サンダースvsアカボフ
2017年 01月 14日
長いリーチからパンチを振るうインドンゴ。トロヤノフスキーの飛び込んでのパンチをかわし、一瞬距離が空いたところで左ストレート一閃!仰向けに倒れ込んだトロヤノフスキーは立ち上がれず、インドンゴが秒殺KOで新王者に。やや交通事故的な終わり方ではあるが、あそこで左ストレートをねじ込んだのはお見事。
続いてWBO世界ライト級タイトルマッチ、テリー・フラナガンvsオルランド・クルス。
体格差が目立つ組み合わせ。飛び込んでパンチを出すクルスに、フラナガンはどっしり構えて迎撃。体格で優位なフラナガンだがあまり強引に攻めに行かず、クルズもなかなか懐に飛び込めないままラウンドが経過。
しかし4Rに入るとフラナガンが徐々に圧力を強め手数を増やしていく。クルスをロープ際に詰めてガード越しに連打を叩き込むと、続く5Rも攻勢。ワンツーから左右のボディを次々に入れていく。
後半に入ってもフラナガン優勢の流れは変わらず、クルスをコーナーに追い込んでは連打を繰り出していく展開。迎えた8R、開始と同時にフラナガンがコーナーに詰め連打を入れると、クルスが遂にヒザを着きダウン。再開後もクルスに反撃する余力はなく、コーナーでなす術なく連打をもらい2度目のダウンをしたところでレフェリーがストップ。終わってみれば体格に勝るフラナガンがそのままパワー差で押しきった。
メインはWBO世界ミドル級タイトルマッチ、ビリー・ジョー・サンダースvsアルツール・アカボフ。
序盤はアカボフが低い姿勢で前進しながらのパンチを入れ、サンダースは下がりながら打ち返す展開。上体を柔らかく使いながら攻めるアカボフに対し、サンダースは有効打数で劣るわけではないが下がる場面が多い印象。3Rにはアカボフがロープ際やコーナーで左をヒットさせる。4R以降もアカボフが圧力をかけ続け、サンダースは下がりながらも有効打は許さず細かいパンチを返していくが、競った印象のまま前半戦終了。
7R、サンダースがワンツーからガードの隙間にねじ込むような左をヒット。さらに8R終盤に一転して攻勢を強めると、左右のボディから連打を入れていく。9Rもそれまでと打って変わってサンダースが攻勢。手数の減ったアカボフは下がる時間帯が増える。
10R序盤はアカボフが攻め込むが、サンダースが左クロスで反撃。ラウンド終盤は再びアカボフが前に出る目まぐるしい展開。両者消耗が激しい中、最後の2ラウンドはアカボフが手数を出し続け試合終了。試合全体を通じて前に出ていたのはアカボフだが、サンダースの着実な有効打が評価されジャッジは三者とも2~4ポイント差でサンダースを支持。
村田との対戦交渉も噂されるサンダースだが、はちゃめちゃなパンチを持っているというわけではなさそうなので、村田が勝てるとは言わないまでもそこそこいい試合ができそうな気も。今回の相手であるアカボフも十分すぎるほど強い選手だったので、この試合内容を基準に判断したら危ないんだろうけど。