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by nugueira
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井上vs河野他

 30日のダブル世界戦の感想を。

 まず村田諒太vsブルーノ・サンドバル。村田が1Rにボディから右をヒット。この後も村田が着実に右を入れていくが、手数がやや足りない印象。この分だと長引くか…と思った矢先の3R、左が相打ちになった後に村田の右がヒット!サンドバルはロープによりかかった後、一拍おいてから転げるようにダウン。スリップと勘違いしたレフェリーが無理やり起こそうとする→慌てて早めのカウント→諦めてストップというグダグダの展開だったが、村田が文句なしのKO勝利。
 世界前哨戦としては合格の内容では。エキサイトマッチで外国人ボクサーがこの内容で勝った後「次は世界挑戦です」と言われても違和感はないと思う。あとは交渉がまとまるかどうか。

 続いて八重樫東vsサマートレック・ゴーキャットジム。
 1Rは両者様子見。八重樫の左が浅くヒット。2R、八重樫は左を突き刺しながらフットワークで相手の距離を外す。今回はいつもより慎重な組み立て。3Rも八重樫は落ち着いて左右のパンチ、さらにボディもヒット。
 4Rはサマートレックが手数を増やし右フックがヒット。八重樫は打ち終わりにパンチを合わせる。これでギアが上がったか、5R序盤は八重樫は足を止めて打ち合うが、後半は再び距離をキープして戦う。
 6R、八重樫が左ボディから左フック、さらに右フックもヒット。7Rに入ると八重樫は頭をつけながら左ボディとショートアッパーを連打。さらにカウンターの右アッパー。前半でサマートレックのパンチを見切ったうえでの接近戦なので、相手のパンチはもらわず一方的に攻める。8R、八重樫は左右のボディ連打から右フック。サマートレックの動きが鈍くなる。
 9Rも八重樫はボディ連打。サマートレックは苦しそうな様子。11Rはサマートレックが力を振り絞り反撃するが、八重樫も右アッパー3連発。さらに左のボディを叩き込む。迎えた最終ラウンド、八重樫は足を止めての打ち合いに挑むと右ストレートを打ち抜く。コーナーに下がったサマートレックに連打を叩き込んだところでレフェリーがストップ。
 今回の八重樫は不要なリスクは負わずに要所要所で攻め込み、最後はしっかりフィニッシュする理想的なボクシングを展開。やっぱりクレバーなボクサーなんだなあということを再認識させられた。

 メインは井上尚弥vs河野公平。
 1Rから井上の左がよく伸びる。河野は右フックからの連打でコーナーに詰めるが、井上はブロック。井上のボディを食らった河野の腰が引ける。2Rも河野が右フックからボディの連打で攻めるが、井上も近距離でのボディを返す。河野はラウンド後半にボディを効かされた様子。
 3R、井上は左ボディから左フック、さらに右フックと回転を上げてくる。河野はそれでも前に出るが井上はきっちりブロック。4R、河野が連打で攻めるが井上は左ボディから反撃。主導権は握るがなかなかダウンが奪えない、最近の試合パターンになりつつあるか。
 5Rも井上が右ショートアッパーを次々に入れるが、河野の右も井上の顔面を捉える。一瞬動きが止まった井上は再度左ジャブで組み立て直す。
 河野の健闘が光る雰囲気で迎えた6R、前に出る河野に井上がカウンターの左一閃!カウント10でギリギリ立ち上がる河野だが、井上の追撃になすすべなく倒れ勝負あり。
 終わってみれば井上が実力差を見せつけたが、見た人は河野の健闘の方が印象に残るのでは。怪物王者にひるむことなく最後まで立ち向かい続ける、最高の敗者だった。一度目のダウンで止めてあげた方が良かったとは思うけど。
 井上は最後のカウンターはお見事だったが、一昨年から昨年にかけての怪物性は薄れてきてしまった感じ。ハードルを上げすぎなのかもしれないが、井上にはそのハードルを軽々と越えてほしいという期待があるので。

Commented by みゆパパ at 2017-01-01 14:47 x
ヌゲイラ様、新年明けましておめでとうございます。

昨年か一昨年かにも同じこと書いた記憶がありますが、
こちらのブログが数ある格闘技系ブログの中でも、
私の一番のお気に入りです。
ヌゲイラさんの文章が素晴らしく、更新されているたび楽しませていただいております。

お忙しいでしょうが、今後もマイペースで我々を楽しませてください。
Commented by みゆパパ at 2017-01-01 14:58 x
井上に対しての評価はヌゲイラさんと真逆で、
ロマゴンに勝利できることを信じる気持ちが強くなっております。

それにしても年末は29日のRIZINから始まり、あらゆる試合を、録画での追っかけにはなりましたが、ほぼ全ての試合を観てしまいました。
唯一観なかったのが井岡の試合というw

村田、井上、小國の試合を捌いたレフェリー、
田口の試合でカニサレスにつけたジャッジ、
内山の試合で110-117をつけたジャッジ、
試合が集中したからレベルの低い人が務めることになってしまったのではと邪推してしまいます。
Commented by nugueira at 2017-01-01 15:05
>みゆパパ様
 こちらこそ今年もよろしくお願いします。例年と変わらぬペースで取り組んでいきますので、楽しんでいただければ幸いです。
 年末のボクシングは概ね予想通りの結果で試合内容も悪くなかったのですが、確かにレフェリー・ジャッジの粗が目立ちましたね。
by nugueira | 2016-12-31 12:32 | ボクシング | Comments(3)