反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

<   2014年 09月 ( 30 )   > この月の画像一覧

勝敗予想(9月の決算)

 9月の勝敗予想の決算を。

9/5 ボクシングダブル世界戦(1/2)
9/5 UFC Fight Night (2/3)
9/13 UFC Fight Night (1/2)
9/14 メイウェザーvsマイダナ(1/1)
9/20 UFC JAPAN(8/12)
9/28 UFC178(3/4)


 合計は16/24で的中率66.7%。過去2回は惨敗していたUFC日本大会がそこそこ的中したのだが、もう一息で7割には届かず。
[PR]
by nugueira | 2014-09-30 23:37 | 雑記 | Comments(0)

[こだわり]バウト

 9月の各賞と10月のおすすめバウト。UFC JAPANからの選出が中心になりましたが、やはりライブ観戦が一番インパクトが強いということで。

MVP:堀口恭司(9/20 UFC FIGHT NIGHT JAPAN)
 各試合ハズレなしで大満足の内容だったUFC日本大会だが、最も鳥肌が立ったのは堀口が勝利した瞬間。客の期待通りの勝ち方を世界最高峰の舞台であっさりやってのける辺りに、強さも勢いも感じる。

ベストバウト:八重樫東vsローマン・ゴンザレス(9/5 WBC世界フライ級タイトルマッチ)
 どれだけ言葉を重ねても語り尽くせぬ、日本ボクシングの歴史に残る一戦。世界の壁はかくも高いのか、と改めて思い知らされたが、ボロボロになりながらも立ち続ける八重樫の姿には胸が熱くなった。

ベストKO:マーク・ハント(9/20 UFC FIGHT NIGHT JAPAN)
 日本大会で3連続KOと「ミスターUFC JAPAN」の呼び名が相応しくなってきたハント。大木のように前のめりに崩れ落ちるネルソン、追撃のそぶりすら見せず勝ち名乗りを受けるハント、ととにかく画になるフィニッシュシーンだった。

ベストサブミッション:ジョニー・ケース(9/20 UFC FIGHT NIGHT JAPAN)
 フィニッシュのサブミッションというより、そこに至るまでの圧倒的な勢いも込みで選出。前座の無名選手にこういうのがゴロゴロいるんだから、ライト級は果てしなく層が厚い。

[おすすめ]バウト:ジョゼ・アルドvsチャド・メンデス(10/25 UFC179)
 前回の敗戦後、破竹の快進撃を続け再戦にこぎつけたメンデス。「大一番こそ意外とあっさり王者が防衛」という理論を以前唱えたことがあるが、怪我による延期などアルドに不安要素が多いのも事実。気づけば唯一のブラジル人王者となっているアルド、アメリカ勢のベルト独占を阻止できるか。
[PR]
by nugueira | 2014-09-29 23:47 | 雑記 | Comments(2)

UFC178の感想

 WOWOWで見た感想を。

ドミニク・クルーズ○-×水垣偉弥(1R TKO)
 前に出る水垣を、王者時代と同じ軽快なステップで捌いていくクルーズ。左ジャブを入れた後、右のパンチと同時に片足を取りテイクダウン!そのままバックからパウンドを入れていく。パウンドを効かされてしまった水垣は防戦一方となり、立ち上がろうとしたところでまたもパンチを食らいダウン。再びバックからクルーズがパウンドの嵐を入れ、レフェリーストップ。わずか1分1秒、水垣の大勝負は完敗に終わった。
 出会い頭の一発にやられてしまった感はあるが、何もさせてもらえずに敗れてしまったのも確か。日本のファンからすれば「これで勝ってタイトルマッチに王手!」というつもりの一戦だったが、終わってみればクルーズ復活祭の引き立て役に終わってしまった。オクタゴンの現実はとことんシビアだ。

キャット・ジンガーノ○-×アマンダ・ヌネス(3R TKO)
 1R、組み付いたジンガーノをヌネスは押し倒すようにテイクダウン。猪木アリ状態からヌネスが飛び込むように放ったパウンドが入り、ジンガーノは多少効かされた様子。ここからヌネスはパウンドの猛攻を仕掛けるが仕留めきれず、ラウンド終盤にはジンガーノがDDTのような投げでテイクダウンし反撃。
 2Rはペースを立て直したジンガーノが序盤からテイクダウンに成功し、パウンドからアキレス腱固め。さらにラウンド終盤にはトップポジションから力任せのアンクルホールドを極めかける。
 完全に主導権を握ったジンガーノは3R早々、またもDDT!そこからマウントを取るとパウンド・肘の嵐を落としヌネスを粉砕。今回初めて試合映像を見たが、規格外のパワーといいレスリング力といい、こりゃ強いわ。ロンダの次戦の相手は素直にこの人でいいのでは。

