに入って失速したところをヴェウドゥムが下からアームロック。うわっ、何かいかにもオランダ人らしい負け方。スタミナ切れもあるだろうけど、その前にヴェウドゥムがスタンドでいいパンチを入れていたのも大きい。大顰蹙だったエイネモ戦も無駄ではなかったということか。
でもヴェウドゥムとこいつの試合が見たい!っていうカードがあまりないんだよなあ。アリスターが残ってくれた方が面白かったのに。
高阪剛×-○マーク・ハント(2R KO)
展開としては事前に予想していたとおり。ハントは自分の持ち味(体重&打たれ強さ)を活かす戦い方をよく心得ている感じ。高阪は1Rにフックでダウンを奪われた時点で事実上勝負あり、だったんだろうね。
2R、足元がフラフラになりながらも真正面からのタックルを繰り返し、そして切られ続ける高阪。でも、その光景は切なくはあっても、惨めではなかった。負けること自体は恥ずかしいことでも格好悪いことでもない。前に出続けている限り、人はここまで格好良く見える。PRIDEの世界観には不要なセンチメンタリズムかもしれないが、試合を見ながらそんなことを考えさせられた。
おつかれさまでした。他に気の利いた台詞も思いつかないが、高阪には何よりもそう言いたい。
ジョシュ・バーネット○-×エメリヤーエンコ・アレキサンダー(2R V1アームロック)
両者とも今までにないほどスッキリした体型。GPに向けて完璧に仕上げてきたねえ。
アレキサンダーは相変わらずパンチがキレる。対するジョシュも、スタンドでは不利だろうと思っていた割にはなかなかいい動き。ヘッドスリップやボディーも効果的に使っていたし、ボクシングの練習をだいぶ積んだんだろうね。
ジョシュがなかなかテイクダウンを取れないのでヤキモキしたけど、最後は予想どおりスタミナ切れを起こしたアレキサンダーからアームロックで一本。これで2回戦はヒョードル戦がほぼ決定でしょう。
藤田和之○-×ジェームス・トンプソン(1R KO)
相手の攻撃を受けて受けて受け切って、最後は真正面からの殴り合いで逆転KO勝ち。もうあまりにも、あまりにもプロレス的な展開。藤田最高。ふっきれた表情で姿を現してから客席に向かって吼えた入場シーンといい、期待以上に絵になる男だ。
トンプソンはゴング&ラッシュを封印して、予想外に冷静な試合運びを披露。敗れたとはいえ、これだけの好勝負を生んだのは間違いなくトンプソンの功績。こりゃ当分食い扶持には困らないね。使い勝手がいいもの。
ミルコ・クロコップ○-×美濃輪育久(1R KO)
試合前の紹介Vが秀逸。不覚にも涙ぐんだ。
試合本編の方ですが、まあ・・・。組むこと自体に(興行的な)意味があるカードでしたからね。ミルコは隙を見せず完勝したけど、本当に復調しているかは次の試合を見ないと分からない。
アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ○-×ズール(1R 腕十字)
ノゲイラは一度潰されそうになってからの体の捌き方がお見事。またゴン格が技術解説の記事を書きそう。
上を取ってからは遊びなしに腕十字で完勝。やっぱりズールは「うっかりエントリーされちゃった」という印象しかない。このマッチメイクは勘弁してほしかった。
吉田秀彦○-×西島洋介(1R 三角絞め)
これまた吉田がお遊び一切なしの圧勝劇。まあ相手が相手なので「少しは打ち合え」というのも無茶な要求なんですけどね。西島は次はほどほどの相手をぶつけてあげようよ。
「セカンドラウンドに向けたプロローグ」という位置づけはきっちり果たした感じの興行。後半3試合は実力差が歴然だったけど、まあ美濃輪と西島は出すことに意義があるから仕方ないのか。ヒョードルが予定どおり回復してくれれば、2回戦のカードは色々と面白くなりそう。
やっぱりヴェウドゥムいらねえなあ・・・。人気blogランキングへ
ノゲイラとの試合でパンチを打たれて自分から「腕十字決めてくれ」というように右腕を思いっきり伸ばしてたもんなぁ~。
あっ、柔術家だから腕を思いっきり伸ばしたという見方もあるか。
後半3試合はちょっと簡単に終わりすぎでしたね。第4・第5試合あたりが非常にいい内容だっただけに余計目立ちました。
>k様
2回戦でノゲイラVSヴェウドゥムかなあ・・・という気もしますね。下手にストライカーぶつけてヴェウドゥムにベスト4に残られても面倒なので。
>ごたく様
確かに選手紹介Vのベース格闘技欄で「柔術」となっていたの、めちゃめちゃ違和感ありましたね。
悲願のヒョードル戦が実現することなく引退を迎えたことは本人も無念だったでしょうが、日本における総合格闘技先駆者としての業績はいつまでも色あせることはないと思います。潔く、そして格好いい引き際でした。
はじめまして。コメントありがとうございます。
ヴェウドゥム、極めの強さもあるしいい選手だとは思うんですが、いかんせんハリトーノフ戦・エイネモ戦と生煮えの試合が続いたのでどうも拒否反応が・・・。