反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

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 セーム・シュルトが心臓病により引退を表明。いきなりの展開ではあるがあれだけの巨体、確かに心臓へ相当な負担がかかっていたことは想像に難くない。

 立ち技格闘技の歴史上まれに見る巨体と技術を併せ持ち、圧倒的な結果を残しながらもそれに見合う人気は手に出来なかった選手。シュルトの格闘家人生を要約するとだいたいこんなところに落ち着くのではないか。

 K-1において2005年以降の5年間で、史上唯一の3連覇を含む4度のGP制覇。2007年にはワンマッチのタイトルであるスーパーヘビー級王座も獲得し、これはK-1の活動停止まで明け渡すことなく4度の防衛。2009年のGP決勝大会では3試合合計5分43秒という史上最短タイムでの優勝を達成・・・と、後期のK-1において正真正銘の「絶対王者」であり続けた。

 しかし、「並外れた体格というアドバンテージで勝っている」という印象を持たれがちだったことに加え、KO率は決して低くないものの派手さに欠ける試合運びは万人受けするとは言い難く、気づけば「滅法強いが勝っても盛り上がらない」というレッテルをプロモーター側から貼られてしまうことに。
 実際問題、2006年以降の主催者サイドのシュルト冷遇は露骨で、シュルトの得意技であった首相撲からのヒザ、更には首相撲自体を次々とルールで制限。4連覇を阻まれた2008年のGP開幕戦をはじめとしてアーツにたびたび苦杯を喫したもののいずれも微妙な判定負けで、ジャッジ面での圧力も確かに存在していた。4度のGP制覇自体が大記録なのだが、これだけプロモーター側に嫌われながらの「逆風下」でこの実績を残したことが、逆説的にシュルトの飛び抜けた強さを証明しているとも言える。

 シュルトにとって不運だったのはこの「飛び抜けていた」点で、K-1側がエースとして担ぎ上げたかったバダ・ハリがメンタル面を含めたムラの大きさで伸び悩んでしまい、IT'S SHOWTIMEでのKO勝利があったとはいえシュルトの対抗馬となりきれずに終わってしまう。ファンを引き付けるライバルとしてのストーリーを紡ぐ相手がいなかったのは団体にとっても痛かったが、結果としてシュルトにとってもマイナス材料だった。

 昨年大晦日にはGloryの16人トーナメントを制し、K-1時代と合わせて5度目のGP制覇を達成したばかり。立ち技ルールでの目立ったKO負けは前述のバダ・ハリに喫した敗北ぐらいで、明確に「シュルト超え」を果たした選手が現れないまま王者としてリングを去ることとなる。
 類まれな体格・技術・戦績とそれに相反する不人気、ライバル不在のままの引退・・・と同時代に君臨したボクシング世界王者クリチコとの共通点があまりに多いのは、何かのめぐり合わせなのだろうか。

 シュルトは格闘技を愛し、おそらくは格闘技の神もシュルトを愛したが、残念ながらファンやプロモーターはシュルトに多くの愛情を注いでくれなかった。ただ、大道塾という日本発祥の競技に格闘家としてのルーツを持つ選手であり、東日本大震災の直後にはTV番組への出演を快諾し、被災地を訪問してくれた。シュルトが格闘技だけでなく、日本も愛していてくれていたことは疑いようがない。
 これから10年、20年後に立ち技格闘技の歴史を振り返る際、必ず名前が残るであろう選手が今、静かにリングを去る。「一つの歴史の終わり」というほどの衝撃や感慨はそこにはないかもしれないが、我々日本の格闘技ファンはこの男に最大限の敬意を表し、その後ろ姿を見送らねばならないのではないか。

 シュルトのGP初制覇はこのブログが始まった年でもある。人気ブログランキングへ
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by nugueira | 2013-06-30 23:44 | K-1 | Comments(3)

[こだわり]バウト

 6月の各賞と7月のおすすめバウトを。

MVP:ファブリシオ・ヴェウドゥム(6/9 UFC on FUEL TV 10)
 正直「該当者なし」でもよかったのだが、文句なしの内容でノゲイラにリベンジを果たしたことに敬意を表して。ネルソンにも黒星がついてしまった現在、ヘビー級のキーパーソンはやはりこの男か。

ベストバウト:ラシャド・エヴァンスvsダン・ヘンダーソン(6/16 UFC161)
 正直カードの薄さに見合った(?)内容に落ち着いてしまったUFC161だが、メインはヒリヒリする空気を十二分に出してくれた。ダンヘンは何かやってくれるのでは、というオーラを未だに発し続けているし、実際そういうパフォーマンスを見せてしまうのが凄い。