ティム・ケネディ×-○ヨエル・ロメロ(3R TKO)
 サウスポーのロメロが1Rから伸びのある左ストレートをケネディの顔面へ突き刺していく。ケネディもパンチからタックルへつなげていくが、ロメロはパンチの距離を見切り、タックルもあっさりがぶると、逆にカウンターの両足タックルでテイクダウン。相変わらずのフィジカルモンスターぶりでケネディを圧倒。
 しかし2Rに入るとケネディがクリンチアッパーを交えた攻めでリズムを変えていく。ロメロはクリーンヒットはもらわないが手数で負けているか・・・と思ったラウンド終了間際、ケネディのクリンチアッパー連打を食らったロメロがグラつき、ケネディの追撃をもらい続ける。ラウンド終了のホーンに何とか救われるロメロだが、試合の行方が一気に分からなくなってくる。
 こうなると流れはケネディか・・・と思った3R、ロメロが開始と同時に前に出ると左ストレートから返しの右をヒット!ガクリとダウンしたケネディに追撃のパウンドを入れ続け、レフェリーがたまらずストップ。シーソーゲームの激戦は、最後はロメロが制した。
 ロメロは前回のタヴァレス戦で3R戦うペース配分を見に付けた様子がうかがえ、かつての一発だけで勝つタイプではなくなっているかと思ったが、今回のように追い込まれたら追い込まれたで爆発力は健在。ますます面倒なタイプになってきた。

ダスティン・ポイエー×-○コナー・マクレガー(1R TKO)
 バックスピンキックやサイドキックを繰り出すマクレガーに、ポイエーはパンチで応戦。比較的静かな立ち上がりか・・・と思った瞬間、マクレガーの左フックでポイエーが崩れ落ちるようにダウン!スローで見ると後頭部を殴っているのかやや微妙な感じもしたが、マクレガーが実質この一撃でTKO勝利。今回初めて映像を見たが、確かに客人気も高くて華のある選手。このまま一気にスワンソン辺りと次期挑戦者決定戦をやってもおかしくなさそう。

ドナルド・セラーニ○-×エディ・アルバレス(判定)
 並んでみるとえらく上背に差のある両者。しかしアルバレスは素早い出入りで距離を潰していくと、クリンチから右フックをノンストップで連打。セラーニはリーチ差を活かすべくローや左ミドル、テンカオで応戦。首相撲からの膝を狙っていくが、ここはアルバレスがすぐに振りほどいてその暇を与えない。
 しかし2Rに入るとセラーニのテンカオがアルバレスのボディを突き刺すようになってくる。アルバレスはローも効かされたのか前に出れなくなり、1Rのように懐に飛び込めなくなってしまう。首相撲からのヒザも繰り返し入れたセラーニがペースを奪い返し2R終了。
 3Rもセラーニ優位の流れは変わらず、膝蹴りからのパンチ連打でアルバレスを押し込んでいく。さらにローの連打を入れたところでアルバレスは足の踏ん張りが効かなくなりダウン。セラーニは上からパウンドを落とし続けて試合を終え、判定でアルバレスを撃破。
 セラーニ勝利を予想してはいたのだが、アルバレスがここまでいいところなく敗れてしまうとは。セラーニは2R以降のチャンスの場面でも必要以上のパンチ合戦は避けていたし、最後まで冷静だった。1試合で結論を出すのは早いが、UFCにとってアルバレスは高い買い物になってしまったか。一方のセラーニはこれでわずか10か月の間に5連勝。もうこれでタイトル挑戦させてあげなかったらウソだろう。

