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by nugueira
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UFC190の感想

 UFCブラジル大会、WOWOWで見た感想を。TUFブラジル決勝の2試合は流し見だったので省略。

クラウディア・ガデーリャ○-×ジェシカ・アギラー(判定)
 1R序盤からスタンドでのパンチの応酬。途中までは互角の展開だったが、ガデーリャが徐々にパワーで押し始めると、ラウンド終盤にはタックルからテイクダウン。
 2Rも手数ではアギラーなのだが、ガデーリャは強烈なフックでアギラーを下がらせると、ヒザ蹴りやタックルも織り交ぜて攻勢。最後までアギラーにペースを握らせることなく全局面で圧倒し判定勝利。根本的な馬力の差が結果に現れた印象。

アントニオ・シウバ○-×ソア・パラレイ(2R TKO)
 スタンドでジリジリ圧力をかけるペザォンに、パラレイは組み付いてケージへ押し込む。さすがにテイクダウンは許さないペザォン、体勢を入れ替えてケージへ押し込むが、ここでパラレイが払い腰からテイクダウン!ラウンド終了まで上をキープされ続けたペザォン、決定打は許さないものの細かいパウンドをもらい続け、ホーンに救われる形で1R終了。
 いつもの負けパターンかと思われた2R、ペザォンが開始と同時に前に出るとパラレイをケージに詰め、クリンチアッパーからの連打!パラレイが崩れ落ちるようにダウンし、ペザォンまさかの逆転KO。もはやこのランクの選手に勝つ余力もないのでは、と思っていたのだが何とか踏みとどまった。

ステファン・シュトルーフ○-×アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ(判定)
 圧力をかけながら組み付いてテイクダウンを狙うノゲイラ。動きは悪くない感じだったが、離れ際にシュトルーフの右をもらうと一発でグラついてしまう。ノゲイラはなおも組み付き、さらにパンチを入れる場面もあるがテイクダウンは奪えず。
 2R以降もシュトルーフ優位の流れは変わらず、ロー、前蹴り、パンチでノゲイラを削り続けていく。ノゲイラは心は折れることなく前に出続けるが、逆転の糸口はつかめずシュトルーフの攻撃をもらい続けるだけの状態に。シュトルーフも一発をもらうリスクやコンディション面の不安があったか、強引にフィニッシュを狙うことなく試合終了のホーンを迎えたが、ノゲイラにとっては何一つ見せ場を作れない完敗。
 最後まで前に出続けるノゲイラの気力は見事だったが、気力だけで立っている人間をオクタゴンに入れてしまっていることが根本的に間違っている。試合後にノゲイラの引退が発表されたが、1~2試合前にすべきだった当然の決断をようやくしてくれた、という印象が強い。
 とはいえ、10年以上にわたりリングス・PRIDE・UFCで激闘を繰り広げ、一時期は確実に世界最強であった男が闘いの場を去ることについて、様々な感情が思い浮かんでいることも確か。これについては改めて別の記事で。

マウリシオ・ショーグン○-×アントニオ・ホジェリオ・ノゲイラ(判定)
 パンチの攻防から試合がスタート。ショーグンの動きがいい印象だったが、ホジェリオの左フックが入った途端、グラついて後退。ケージ際に詰めたホジェリオがラッシュを仕掛けるが、ショーグンは何とか凌いで1ラウンドが終了。やはりダメージの蓄積で打たれ弱くなっているか。
 2Rはショーグンが開始早々シングルレッグからテイクダウンを奪うと、上のポジションをキープ。この日のショーグンはミドルが上手く使えており、スタンドに戻った後もホジェリオに有効打を許さない。ポイントをイーブンに戻し最終ラウンドへ。
 勝負の懸かった3R、前に出ているのはショーグン。引き続きミドルキックが有効な攻めになっている。終了間際にショーグンがタックルへ来たところをホジェリオが起死回生のギロチンに捕らえるが、これは極まらず。1Rのピンチから立て直したショーグンが10年ぶりのリマッチでホジェリオを返り討ちにし、何とか踏みとどまった。

