モラレス&カークランド
2012年 04月 25日
前座のWBCスーパーウェルター級北米タイトルマッチでは、王者ジェームス・カークランドが大苦戦。挑戦者カルロス・モリナの頭から突っ込んでくるインファイトになかなかペースをつかめず、中盤からようやく積極的に手数を出すものの、なかなかクリーンヒットをうばえない。
モリナは上体を動かし続けて狙いを絞らせず、攻め込まれたら巧みなクリンチワークで脱出。逆に要所要所で有効打を入れて印象を良くしていく。8Rにはレフェリーのストップと勘違いしたカークランドがガードを下げてしまい、モリナの連打を食らってしまう場面も。
おそらくポイントでは劣勢であろう終盤戦にカークランドのエンジンがかかり、10R終了間際にモリナをなぎ倒すようにしてダウンを奪う。残り2R、さらに巻き返しはなるか…というところで突然試合終了。モリナのダウン後にセコンドがうっかりリング上に入ってしまい、カークランドの反則勝ちという裁定に。
公開されたスコアを見ると10Rのダウンを考慮に入れてもカークランドはまだ負けていた感じ。残り2Rでどこまで詰められるか楽しみな展開だっただけに、何か消化不良。カークランド自身も釈然としない表情を浮かべてたけど。
WBC世界スーパーライト級タイトルマッチでは、王者エリック・モラレスが計量オーバーにより王座剥奪。挑戦者ダニー・ガルシアが勝てば新王者、モラレスが勝っても王座は空位という変則タイトルマッチに。
試合はじりじり前進するモラレスがボディーから返しの右へつなげるコンビネーションで攻め込むのに対し、ガルシアも相手の打ち終わりに合わせて反撃。モラレスは手数は出すもののなかなかペースが奪えず、逆にガルシアのスピーディーなパンチがモラレスを捉える場面が増えてくる。
それでも終盤に攻勢に出たモラレスが11Rにガルシアを下がらせるものの、ラッシュを仕掛けたモラレスにガルシアが下がりながらの左フックをヒットさせ、モラレス痛恨のダウン。最大9ポイント差をつける完勝で、堂々の戴冠。ガルシアはダウンを奪ったのは半ばラッキーパンチだったにしても、モラレス対策をしっかり練って、それをきちんと遂行したという感じ。
来週はリナレス復帰戦。人気ブログランキングへ
今後、モリナとの再戦(ある?)や、似たようなタイプと戦って成長が見られなければ、正面衝突専門の乱戦王に収まってしまいそうです。
あと、やっぱり11R以降は観たかったですね。モリナはダメージよりガス欠具合が深刻に見えたので、追い込めたんじゃないかと。
来週のリナレス楽しみです。
モリナが対策を練っていたんでしょうけど、それにあっさりはめ込まれてしまうようだと先々厳しいですよね。と言えるほどカークランドの試合見ていないんですが。リナレスは今度こそ完全復活してくれることを期待してます。