デメトリアス・ジョンソン○-×クリス・カリアソ(2R アームロック)
 ジョンソンはいつも通りの小刻みなステップから、タックルでテイクダウン。パスガードを狙い続けた後、立ち上がってからもボディにヒザを入れ着実にカリアソを削っていく。1R終盤にはジョンソンの右フックが入り、さらに左ヒザで追撃。カリアソはラウンド終了のホーンに救われる。
 2Rもジョンソンは余裕綽々の戦いぶり。バランスを崩したカリアソの上を取ると、マット・ヒューズ・ポジションからパンチを連打。最後はアームバー狙いからアームロックへ切り替え、カリアソたまらずタップ。ジョンソンが圧勝というしかない内容で5度目の防衛に成功。
 元から選手層が薄いせいもあるのだが、もはや焼け野原感がハンパじゃなくなってきているフライ級戦線。もうさっさと堀口を挑戦させてやってくれ。

 来月はアルドvsメンデス。人気ブログランキングへ
[PR]
by nugueira | 2014-09-28 22:08 | UFC | Comments(1)
 UFC日本大会と同日だったので触れる暇がなかったが、ヴァンダレイ・シウバがMMA引退を表明。五味のKO負けに「旧PRIDE勢の終焉」を実感させられたが、奇しくもそれに追い打ちをかけるようなニュースとなった。

 自分の格闘技初観戦であるPRIDE.10にシウバも出ていたのだが、ディフェンスの固さに定評があり、当時としては格上と見られていたガイ・メッツァーをKOしたことで「凄いのがいるな」と思ったことをよく覚えている。
 出世試合はいうまでもなくPRIDE.13の桜庭戦で、それまでグレイシーに4タテを食らわせていた桜庭をKOし、一気にトップ戦線へと躍り出てみせた。自分が就職してから「明日は仕事に行きたくない」と本気で思った唯一の日がこれなんだよなあ。
 当初はその風貌もあって完全にヒールとして位置付けられており、団体もファンも「誰がシウバを止めるか」というアングルで見ていたわけだが、桜庭との再戦となったミドル級タイトルマッチを制すと、その後も連戦連勝。ミルコがPRIDEに乗り込んできた際にはPRIDE代表として迎え撃ち、力ずくで結果を出し続けることで「ヒール」から「PRIDEの顔」へと駆け上がっていった。
 王者として出場した2003年ミドル級GPでも1回戦で桜庭との3度目の決戦を制すると、決勝ラウンドでは吉田・ランペイジを破り優勝。さらに翌年はタイトルマッチでランペイジを返り討ちにし王座防衛。2度目のランペイジ戦では煽りVで「PRIDE DREAM」というフレーズとともにシウバが紹介されていたが、まさに日本MMA黄金期を象徴する存在の一人であり、彼自身もこの「黄金の地」で数多くのものを手に入れてきた。

 PRIDE末期は段々と負けが込むようになり(ミルコやダンヘンが相手なので決して価値を落とす敗戦ではなかったが)、PRIDE消滅後に参戦したUFCでは約5年3ヶ月の間に4勝5敗。3度目の対戦となるランペイジ戦でKO負けを喫したのをはじめとして結局最後までタイトル戦線に絡む位置まで浮上はできず、この辺りは残念ながら「PRIDE時代がキャリアのピークだった選手」と分類せざるを得ない戦績だった。
 それでも久しぶりの日本での試合となった昨年のブライアン・スタン戦では、年間ベストバウト級の殴り合いの末にスタンを粉砕。結果的にこれがキャリア最終戦となった点も含めて、日本との縁の深さを感じさせられる一戦だった。

 このように日本の格闘技ファンにとっては思い出の尽きない選手だけに、コミッションの薬物検査を拒否したドタバタ劇の挙句に引退表明、という終わり方を迎えてしまうのはとても残念。ネバダ州コミッションは永久出場停止という処分を下し、シウバ本人も去り際にUFCへの批判を展開と、とにかく後味の悪さだけが残ってしまった。

 こうなると北米プロモーションでの活動は相当制約される、というか事実上出入り禁止だろうし、これを機会に日本にまた来てくれないかなあ。でも受け皿になってくれる団体というと・・・うーん・・・。
 やっぱりこうなったら新日本の1.4ドーム大会参戦かな。ジョシュ・バーネット&ヴァンダレイ・シウバ組vs桜庭・永田組とか、ギリギリ試合として成立しそうな感じもするじゃん。

