DREAM.14の感想②
2010年 06月 03日
金網際でのハンセンのテイクダウン狙いを凌いだ高谷、スタンド勝負に戻ったところで右・左・右の三連打を叩き込んでハンセンを粉砕。
お見事、の一言しか出てこない完勝劇。ハンセンのKO負けする姿なんて初めて見た。これで高谷のビビアーノ再挑戦に文句をつける理由はなくなったなあ。
桜庭和志×-○ハレック・グレイシー(判定)
桜庭は序盤ハレックにバックを許すものの、そこから体勢を入れ替えて逆に腕十字狙い。ここはハレックがなんとか凌ぐ。
2R以降は桜庭が打撃の正確性では上回るものの、グラウンドになると体格差もあってかハレックが徐々に押し気味に。桜庭は不利なポジションのまま固められてしまう場面が目立つようになる。結局桜庭は最後まで逆転の一手を打つことができず、判定でハレック勝利。
前田VS大沢なんかが「如何にして倒されないか、あるいは倒されてもすぐ立つか」という現代のMMAの攻防を見せていたのに対し、この2人は簡単に背中をつけちゃってそこからポジションの奪い合い。「一昔前のMMA」と切り捨ててしまえばそれまでなんだけど、そういう攻防でも不思議な「味わい」が感じ取れてしまう辺りが桜庭とグレイシーの歴史が成せる業か。桜庭に意地を見せて欲しかったけど、寄る年波には勝てないということなのかなあ。
桜井“マッハ”速人×-○ニック・ディアス(1R 腕十字)
最初にクリーンヒットを入れたのはマッハ。ディアスに一度上を取られるものの何とか立ち上がると、逆にタックルを入れてテイクダウンに成功。ディアスをケージ際に押し込んでいく。予想外のマッハペース、と思われたものの、ディアスは下からスルスルと腕十字に移行し、技ありの逆転一本勝ち。
正直、もっと身も蓋もない内容でマッハが完敗すると思っていたので、この内容は上出来では。リマッチした場合、今回の差が埋まるかどうかはまた別問題として。マッハはやっぱり底力あるなあ。これだけ言葉が軽いと、政治家には向かないだろうけど。
ケージかリングかという問題にこの1回で結論が出るわけでもないし、日本とアメリカの力関係がマッハの勝敗でどうこうなるもんでもないと思うけど、素直に好勝負が多い中身の良い興業だった、ということで前向きに評価しておけばいいのでは。個人的にはケージ・リング論争は問題の矮小化かな、という風に思い始めているので。
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