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by nugueira
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全日本キック観戦記② 絶望的完敗。遠のく「打倒ムエタイ」。

藤原あらし×-○ワンロップ・ウィラサクレック(2R KO) 

 ワンロップのパンチ・蹴りの速さに観客騒然。しかし1R、飛び込んできたワンロップに藤原がカウンターのヒジを合わせ、ワンロップがカット。一気に沸き返る場内。
 が、2ラウンド。開始早々ロープ際でワンロップがストレートからヒジ打ちをクリーンヒットさせ、藤原がダウン。そのまま立ち上がることができず、ワンロップ衝撃のKO勝利。そしてタイの勝ち越し決定。55キロ国内最強の肩書きを得たばかりの藤原がここまで簡単に・・・。


山内裕太郎×-○ゲンナロン・ウィラサクレック(判定)

 国際式ボクシングの元豪州王者(なんで?)というゲンナロンは、速いパンチと飛び込みざま・離れ際のヒジが主体の攻撃。対する山内は上下のコンビネーションとヒジ打ちで対抗。足を止めての打ち合いあり、組み付いてのヒジ合戦ありの、非常に「キック」らしい好勝負に。
 山内がチャンスを迎えたのは3ラウンドと4ラウンド、いずれもパンチのコンビネーションからローをクリーンヒットさせ、ゲンナロンの動きが一瞬止まる。それでもゲンナロンはボディーブロー→振り下ろすヒジのいやらしいコンビネーションで逆襲。一進一退の攻防に客席熱狂状態のまま最終ラウンドへ。
 5ラウンド、これまで受けに回る展開の多かったゲンナロンが積極的に前に出るようになり、徹底したヒジ攻勢。山内はパンチの精度が落ちてしまい、有効打を打てずに下がる場面が多くなる展開のまま試合終了。
 3・4ラウンドを優勢に進めた山内の勝ちかと思ったが、判定は2-1でゲンナロン(三者とも50-49)。最終ラウンドの攻勢が効いたか。敗れはしたが、山内は一時期のディフェンシブな選手という印象を完全に払拭するだけの進歩を見せていると思う。


山本元気×-○コムパヤック・フェアテックス(3R TKO)

 1R早々から元気がパンチのキレの良さを発揮。コンパヤックからはさほど圧力が感じられず、ロープ際のラッシュで早くもダウンを奪う。
 2R序盤、またもロープ際に詰めてからのパンチで元気が2度目のダウンを奪う。このあと一気に勝負を決めに行くものの、粘るコンパヤックがヒジで応戦。ラウンド終盤、ヒジを食らった元気が流血。
 3Rになるとコンパヤックが組み付いての接近戦に持ち込んでくる。ヒジをもらった元気、1度目のドクターチェックはクリアするも、2度目の出血で遂にレフェリーストップ。こういう展開は何度見ても釈然としないが、キックとはそういうルールのスポーツだ。納得するしかない。

 結局日本勢は5戦全敗。タイ側が実力者揃いだったとはいえ、予想外の厳しい結果となった。大将戦・副将戦は徹底的にヒジを使ったねちっこい試合運びといういつものムエタイ得意のスタイルだったけど、他の3試合はパンチの打ち合いで完敗。ムエタイ側の方が逆に戦術の幅を広げている印象さえ受ける。キックボクシング界永遠の目標であるはずの「打倒ムエタイ」には、近づくことすらできているのか?ここ最近記憶にないぐらいの暗鬱な気分で後楽園ホールを後にした。

 ここまでフラストレーションがたまった興業も久しぶり。人気blogランキングへ
by nugueira | 2005-10-18 02:37 | 全日本キック | Comments(0)