 最後はシウバにグーで殴られた永田が白目むいて失神ね。人気ブログランキングへ
[PR]
by nugueira | 2014-09-27 14:25 | UFC | Comments(6)

サンタクルス強し

 メイウェザーの前座で行われたWBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチ、レオ・サンタクルスvsマヌエル・ローマンの感想を遅ればせながら。

 1Rから積極的に前に出ていくサンタクルス。ジャブを突きながら距離を詰め、ガードの外側から打ち込むような右ストレート、左右のボディアッパーを次々と叩き込んでいく。
 2Rも同様に積極的な攻めを見せるサンタクルス。ロープ際にローマンを詰めると、相手が回り込もうとしたタイミングで右ストレートをヒット。タイミングもキレも抜群の一撃をもらったローマンは崩れ落ちるようにダウンし、何とか立ち上がるも足下がおぼつかずレフェリーがストップ。サンタクルスが「強い」という以外にコメントのしようがない圧勝劇で3度目の防衛に成功した。

 八重樫vsロマゴンに続く「日本vs世界」路線は内山か山中に実現してほしいのだが、山中が階級を上げてサンタクルスに挑戦というのは現実味がないのかなあ。やはり近い階級にこれだけの選手がいるのだから、ファンの素直な願望としてこの二人が戦ったらどうなるんだ、というのを是非見てみたい。

 山中はまずは来月防衛戦。人気ブログランキングへ
[PR]
by nugueira | 2014-09-26 23:35 | ボクシング | Comments(4)

UFC178の予想

 日本大会の感想も書き終えたところで、28日はさっそくナンバーシリーズ。主要カードの予想を。

ドミニク・クルーズ×-○水垣偉弥
 実に3年ぶりの復帰戦となるクルーズを現在5連勝中の水垣が迎え撃つ、UFCジャパン以上に日本MMAにとっての大一番。
 クルーズといえばスイッチを繰り返す変幻自在かつエンドレスのコンビネーションが持ち味で、全盛期のあの動きをやられたら、さすがに水垣といえど勝ち目はない。逆にいえば、クルーズがかつての動きをどこまで取り戻せているかがこの試合の行方を決めそう。トップ選手はブランク明けでもそれを全く感じさせないケースもあれば、かつての勢いが完全になりを潜めてしまうケースもある。クルーズがどちらに転ぶかは、これはもう試合が始まってみないと分からない。
 とはいえ、予想としては断固水垣を支持。クルーズを一蹴して、試合後のマイクで「社長!いつまでこんなヌルい連中の相手をさせれば気が済むんですか!」とかアピールしてほしい。絶対やらないだろうけど。

ティム・ケネディ×-○ヨエル・ロメロ
 ビスピンに勝ち一躍上位集団に割り込んできたケネディと、元五輪メダリストのロメロが対戦。ロメロは4連勝中なのに加え、前回の試合では3R戦うペース配分もきっちりものにしている感じ。フィジカルがズバ抜けているこの手の選手がMMAの戦い方を見に付けてしまうと、しばらくは止められないのでは。

ドナルド・セローニ○-×エディ・アルバレス
 日本大会があったので忘れそうになっていたが、今大会はこういう爆弾カードがあったんだった。待望のUFC参戦を果たしたアルバレスをライト級の破壊王・セローニが迎え撃つ。これが面白い試合にならなかったら嘘ですよ。
 アルバレスが勝てば一気にタイトル挑戦当確だろうけど、ここ1年足らずの間に全てKO・一本で4連勝しているセローニの勢いも紛れもなく本物。怪我もあり試合間隔が空きがちなアルバレスとオクタゴンのライト級戦線で鎬を削り続けてきたセローニとの差が最後は出そうな気がする。セローニがKO勝利で次期挑戦権を獲得、と予想しておきます。

デメトリウス・ジョンソン○-×クリス・カリアソ
 全体としてなかなかいいカード編成の大会なのに、メインイベントが最も勝負論が感じられないのはどういうことなのか。カリアソは3連勝中とはいえその前はフォルミーガとモラガに連敗しているし、DJをどうこうできる予感が全くない。逆にこれを見ると、堀口のタイトルショットも決して夢物語ではないと思えてもくるのだけど。

 今回は用事でライブ観戦できないかも。人気ブログランキングへ
[PR]
by nugueira | 2014-09-25 23:33 | UFC | Comments(2)
 各試合の感想を書き終えたので、大会全体の総括レビューを。