ベストKO:菊野克紀(6/15 DEEP)
 記事にも書いたが、北米向き云々を抜きにとにかく「凄い」と思わされたKO劇。やっぱり一撃神話の持つ説得力には勝てない、と改めて実感。

ベストサブミッション:エリック・シウバ(6/9 UFC on FUEL TV 10)
 空前のサブミッション祭りとなったUFCブラジル大会から、「バックからの三角」という珍しい技を見せてくれたエリックを選出。振り落とされそうになって咄嗟に出した可能性が高いとは思うが、最初から計算してあの動きをしていたのだとしたら凄すぎる。

[おすすめ]バウト:アンデウソン・シウバvsクリス・ワイドマン(7/7 UFC162)
 絶対王者アンデウソンが迎える11度目の防衛戦だが、事前の予想でワイドマンを推す声があまりにも多い。「Xデー」が遂に訪れるのか、それとも伝説は現在進行形のままなのか。歴史の転換点を目撃するのかも、と見ているこっちが落ち着かない試合になりそう。

 予想はアンデウソン勝利にするつもり。人気ブログランキングへ
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by nugueira | 2013-06-29 23:48 | 雑記 | Comments(2)

勝敗予想(6月の決算)

 6月の勝敗予想の決算を。

6/9 UFC on Fuel TV (4/4)
6/9 RISE93(1/1)
6/15 DEEP(1/1)
6/15 WSOF03 (0/1)
6/16 ホーストカップ(1/1)
6/16 UFC161(0/3)
6/16 Krush.29(0/1)
6/22 VTJ 2nd (1/3)
6/23 シュートボクシング(4/4)


 合計は12/19で的中率63.1%。スタートダッシュは申し分なかったのだが、中盤に大失速。まあつまみ食い予想で片っ端から外していれば世話ないですわ。VTJも日本勢総崩れという予想にした結果負け越してるし。
 上半期は的中率としてはそう悪くなかったはずなので、引き続きこのペース、できればもう少し上向きな感じで下半期もやっていきたいです。
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by nugueira | 2013-06-28 23:50 | 雑記 | Comments(2)
 昨日に続きエキサイトマッチ名勝負選、今度は2000年に行われたWBA&IBFスーパーウェルター級王座統一戦、フェリックス・トリニダードVSフェルナンド・バルガス。

 1R、いきなりトリニダードがドンピシャのタイミングで左フックをヒット!立ち上がったバルガスに追撃を入れ、あっという間に2度目のダウンを奪う。
 普通ならこのままトリニダードが圧倒してしまう流れだが、そうならないのが名勝負選に選ばれた所以。2R以降、やや狙い過ぎているトリニダードに対しバルガスは上体の動きでかわし続け、徐々に持ち直してくる。すると4R早々、バルガスが見事なカウンターの左を入れトリニダードがダウン!トリニダードは更にローブローでの減点も取られ、流れは一気にバルガスへ。
 続く5Rもバルガスが右アッパーでトリニダードのアゴを跳ね上げ攻勢。トリニダードは傷で視界が悪くなっているか。
 それでもトリニダードは6R終盤辺りから左フックを軸に反撃に転じると、8Rには左フックをもらい一瞬動きの止まったバルガスに連打。再び流れを奪い返す。
 9Rには右をもらって下がったバルガスにトリニダードが連打。一気に仕留めに行くが、ここはバルガスが何とか持ちこたえる。
 この後もトリニダードが連打でチャンスを作りつつ迎えた最終ラウンド。判定でも勝利は確実だったトリニダードだが、右ストレートからカウンターの左を叩き込み、バルガスが遂にダウン。再開後、またもやトリニダードの左フックがバルガスのアゴを打ち抜き、フラフラになりながらも立ち上がったバルガスに最後は右を打ち下ろしてフィニッシュ。劇的なKOで熱戦に終止符を打った。

 時代を代表する強豪ボクサー同士が対戦しても名勝負が生まれるとは限らないのだが、この試合に関してはダウンの奪い合いで二転三転の末、最終ラウンドにKOで完全決着、という文句のつけようのない内容。当時ボクシングファンをやっていなかったことを本気で後悔したくなる。
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by nugueira | 2013-06-27 23:26 | ボクシング | Comments(0)
 WOWOWのエキサイトマッチ名勝負選で放送していた中量級の名勝負2試合が素晴らしい内容だったので、2日に分けて感想を。

