ワイドマン、リョートとの死闘を制す!これで長期政権確定か?
2014年 07月 06日
クリス・ワイドマン○-×リョート・マチダ(判定)
1R序盤からジリジリと圧力をかけてリョートを下がらせるワイドマン。リョートのミドルに合わせてタックルに行くがここはリョートが腰の重さを活かしてテイクダウンを許さない。しかしワイドマンはスーパーマンパンチをヒットさせ優勢な印象で1Rを終了。リョートは手数で遅れを取るのは予想通りだが、それ以上にワイドマンに圧力をかけられ下がり続ける展開なのが苦しい。とはいえワイドマンのタックルを切ったのは大きいか。
2Rに入るとリョートが得意のリズムを取り戻し、バックステップでワイドマンのパンチを外し間合いをキープ。ワイドマンはカウンターを警戒してパンチを出せず、前のラウンドでタックルを切られているのでテイクダウン狙いにも切り替えられない嫌な展開。このままリョートのペースか・・・と思われたが、ワイドマンがタックルから遂にテイクダウンに成功。リョートを押さえこんでラウンドを終える。
ワイドマンはテイクダウンに成功して自分のリズムを取り戻したか、3Rは一気に攻勢。繰り返しテイクダウンを奪うと、スタンドのパンチ合戦でも五分以上にわたり合い、リョートを削っていく。パンチで額から出血したリョートはこのラウンドも最後までワイドマンに押さえこまれ、絶体絶命の状況に。
しかし4Rに入るとリョートがまたも自分の距離をキープし、左フックをヒット。この一発でガクンと動きの落ちたワイドマンはさらに左ミドルで削られ続け、タックルには行くものの簡単に切られてしまう。リョートがようやく明確なラウンドを取るが、ワイドマンの失速が激しいだけにまだまだ分からなくなってきたか。
最終ラウンドはともに余力のない両者が気迫だけで立ち続ける、まさに死闘というべき展開。序盤はリョートが押し気味に進めるが、ワイドマンは右フック、さらに離れ際のヒジをヒットさせると、ここから起死回生のテイクダウン。立ち上がったリョートは残り30秒の場面で反撃に転じ、右ストレートからの連打で最後の猛攻を仕掛けるが逆転KOはできず試合終了。
判定は3-0でワイドマンが制し、2度目の防衛に成功。リョートが明確に取ったのは4Rだけなので判定は妥当だが、試合内容にポイントほどの差は感じられず、ワイドマンにとっては間違いなくキャリア最大の苦戦だった。
リョートの伝統派空手という唯一絶対の武器はワイドマンを苦しませ、一度はあわやという場面を作ってみせたが、勝利をつかむことまではできなかった。ワイドマンは打撃とテイクダウンという相対的な引き出しの多さを存分に活かしてみせたし、リョートに流れが傾きつつあった2ラウンド・5ラウンドできっちりペースを引き戻してみせたのもさすが。テイクダウンを簡単には許さずスタンドの一発を持っているという点でリョートは間違いなく難敵だったわけだが、その相手を苦しみながらも退けたことで長期政権への道筋が開けてきたのではないか。まあこういう上り調子の時ほど意外と危なかったりするんだけど。
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自分の間合いを潰されると厳しくなることが多いように感じます。
4Rはワイドマンの圧力が弱まって、都合の良い間合いになったことが、
あの反攻に繋がったのではないでしょうか。
次戦に対戦が予想されるベウフォートは、自分からガンガン前に出てくるタイプですので、このタイプの強豪をどう捌いてくれるか楽しみです。
まずはブラジル上位陣その1を撃破したワイドマン、
ベウフォート、ソーサと難敵続きですが、
観てるこちらは楽しみで仕方ありませんね。
本日休日出勤の代休取得で、BJ×フランキーが観戦できるので嬉しくて仕方ありませんw
ワイドマンは4Rは危なかったものの、リョート対策を徹底的に研究してそれをしっかりやり切った、という形ですね。ベウフォートはまずTRT抜きでどこまで戦えるか、というもう一つの敵との戦いもあるのが不安です。