 せっかくの日本大会の感想を苦言から始めるのは心苦しいのだが、この汚点を見逃すのは格闘ブロガーの倫理にもとる行為になってしまうので、まずは今大会で生じた恥ずべき問題について指摘を。

 試合後のインタビュー中、通訳の小池瑞香の肩や腰にソフトタッチを繰り返したブライアン・スタンをズッファは直ちに厳重処分すべきだと思う。

 失礼、のっけから脇道にそれた。いやでも、観戦後に男3人で飲みながら感想を話していたら、全員この点に突っ込みを入れていたもので。

 ではそろそろ本論に。まずは何といっても日本勢の大善戦。マキシを含めて6勝5敗と勝ち越したのは完全に予想外。記事を見てもらうと分かるとおり自分は4勝7敗と予想していて、田中が負けた時点で「うわ、俺の予想すら下回るんじゃないか」と暗い気持ちになったが、ここから見事に盛り返してくれた。
 カサレス以外はランカーでもない初見の選手が大半だったわけだが、それこそ前座の無名選手にもむやみに強い奴がゴロゴロしているのが今のUFC。ギリギリとはいえ勝ち越した意味は本当に大きい。これまでの経過からすれば一矢、あるいは半矢を報いたという程度かもしれないが、反撃の狼煙が徐々に見え始めてきた。ただそれだけに、次の世代を担うべき田中が負けてしまったのは痛い。

 オープニングからメイン終了まで約5時間と今年も長丁場だったが、KO・一本決着の比率が高めだったこともあり、観戦疲れや中だるみはほとんどなし。前述の日本人選手の健闘からメインのハントの衝撃KOまで、全試合ハズレなしのいい興業だった。格闘技観戦の醍醐味を堪能させてもらいました。

 今回のたまアリは縮小バージョンだったが、最終的にはほぼ満員の入り。当初レスリングオブザーバーで「チケットが6000枚しか売れていない」という報道があったが、そこからある程度は盛り返しに成功したのか。今大会の最大の難点としてチケットが高すぎた。一番安い席が1万円近いのでは初見の人は足を運ぶ気にならないだろうし、土曜の午後一開始という集客には絶好の時間帯にも関わらず前回より客足が落ちたのはこれが一因だったのでは。安い席を設けたら一気に客が倍増するわけでもないし、今回は結果的に会場の大きさと客の熱気が非常にいいバランスでマッチしていたので、難しいところではあるのだが。

 とまあ繰り返しになるが今大会には大満足できた一方で、心配なのは来年以降の展開。ネット上で「日本大会は今年が最後」という話も目にしたが、翌日会見では来年同時期の日本大会継続が示唆されていた。まあ大会が終わった直後に「来年はもうやりません。バイバイ」と言う馬鹿はいないし、UFCも幹部人事の異動があってアジア戦略の見直しが起きそうな状況。
 これは改めて書くつもりだが、UFCは今年の「世界ツアー路線」を通じてビジネスが成立する国とそうでない国を仕分けている可能性もあると思っている。過去3回、一定の成功を収めつつも来客数は下降線をたどっている日本市場がどういう評価を受けるか。まずは正式発表を待ち続けるしかない。

 アクセス数久々の盛況。ありがとうございます。人気ブログランキングへ
[PR]
by nugueira | 2014-09-24 23:48 | UFC | Comments(4)
ミーシャ・テイト○-×中井りん(判定)
 並んでみると相当身長差がある両者。中井はミーシャの蹴り足をつかみタックルに行くが、ミーシャはそこからテイクダウンを許さず、逆に細かくパンチやヒザを入れ続けていく。中井が圧倒されているというほどではないのだが、状況を打開する糸口が見えてこないまま1Rが終了。
 2Rも同じような展開が続くが、ケージ際の組み合いの展開から中井がバックを奪い、おんぶ状態からスリーパーを狙っていく。乗り過ぎの体勢だったため落とされてしまうが、ミーシャも打撃の手数が減ってきた感じ。多少リズムに乗ってきたか、3Rには中井が再びバックを奪い、その後もしつこく片足タックルを入れ続けて攻勢で試合終了。
 少なくとも3Rは中井が取った印象だったが、ジャッジ2者は30-27でミーシャ。タックルに入ってはいたけどクリーンテイクダウンが取れていなかったのが響いたか。とはいえミーシャも2R以降は目立った打撃がなく、勝ちはしたが物足りない試合内容。
 中井にとっては「善戦」と言っていい内容だったが、ここから「善戦」以上の結果までたどり着くのは相当厳しい道のりになりそう。最大の武器であるフィジカルが通用しなかったのが痛い。試合後に提訴だ何だと騒いでいたが、判定に文句を言う前に越えるべき課題は山ほどあるはず。まずは練習環境を変えるのが最大の特効薬だと思うのだが・・・。

