HERO’S観戦記②
2006年 03月 17日
クレメンティの負けられない理由は「故郷ニューオーリンズ復興のため」だってさ。貧乏・家族では飽きたらず、遂にカトリーナまで引っ張り出してきましたよ、TBSは。
スタンドで上下の打ち分けから崩していこうとする宇野に対して、組んでコーナーへ押し込むクレメンティ。一度はクレメンティに上のポジションからバックを取られるものの、上を取り返した宇野がパウンド攻勢。パンチがクレメンティの顔面を捉え始めたところで1R終了。
2Rはクレメンティが上を取るもののそこから先は攻め込めず、宇野がうまくコントロールして終了。そのまま判定3-0で宇野の勝利。
宇野は危なげない試合運びだったけど、どうも「手堅く勝ったな」という印象しか残らなかった。契約体重オーバーでクレメンティに減点1があったから、実質スコアは20-19だしね。
かねてからの前田の発言どおり宇野がKIDへの第1コンテンダー、という流れになってるけど、課せられてるハードルが少々低くないですかね。
ヒース・ヒーリング○-ゲーリー・グッドリッジ(2R KO)
うわぁ、まるでPRIDEのリングを見るよう。それは言っちゃダメか。
序盤からグッドリッジの足へタックルを狙うヒーリングだが、グッドリッジがことごとくタックルを切り、ヒーリングの顔面めがけてパンチ。PRIDEルールならここでヒザ打ち込まれて終わっちゃいそう。ヒーリングが何とか上を取るが、あまり有効な攻撃はできず1R終了。
2Rも同様に、ヒーリングのタックルをグッドリッジが切り続ける展開。ヒーリングはどうも体もダブついている感じで、動きにキレがない。
猪木-アリ状態からブレイクがかかっての再開直後、思い切り踏み込んだヒーリングのストレートがグッドリッジを捉え、グッドリッジがよろよろとダウン。ヒーリングが追い打ちをかけようとしたところでレフェリーがストップ。まあ腰から落ちてる感じだったし、妥当なレフェリングか。
ヒーリングはようやくHERO’S初勝利。でも一時期の爆発力がなりを潜めてしまった感じ。これからあまり期待できそうにないなあ。やはりK-1ラスベガス大会あたりに無理矢理出させられるんだろうか。
秋山成勲○-×石澤常光(2R 袖車絞め)
注目?の石澤はマスク無しで登場。まあ主催者側が賢明な判断をしてくれましたね。
一方の秋山、「セコンドが妙に多いな」と思ったら、グレイシートレインを組んで花道を行進。なかなかやるねえ。
距離の測り合いから、最初に仕掛けたのは石澤。片足タックルに行くが、秋山は片足をとられてもびくともしない。逆にコーナーに押し込んでヒザを見舞っていく。この後も石澤のタックルを秋山が切り続け、打撃を入れていく展開が続く。
とにかく石澤のタックルが決まる気配が全くない。秋山がすごいと言うべきか、石澤が情けないと言うべきか。たぶん両方なんだろうけど。コーナーに詰められた石澤が秋山の左右の連打を浴びる「ハイアン戦の悪夢」を思い起こさせる場面もあり、秋山圧倒的優位のまま1R終了。
2R、これまでと同様タックルを切った秋山が大外刈りで簡単にテイクダウン。そこから袖車を極めて一本。
予想どおりと言えば予想どおり、石澤は何もできないまま完敗。PRIDE10でのヴァーリトゥード初挑戦から5年半。石澤にとっては残酷なぐらい、時間は流れてしまっていた。
それにしても石澤はこれからどうするんだろう。この際ハッスルが拾ってやればいいのに。藤田を引っ張り込む足掛かりにもなるし。
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あの「負けられぬ理由」路線、本当にどうにかしてほしいですね。何がしかのハンディ抱えてなきゃMAXとHERO’Sは出れないのか、と思えてきます。
>ヒデ様
カシン、あまりに予想どおり何もできなかったですねえ。見ていて悲しくなってきました。