エキサイトマッチの感想。まずWBOインターナショナル・ライトヘビー級タイトルマッチ、バーナード・ホプキンスvsジョー・スミス。
開始からグイグイ前に出るスミス。ホプキンスは入り際にボディやアッパーを合わせるが、スミスの圧力が強い。2R、ホプキンスは下がりつつ右をヒット。相変わらず緩急のつけ方が上手い。この後もホプキンスは下がりながらカウンターの右を出し、スミスの圧力をいなしていく。
5R、スミスはロープに詰めて右フック。パワーで強引に攻める。6R、スミスが手数を出すがホプキンスは上体の動きでかわし、有効打を許さない。しかしスミスは7Rに細かいパンチに切り替え、ヒット数を増やす。迎えた8R、ロープ際に詰めたスミスが左右の連打。パンチをもらったホプキンスはロープの間からリング下へ転落してしまい、試合続行の意志を見せなかったため試合終了。
ホプキンスは7Rから押され気味だったとはいえまだ巻き返し可能な情勢だったし、こういう形で引退試合が終わるのは消化不良ではある。とはいえ、最後はパンチをもらい続けての転落だから言い訳はできないか。
メインはWBC・WBO世界スーパーライト級タイトルマッチ、テレンス・クロフォードvsジョン・モリナ。
右構えでスタートしたクロフォードはジャブを突き刺してから返しの右、さらにボディ。1R後半にはサウスポーに切り替える。大振りのパンチを出しながら飛び込んでいくモリナだが、クロフォードは難なくいなしながらジャブ、左ボディ、アッパー。無駄打ちがなく、次々とパンチがモリナに突き刺さる。
3Rはモリナの右が入り一瞬ヒヤリとするが、クロフォードは落ち着いて距離をキープするとどんぴしゃの左アッパーをヒット。計量オーバーのモリナはパワープレーを試みるものの、クロフォードはジャブでモリナの突進を捌き続ける。6Rにはクロフォードの左ボディアッパーが突き刺さり、遂にモリナの足が止まりだす。
8R、モリナの動きが鈍くなったのを見てとったクロフォードは、強いパンチを増やし仕留めにかかる。最後はコーナーに詰め顔面とボディへ連打を入れ、モリナが崩れ落ちると同時にレフェリーがストップ。クロフォードはとにかくパンチが正確でタイミングが完璧。「強いわ!」という高田延彦風のコメントしか出てこない。