秋山成勲○-×アミール・サドラー(判定)
 ハイキックを繰り出していくサドラーに対し、秋山は足を刈って鮮やかにテイクダウン。この辺の動きはさすが。この後秋山は上をキープしてじっくり攻めていき、主導権を握って1R終了。
 2R以降も秋山優位のペースは変わらず。永田戦のオマージュ(?)のバックスピンキックを繰り出しつつ、右ストレートを入れて倒れたサドラーにパウンドで猛攻。3Rも最後まで攻勢を続け、文句なしの内容で2年半ぶりの復帰戦を白星で飾った。
 正直今回の試合が秋山の花道になると思っていただけに、相手も2年ぶりの試合だったことを割り引いても今回のパフォーマンスには驚かされた。ただ正直なところ、この後は何をやってもこの日以上の盛り上がりは期待できなさそう。会見の様子を見ると現役続行する気満々のようだけど、逆に退き際としてはいいタイミングな気も。

マイルス・ジュリー○-×五味隆典(1R TKO)
 五味はリミックスの入場曲を流し、オクタゴンに入る直前で「Scary」に切り替わるというイキな演出。
 ジャブやハイキックを出すジュリーに、五味はスイッチを繰り返しながらパンチを振るいプレッシャーをかける。五味の動きも悪くはない感じか・・・と思った瞬間、ジュリーが左のフェイントを2発出した後、打ちおろしの右をクリーンヒット。アゴを打ち抜かれた五味はそのまま崩れ落ち、ジュリーが追撃のパウンドを入れたところでレフェリーがストップ。
 五味の入場時の盛り上がりはこの日の全試合を通じて一番で、その反動もありKO負けの瞬間、場内は葬式のような空気に。とはいえ、これが今の五味が現役UFCランカーと戦った時の結末だった、として受け止めるしかないのも事実。すぐにリリースされるような戦績ではないが、上位陣との絶対的な力の差を見せられてしまった後で、なおも食らいついていくモチベーションが今の五味に残っているのか。

マーク・ハント○-×ロイ・ネルソン(2R KO)
 両者が入ると、一気にダウンサイズしたように感じられるオクタゴン。やっぱりヘビー級は違うわ。
 1Rから両者が右フックを強振。ハントは左ミドルやロー、ネルソンはタックルも織り交ぜそれなりに攻撃を散らしていくがやはり主体はパンチで、両者の右フックが出るたびに場内がどよめく。いつパンチがヒットして終わってしまうのか、というヒリヒリした緊張感に満ちたまま1Rが終了。ここ数年でラウンドが終わったときに頭の中で採点する癖がついていたが、この試合ばかりは「もうどっちが10でどっちが9とか、どっちでもいいよ」と思ってしまった。
 2R早々にネルソンが片足タックルからバックを取るが、ここはハントがすぐさま脱出。するとここからハントは打撃のリズムをつかみ出し、アッパーや右フックをヒットさせて徐々に押し気味に試合を進めていく。ネルソンのタックルを切り続けたハントはパンチでネルソンを下がらせ、最後は右アッパーをヒット。大木のように前のめりに倒れ込むネルソンを見ながら、ハントは追撃のそぶりすら見せずに勝ち名乗り。これでUFC日本大会で3連続KO勝利。
 既にコメント欄にも書いたのだが、今大会の五味を含め、かつてのPRIDE主力選手がキャリアの終盤を迎え、あるいは既にキャリアを終えている中、ハントは40歳にしていまだにKOを連発しヘビー級トップ戦線に踏みとどまっている。この選手のハチャメチャさは一体どう分析すればいいんだ。とにもかくにも、大会のメインとしてこれほどふさわしいものはない、分かりやす過ぎる見事なKO劇だった。

