エキサイトマッチの感想。まずWBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、アルベルト・マチャドvsラファエル・メンサー。
1R、マチャドのワンツーがヒット。さらに相打ち気味のタイミングで右フックを叩きこみ、メンサーがダウン。マチャドはこれでリズムに乗ったか、ハンドスピードの速さを活かして攻勢。逆にメンサーは後手に回ってしまう。
4Rにはマチャドがまたもカウンターの左フック。効かされたメンサーをロープ際に詰めてラッシュにいく。この後もマチャドはストレートや左フックを着実にヒットさせるが、それほど無理に攻め込んではいないか。
8Rは近い距離でお互いパンチを繰り出す中、マチャドの右フックがテンプルにヒット。9Rも圧力をかけ続けるマチャド。アッパーやフックのコンビネーションを入れていくが、決定打につながらない。
11R、マチャドは丁寧にジャブを突きながら左。メンサーは足の踏ん張りが効いていない。それでもタフなメンサーは顔を腫れ上がらせながら12Rまで戦い抜き、三者120-107のフルマークでマチャドが初防衛。危なげない内容だったものの、初回のダウンで一気に決まるかと思っただけにやや物足りない感じも。
メインはWBO世界スーパーウェルター級タイトルマッチ、ハイメ・ムンギアvsリアム・スミス。
スミスが右ストレートで先手を取るが、ムンギアは左右のフックを振り回し反撃。ボディが入ったスミスが下がる。
2Rもムンギアがパンチを強振。ガードの上からでも構わず叩き続ける。スミスは距離が詰まったところで丁寧なコンビネーション。
この後もムンギアは遠い間合いからボディ、さらに空振り上等のスタイルで豪快なアッパーを連打していく。5R、ムンギアは左ボディからのダブル。スミスは下がらざるを得ず、ロープ際に詰めたムンギアがパンチを叩きつけていく。スミスも下がりながらパンチを返していくのだが、6Rにムンギアはアッパーから左フックを入れ、遂にスミスがダウン。
勢いに乗るムンギアは7Rも前に出て攻め続ける。空振りも多いのだがとにかくパンチがパワフル。8R、スミスはショートで細かいパンチをヒット。ムンギアは攻め疲れか少しハンドスピードが落ちてきたか。それでも9R、ムンギアが左右のアッパー、ボディを次々ヒット。スミスはダウンは免れながらショートのパンチを返す。
終盤になるとさすがにムンギアの動きも落ち、スミスが有効打の数でやや盛り返すものの、形勢逆転には至らず試合終了。ムンギアが大差の判定勝利で防衛に成功。ムンギアは攻撃の強弱・緩急は一切無視した強強・急急のスタイルで粗さも目立つのだが、攻撃のパワフルさが全てをカバーしている。今回はフィニッシュはできなかったが、分かりやすくて面白いから人気が出そう。