WBA&IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ、田口良一vsヘッキー・ブドラーを視聴。
序盤に手数で優位に立ったのはブドラー。田口としては距離を外したいところだが、接近戦での打ち合いに持ち込まれてしまう。
3R以降も田口はガードを固めて左ボディをしつこく打っていくが、やはり手数で負けており印象が悪い。4Rにはブドラーがボディからロープに詰めラッシュ。田口はパンチをもらい過ぎで、リズムに乗れないまま中盤戦へ。
5Rに入ると田口が足を使って距離を取り、打ち合いでも手数で負けなくなってくる。ようやく立て直してきたものの、ブドラーは細かく左右に動き続けて田口に狙いを絞らせない。
後半戦に入り手数が落ちてきたブドラーに対し、田口は強いパンチを増やし反撃。7Rに右ストレートがブドラーを捉えるものの、ブドラーは頭を下げてがっちりガードを固めながらパンチを返す。田口は叩くところがなくなるので苦しい。
流れは完全に田口が取り戻したものの、ブドラーは距離を潰して決定打を許さない。10Rも手数の出なくなったブドラーに田口が左ボディと右ストレートを入れるが、ブドラーはダウンせず絶え凌ぐ。
11Rはブドラーが息を吹き返したかのように手数を増やし、しぶとさを発揮。最終ラウンド、田口の左でブドラーが倒れるが裁定はスリップ。田口は最後のラッシュで勝負を仕掛けるが、ダウンは奪えず試合終了。
個人的採点は114-114で田口。試合後に12Rのスリップがダウンに訂正されたので問題なく田口の防衛か…と思ったらジャッジは三者とも114-113でブドラーを支持。うーん、11Rもブドラーに入ったか?
安定政権を築きつつあった田口がこのタイミングで陥落してしまったのは予想外。とはいえブドラーは序盤に手数でポイントを稼ぎ、後半もタフネスさとしつこい圧力で田口をなかなかリズムに乗らせなかった。勝負どころの11Rで反撃に転じたところといい、自分のゲームプランをやりきったか。