 大会の総括は改めて。人気ブログランキングへ
[PR]
by nugueira | 2014-09-23 11:09 | UFC | Comments(3)
 中盤戦の感想を。

菊野克紀○-×サム・シシリア(2R チョークスリーパー)
 菊野はいつも通りガードを下げて間合いを探っていくスタイル。シシリアのパンチを顔面にもらいヒヤリとする場面もあったが、パンチや左ミドル、ローで攻めていく。ローが効いてきたか、1R中盤からシシリアは下がり始めるようになってくる。
 迎えた2R、菊野がケージに押し込みながら組み付くとテイクダウンに成功し、そのままバックを奪ってチョークの体勢へ。それほど厳しいポジションには見えなかったが、シシリアが体を入れ替えようと動いたはずみに余計ふかく極まってしまいタップ。菊野がまさかの一本勝利。
 とりあえず白星という結果は出したものの最後は「うっかり極まっちゃった」という感じだったし、スタンドの攻防に危なっかしさが残るのも相変わらず。これをもって復活とは断言しにくい試合内容。あと菊野はどうせなら「最後のチョークは沖縄拳法仕込みです」とか言い出したら面白かったのに。

アレックス・カサレス×-○金原正徳(判定)
 サイドキックやハイキックを繰り出すカサレスを金原はテイクダウン。立ち上がられてしまうものの、スタンドの攻防から離れ際に右をヒット!これでグラついたカサレスは逃げ回るように後退し、金原はパンチラッシュで追いこんでいく。できればここで決めてしまいたかったが、攻めきれずラウンド終了。
 続く2R、金原は序盤にカサレスを押し込んでテイクダウンを奪うと、背中におぶさりながらチョーク狙い。ここもカサレスに凌がれてしまうが、バックをキープし続け相手に何もさせずラウンドを終える。
 3Rはカサレスの打撃に押され下がり続ける展開になるものの(金原は2Rで拳を骨折した模様)、カサレスも大逆転につなげるほどの追い上げは見せられず試合終了。三者29-28で金原が勝利し、デビュー戦でランカーを破る大金星。戦極フェザー級GP以来の大仕事をやってのけた。

堀口恭司○-×ジョン・デロス・レイエス(1R TKO)
 堀口はいつも通りの軽快なステップから左ミドルを叩き込み、そのままレイエスを押し倒してパウンドで削っていく。レイエスも下からの足関やスタンドに戻った後の跳びヒザなど積極的に仕掛けていくが、3分過ぎにレイエスのローに合わせた堀口の左フックがヒット。下がったレイエスに堀口は追撃の連打を打ち込むと、最後は首相撲からのヒザを入れ、倒れたレイエスにパウンドを落とし続けレフェリーがストップ。圧巻の内容でUFC3連勝を達成。
 何かもう、堀口からは全盛期の五味と同じ「客が期待している勝ち方をきっちりやってのける」「勝負どころで迷わず一気に決めてくれる」という空気がプンプンしていて、本当にしびれる。ランカー陣との対戦がないのでタイトルマッチを口にするのは時期尚早だろうが、このまま一気に突っ走ってほしい。

ストラッサー起一○-×リチャード・ウォルシュ(判定)
 オーストラリア出身のウォルシュは見るからに実家が農場をやっていそうな風貌。
 1R、ストラッサーはいきなりウォルシュの左を被弾。さらにタックルに行こうと頭を下げたところにヒザを食らってしまい、一気にピンチへ追い込まれる。ここから組み付いて何とかごまかしていくストラッサーだが、鼻血が出ておりかなり苦しそう。ウォルシュを寝かしたいところだが、ダメージもありなかなかペースがつかめない。
 2Rも序盤はストラッサーが打撃で押し込まれていたが、ウォルシュは攻め疲れか中盤辺りから動きが落ちてくる。ストラッサーはテイクダウンは奪えないがケージに押し込み続けた状態で2Rを終了。少し持ち直してきたか。
 3Rもしつこく組み付いていくストラッサーは、遂にテイクダウンに成功。そのままバックに回り4の字フックをかけ、チョークスリーパーを狙い続けていく。3Rはストラッサー攻勢のまま試合終了。
 1Rがウォルシュ、3Rがストラッサーで2Rが微妙だったが、判定はスプリットでストラッサー。ダメージが大きいのは明らかにストラッサーで、ブーイングをしていたウォルシュ応援団の気持ちも非常に理解できるが、ラウンドごとに採点する競技ではどうしても生じてくる事態。ウォルシュは2R以降攻め切れなかったのが痛かった。

