コット復活?
2013年 11月 05日
連敗からの再起戦となるコットだが、今回は序盤からいい動きを見せる。前に出続けて鋭い左のジャブ・ボディを突き刺していき、完全にペースを掌握。2Rには近距離の左アッパーも見せ、ラウンド終了間際には左フックを入れてロドリゲスをグラつかせる。あと10秒あればダウンが奪えたという状態でゴング。
結局ロドリゲスにここから巻き返すだけの余力は残っておらず、3R早々に左フックを食らったロドリゲスがグロッキーになったところでレフェリーがストップ。コットが完璧といっていい試合内容で再起戦を飾った。
以前も書いたのだが、自分がボクシングを真面目に見始めたのはちょうどコット・クロッティ・マルガリート・モズリーといった面々が中量級で鎬を削っていた時期で、この顔ぶれがトップ戦線から脱落し引退していくのは、観戦歴の短い自分にとっても時代の移り変わりを感じさせる出来事だった。(この面子をなで斬りにしたパッキャオ自身すら引退の瀬戸際に追い込まれつつあるわけで、時代の変遷として自然な流れではあるんだけど。)
そうした中、コットがこうして存在感を発揮し踏みとどまってくれたのは嬉しい限り。今回の相手の格付けはいまいちよく分からないし、今回の勝利をもって激戦区のスーパーウェルター級で再び頂点に立てるかは判断し辛いが、まずは中量級戦線に役者が一人戻ってきてくれたことを素直に楽しみたい。