ロンダ・ラウジー○-×ベチ・コヘイア(1R KO)
 開始と同時にクリンチアッパーを連打するロンダ。コヘイアは倒されつつも後転しながら立ち上がるが、ロンダはすぐさまケージ際に詰めて猛然とラッシュ。コヘイアのパンチも何発かもらうのだが、回転力のある連打でコヘイアを下がらせると、最後は打ち下ろすような右をヒット。コヘイアが前のめりに崩れ落ち、今回もわずか34秒でロンダが秒殺防衛に成功。
 オッズで大差がつく格下の相手ではあったが、初の国外での試合で相手のホーム。それなりに嫌な状況の中、相手の土俵で打ち合いあっさりとKO勝利。文章にするのは簡単だが、ロンダはどれだけ強くなれば気が済むんだ。次戦はミーシャ・テイトとの3度目の対戦。ミーシャには申し訳ないが、試合の焦点はもはや勝敗ではなく「ミーシャが1分持ちこたえられるかどうか」という点に移りつつある。

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Commented by 大勝KEN at 2015-08-03 02:11 x
ロンダ強すぎ。クスリやってるかのごとく強いですね。マッカーシーの止めるタイミングはさすがです。もし、ディーンだったらコヘイアは試合後に立てたか怪しいものです。
Commented by おっさん at 2015-08-03 22:28 x
女子はストライカーって言ってもパンチ力がないので、ビッグヒット一発入れてのアップセットなんかも起こる確率は低いだろうなあ、なんて思いながら観戦したのですが、まさかロンダの方が真向打撃勝負どころか全盛期のマヌーフの如く嵐のような打撃で襲い掛かりあんなKOシーンを見せるとは。
打撃のパワーや技術だけでもサイボーグを上回っているのではないでしょうか。

GSP、アンデウソン、ヒョードル、ジョーンズ、アルド…、圧倒的強さを感じた選手は今までもたくさんいますが、その中でも群を抜く絶対王者なんじゃないでしょうか。
それなりにトップファイターであるはずの挑戦者達が悉く1Rも持たないというのは異常ですね。
1R持たないどころか最近数試合は1分も試合していない印象ですね。
怖い顔をして入場したと思ったら、もう試合が終わっている印象です。
ノゲイラ兄弟やショーグン、ペザオン等、名立たるレジェンド重量級を前座に従えても何の違和感もないですね。

私は女子格は今でもオマケ程度の感覚で眺めているのですが、ロンダが今のUFCで一番凄い選手だと思います
Commented by みゆパパ at 2015-08-03 22:48 x
ノゲイラが引退を表明している今、ヒョードルが現役復帰を表明しているという、もう何がなんだかPRIDE世代としては何と表現していいやらです。
これでヒョードルが若い選手に全然歯が立たないなんて場面見せられちゃったらどうしたらいいんでしょう。

ショーグン×ホジェリオはヌゲイラさん仰るとおり痛々しかったです・・・

それでもまだ私はホルムに一縷の望みを託します・・・
Commented by nugueira at 2015-08-04 13:53
>大勝KEN 様
 クスリの表現が適切かはさておき、一人だけ別の次元に行っちゃってますね。ストップの瞬間、マッカーシーがロンダを持ち上げてましたね。

>おっさん様
 「この人物の現役時代を生で見れる時代に格闘技ファンをやっていて良かった」と思わせる選手が時おりいて、かつては魔裟斗や五味、最近だとパッキャオや井上尚弥なんかがそうなんですが、ロンダもそのカテゴリーに入りつつあります。気が早いですが、ロンダがいなくなった後の女子格闘技が心配にすらなります。

>みゆパパ様
 ダンヘンvsベウフォートⅢも決まったりして、最近の懐古路線は何なんですかね。ヒョードルの件は正式発表がされるまで、とりあえず静観するつもりです。
by nugueira | 2015-08-02 22:57 | UFC | Comments(4)