 後半戦へ続く。人気ブログランキングへ
[PR]
by nugueira | 2014-09-22 11:13 | UFC | Comments(4)
 たまアリは例年より規模を縮小したバージョンだったが、最終的には満員と言っていい入り。結果論だが、客数と会場の広さがマッチしていい熱が生まれていた。

マキシモ・ブランコ○-×ダニエル・フッカー(判定)
 組んでのヒザを多用するフッカーに対し、マキシは1R中盤から右アッパーをはじめとしたパンチを入れ始める。テイクダウンも奪い、1Rは取った印象。
 続く2Rもマキシのパンチが入り続け、フッカーは顔面から大流血。マキシはここまで来たらKOで決めたい・・・という雰囲気だったが、3Rは急に失速しフッカーの打撃をもらい続け、一転大ピンチ。何とか逃げ切り勝利をものにしたが、パンクラス・SRC時代の勝ちっぷりを見てきた身には物足りない内容。良くも悪くもかつての爆発力はなくなっちゃったなあ。

徳留一樹×-○ジョニー・ケース(2R フロントチョーク)
 スタンドの手数がなかなか出ない徳留だが、ケージに押し込んでテイクダウンを奪う。この後も明確なダメージを与えるような攻撃はなく微妙なラウンドだったが、テイクダウンの分徳留か。
 2Rに入っても徳留は打撃でペースを握れず、逆にケースが手数を増やしてくる。そして2R中盤、ケースの右ストレートを食らった徳留が吹き飛ばされるようにダウン。ケースはそのまま徳留を金網に押し込みながらフロントチョークで絞め上げ、徳留はそのまま失神。ケース強ええ、という以外に感想が出てこない圧勝劇。アメリカの若手はこういう選手がウジャウジャいるんだろうな。

田中路教×-○カン・ギョンホ(判定)
 開始早々ギョンホのパンチがヒットし、田中はガクリと膝をつくようにダウン。ギョンホはそこからバックを奪うと、足を4の字フックにしてチョークを狙っていく。何とか反転して上を取り返そうとする田中だが、テイクダウンを取りかけても最後はギョンホにバックを取られてしまう苦しい展開。
 2Rは田中が先にテイクダウンで上を奪うが、ギョンホはアームロックを取りながらリバースし、さらにバックを奪取。再びピンチを迎えた田中だが、上を奪い返すとパウンド・肘でギョンホを削り、ラウンド後半は反撃に転じていく。
 3Rも田中はテイクダウンを奪い、左フックでギョンホをひるませる場面を作るが、スクランブルの展開になると最後に優位なポジションを取っているのはギョンホ。スピニングチョークやマウントポジションで攻勢を印象づけ試合終了。
 判定は割れたが、勝者はギョンホ。要所要所でバックを奪っていたのをはじめ、競った展開の中できっちりいいポジションをキープしていたので、まあ納得の判定。両者最後まで動きが落ちず、体勢が入れ替わり続ける好勝負だったが、それだけに田中が負けたのは惜しい。ギョンホは去年のカサレス戦ではしつこくタックルするぐらいの印象しかなかったので、「ここまで強かったっけ?」と驚かされた。オクタゴンでの場数をきっちり成長につなげていたのが勝因か。

イム・ヒョンギュ○-×佐藤豪則(1R TKO)
 ローを繰り出した後タックルに行く佐藤だが、ヒョンギュはそれを切ると鉄槌・肘を連打。ヒョンギュの足にしがみついた佐藤が崩れ落ちたところでレフェリーがストップ。ヒョンギュが昨年の日本大会以来の勢いをそのまま持ち込み、佐藤は簡単に呑まれてしまった形。前の試合と合わせて、今の日韓MMAの勢いの差がそのまま結果に表れてしまった。

 例年同様、3回ぐらいに分けて執筆。人気ブログランキングへ
[PR]
by nugueira | 2014-09-21 22:27 | UFC | Comments(2)