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by nugueira
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Krushライト級GPの感想

 GAORAの放送を見たので感想を。いや、本当にすごい大会だった。

大渡博之○-×宝樹まもる(1R KO)
 打ち合いから大渡の左が入り宝樹ダウン。その後もロープ際に詰められてワンツーをもらい、宝樹のKO負け。久々の登場だったが見せ場は作れず。

久保優太○-×水落洋祐(判定)
 久保が開始から圧倒。ノーモーションの左、アッパー、ヒザ、ミドルと多彩な攻めを見せ続け、最後はボディでダウンを奪い完勝。どうして1Rしか流してくれないのか、と思ったが、判定を見ると接戦になっているのでこの後は水落が盛り返したということだろうか。

“狂拳”竹内裕二×-○石川直生(2R KO)
 序盤から石川の蹴りがよく走り、回り込みながらのロー、ミドルを入れていく。竹内は一発狙いなのか手数が少ない感じ。2R後半に竹内がパンチの回転を強め始めた直後、石川がハイキックからの左ヒザをクリーンヒットさせ、竹内大の字にダウン。石川が衝撃的なKO勝利。
 このトーナメントの石川の勝ち方は本当に劇的なのだが、KO直前の竹内の攻撃でまぶたをカットしたというのがまた何とも・・・。石川本人が言っていたように「真剣で切り合う」かのような迫力と説得力。決勝に進めなかったとはいえ、石川はこのトーナメントで本当に株を上げたなあ。

山本真弘○-×山本元気(延長判定)
 真弘は序盤からハイスピードでの出入りを繰り返す。元気もパンチを出し続け時折単発では入るものの、連打にはつなげられない。
 2R以降も真弘がミドル・前蹴りとフットワークで攻め続け、元気にパンチの間合いを作らせない。結局元気は最後までチャンスを作れないまま3R終了。運動量と手数では真弘が圧倒していたと思うが、明確なクリーンヒットがないためか判定は30-30のドローで延長戦へ。
 延長Rも元気が左ミドルを入れ続け、終盤にはパンチも度々クリーンヒット。元気を振り切り、決勝へ駒を進めた。
 K-1ルールでどういう変化が出るかと思ったが、キック時代と同様、あるいはそれ以上の名勝負。真弘が元気からタイトルを奪ったときの試合を思い出した。この2人の勝負はやっぱり5Rで見たい。

前田尚紀○-×上松大輔(2R KO)
 先手を取ったのは上松。左右のパンチからハイ、ヒザにつなげるコンビネーションで攻め立て、前田は守勢の場面が目立つ。
 2Rに入ると前田がパンチからローにつなげるコンビネーションで逆襲。しばらくは競り合う展開になるかと思いきや、コーナーに詰めたところで前田が一気にラッシュ。左フックで上松を打ち抜き、一撃KO勝利。こういう試合をやってくれるから前田からは目が離せない。一方の上松にとっては、出足はよかっただけに悔やまれる敗戦。

中島弘貴○-×廣野祐(延長5R判定)
 放送は延長Rから開始。両者消耗が激しくほぼ互角の展開。ここも三者ドローで再延長へ。5Rも決定打はない展開だったが、最後までパンチとローで手数を出し続けた中島が勝利。デビュー以来の連勝を11に伸ばすとともに、MAXへの切符を手にした。
 山内戦にせよ廣野戦にせよ快勝とは言いがたく、タフネスと体力だけで勝ち続けてる感じ。正直穴も多い選手だと思うが、逆に言えばその状態でMAX予備軍の最右翼だった山内・廣野をなで斬りにしたのが凄いのか。今後どこまで化けるのかなあ。

山本真弘○-×久保優太(判定)
 上背に勝る久保が遠い間合いからの蹴りとパンチで真弘に自分の間合いを作らせない。蹴りで距離を取って飛び込まれてもスウェーでパンチをかわす久保を真弘も攻めあぐね、2R終盤には逆にパンチの連打を入れられてしまう。
 後がない真弘は3Rに入ると懐に飛び込んでパンチを振り回し続ける。ヒットはするものの久保のパンチももらってしまい万事休すかと思われた残り40秒、懐に飛び込んでの左右の連打で久保を吹き飛ばすようにダウン。劇的な逆転勝利で真弘がGP制覇を達成。
 IKUSA GP、KICK RETURNともに危なげない勝ち方が目立った真弘だが、ここまで泥臭い勝ち方をする姿を初めて見た。逆にいえばこの辺りがトーナメントを2回制している選手の底力か。一方の久保も真弘をここまで追い詰めたのはお見事。NJKF離脱後は完全に影が薄くなっていたけど、これで完全にトップ戦線に返り咲いたか。

 大会直後にも書いたんですが、試合後の真弘がぶち上げた石井戦は、実現の可能性はともかく、まあ発言する権利は当然ありでしょう。ただその一方で、今回実現しなかった石川との幻の決勝戦、竹内へのリベンジ等、Krushの枠組み内で見たいカードがまだまだあるのも事実。団体のストーリーという意味でも、返す返す凄い大会だった。これを生で体験したかったなあ。
by nugueira | 2009-11-28 23:53 | Krush | Comments(0)