足立区悪ガキ伝説
2017年 01月 24日
Krush王者の武居由樹は名前を知っているぐらいで試合映像は見たことなかったし、恥ずかしながらPODの古川会長のことも今回初めて認識したのだが、いやもう、こういう人が本当にいるんだね。
武尊にせよ那須川にせよキックの世界に「やんちゃしていた感」を醸し出している選手は山ほどいるけど、そういう子供を自分の家に住まわせて、一度はそれが原因でジムを離れることになり、それでも子供と向き合い続け、チャンピオンとして大成する…という漫画のような話が実在することに、ただ驚かされた。
こうしてチャンピオンになれたから美談として成立している面はあるし、古川会長が一度ジムを放逐された経緯は「ジム経営者としてはどうなんだ」と思わなくはないけど、指導者・教育者としては掛け値なしに評価すべき、されるべき人だと思う。会場や画面で試合だけを見ていたら「おっ、イキのいい若手がチャンピオンになったな。頑張れ頑張れ。」で終わってしまうが、こういうストーリーを見せられちゃうと、今後は武居の試合を追いかけたくなるなあ。
それにしても、2010年から古川会長と子供たちを追いかけ続けた結果が今回こうして番組として結実しているわけで(2014年にも一度この枠で取り上げているみたいだけど)、途中で空中分解を起こしてストーリーが破綻するリスクもある中、地道な取材を続けたスタッフにも感服。『ザ・ノンフィクション』への高い評価は折に触れ目にするけど、本当にいいものを見させてもらいました。