「最後の日本男児」の最後
2011年 04月 22日
事前の予想でも小路が三崎をどうこうできるとは思っていませんでしたが、まあ格闘技には時として勝敗・内容は語るだけ野暮な試合というのがあり、この一戦もそういう文脈で見るべきカード。完璧な介錯を果たした三崎も含め、両者を讃えるべきなんでしょう。
今回ツイッターを見ていてなるほど、と思ったのは「小路は本来は70キロ台が適正階級なのではないか」という指摘。確かに小路の体型を見るにウェルター級はおろか、かつてのPRIDEの階級分けでいえば73キロまで落とすのも可能だったような気が。
今は軽量級が完全に確立しているので階級を落とす選手が続出しているけど、PRIDEは階級分けが大雑把でヘビー級からスタートしたこともあり、逆に適正階級より上の体重で無理矢理試合している人が多かったっけ。PRIDE初期から出場している小路なんかはその最たる例で、あの体格でマーク・コールマンやセーム・シュルトと試合をしたなんていうのは、今にして振り返ると悪い冗談としか思えない。
PRIDEでの小路は「負け役」としてのポジションが定着していたこともあり、正直熱心に応援していたわけじゃない(アレックス・スティーブリングに勝利した後のマイクで「PRIDEが業界のど真ん中じゃあ!」と突然長州風のフレーズを絶叫したときは面白かったけど。)。
それでもこうして改めて振り返ると、体格面のハンディをものともせずリングに上がり続けた小路の戦歴にはある種の感動を覚える。ありきたりではあるけれど、心からの「おつかれさま」という言葉を贈りたい。