目が覚めたらメインのタイトルマッチが消滅しているというまさかの展開。一瞬「自分は並行世界に飛ばされたのか?」と不安になった。
石原夜叉坊×-〇カン・ギョンホ(1R 裸絞め)
プレッシャーをかけてくるギョンホに、夜叉坊はカウンターの左を入れダウン!すぐさま追撃を狙うものの、ギョンホに凌がれてしまう。スタンドに戻るとギョンホが首相撲からのヒザをヒット。夜叉坊はケージ際に詰められ劣勢の打ち合いを強いられる。最後はタックルからテイクダウンを奪ったギョンホが、チョークを極め一本。
夜叉坊は見せ場は作ったが、結果的にダウンの後に攻めきれなかったのが響いた。まだまだやれる余地はあるはずなので、引退宣言は撤回して欲しいが。
ハニ・ヤヒーラ×-〇リッキー・シモン(判定)
フィジカルとテイクダウンディフェンスに勝るシモンは、プレッシャーをかけヤヒーラのタックルを切りながらパンチで削っていく作戦。ヤヒーラは一度はパンチでシモンを下がらせるものの、前に出たところにカウンターをもらいダウンを喫してしまう。
じり貧の展開になるかと思われたヤヒーラだが、2Rはミドルと右のパンチで手数を増やし反撃。カウンターでシモンをグラつかせる場面を作る。しかし3Rはガス欠のせいか手数の減ったヤヒーラを、シモンがケージ際に詰めパンチを入れ続けて試合終了。判定は3-0でシモン。ヤヒーラは浮上のチャンスをものにできず。
ランド・バンナータ〇-×マルコス・マリアーノ(1R アームロック)
「あれ、もうアンデウソンの出番?ていうか身体小さくなった?」と思ったらマリアーノだった。
試合の方は組み付いてテイクダウンを奪ったバンナータがパウンドとヒジを入れ続け、最後はアームロックで一本。メイン枠に入れていい試合ではなかった。
イスラエル・アデサニャ〇-×アンデウソン・シウバ(判定)
アンデウソンが前へ出てきたところに、アデサニャが下がりながらカウンター!アンデウソンもパンチを返すものの、有効打を入れているのはアデサニャ。
一方的にやられてしまうかと思われたアンデウソンだが、徐々にギアが上がってきたのか2Rはプレスをかけアデサニャを下がらせる場面を増やす。アデサニャはアンデウソンをケージ際に詰めてもカウンターを警戒してか不用意に攻めにはいかず、アンデウソンの回転系の技はきっちり見切る。
3R、アンデウソンがアデサニャの蹴り足をつかんでから跳びヒザを狙うものの、アデサニャがかわす。なかなか手数が出ないアンデウソンに、アデサニャがローとパンチを叩き込み試合終了。判定3-0でアデサニャ。
何かもう、達人同士の日本刀での斬り合いを見ているかのような試合。アデサニャはフィニッシュしてほしかったところだが、優勢な場面でも勢い任せにならずアンデウソンの動きを落ち着いて見切っていたのがさすが。対するアンデウソンも、同じスタイルの噛み合う相手と戦っているせいか尻上がりにリズムが良くなっていくのが見てとれて、できれば5Rで見たい試合だった。
「闘魂継承」の一戦をクリアしたアデサニャはこのままタイトルマッチへ突っ走りたいところだが、そもそもウィテカーの怪我の具合はどの程度なのか。ミドル級戦線が混沌としてきた。