 まずは1999年に行われたWBCウェルター級タイトルマッチ、オスカー・デラホーヤvsアイク・クォーティ。

 1Rは左の差し合いからスタート。圧力をかけるクォーティに対しデラホーヤはボディを連打するがガードが堅い。2Rも左の差し合いから、デラホーヤが右クロス・左フックでガードをこじ開けようとする。ラウンド終盤にはクォーティの右がヒット。
 3Rもデラホーヤが右クロスから左の返しを入れるものの、打ち合いの展開でクォーティの右がヒット。コンビネーションのデラホーヤ、一発のクォーティという流れになってくる。
 4Rからはクォーティの返しを恐れたのかデラホーヤの手数が減りだし、先に斬りかかった方が負けになるようなヒリヒリした空気に。達人同士の斬りあいを見るような気分になってくる。
 試合が大きく動いたのは6R。デラホーヤが打ち合いからカウンターの左フックを入れクォーティがダウン!しかし追撃に行ったデラホーヤにクォーティが左を入れ返し、今度はデラホーヤがダウン!ダウンの奪い合いになるが、ダメージが深いのはデラホーヤの方か。
7Rは回復を待つデラホーヤが下がり続けて防戦一方となり、クォーティの流れに。8Rもデラホーヤは手数が出ないが、時おり鋭い右を放つ。
 9Rには反撃に転じたデラホーヤがガードをこじ開けるように左アッパーのダブルを放つが、逆にクォーティの右がヒット。それでも反撃を緩めないデラホーヤは、10Rに左を入れてクォーティをフラつかせる。このピンチはダッキングで凌いだクォーティだが、最終ラウンド開始早々、遂にデラホーヤの左フックがクォーティを捉え、クォーティダウン!逆転を狙うデラホーヤはコーナーに詰め猛ラッシュを仕掛けるが、クォーティはこれを凌ぎ、デラホーヤがガス欠となった状態で試合終了。

 二転三転の大激戦は判定2-1でデラホーヤが勝利。普通は6Rのダウンの後はジリ貧の展開となってしまうところだが、そこから反撃に転じて大逆転を呼び込んだのはお見事。何度か書いたように自分はデラホーヤの試合を見たのはホプキンス戦が最初で、どちらかというと負けた試合の印象しか残っていないのだが、こんな試合をやってのけていたのか、と今さらながら感服。
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by nugueira | 2013-06-26 23:06 | ボクシング | Comments(0)
 録画していたエキサイトマッチを見たので、その感想を。

 まずはウェルター級12回戦、デボン・アレキサンダーvsリー・パーディ。本来IBFのタイトルマッチのはずがパーディの計量オーバーによりノンタイトルに。
 試合は1ラウンドからアレキサンダーがボディへつなげる的確なコンビネーションで優勢。パーディは計量失敗でコンディションもイマイチな感じ。
 2Rにはアレキサンダーのアッパーがきれいにヒットする一方、パーディは調子が上がらず。これ以降もアレキサンダーのパンチが次々とパーディの顔面・ボディを捉えていき、あまり見るべき点のない展開に。
 アレキサンダーにはさっさとフィニッシュしてほしい流れだったが、この後はほぼガードを固めているだけのパーディをアレキサンダーがKOできない展開になり、結局7R終了時にレフェリーストップがかかりアレキサンダーがTKO勝利。相手がどうしようもなさすぎて何とも言い難い試合。

 続いて今回の放送のメインであるレイモント・ピーターソンvsルーカス・マティセ。WBC暫定王者のマティセがIBF正規王者と対戦、というのは珍しい状況なのか?
 1Rはピーターソンが上手くマティセの距離を外しながら遠い間合いで試合を展開。ポイントを取ったかどうかはともかく、自分のプランで試合をしていた感じ。
 しかし2Rに入るとマティセが距離を詰める場面が増え、左フックをもらったピーターソンがダウン!やはりマティセは一発の威力がケタ違いか。
 これで完全にペースを握ったマティセは3Rに相打ち気味のタイミングでまたも左フックを入れ、ピーターソンが大の字にダウン。レフェリーが続行してしまうものの事実上このダウンで勝負ありで、追撃のパンチでダウンを重ねたマティセがTKO勝利。終わってみれば今回も一発で試合の流れをひっくり返した。
 前回の試合もそうだが、マティセの相手はいつも距離を外そうとしてくるのに、気づくとマティセの間合いになってしまうのが不思議。強豪揃いのスーパーライト級、やはりキーパーソンはこの男か。繰り返しになるがブローナーもスーパーライト級で戦ってくれればいいのに。

 最後はWBOライト級タイトルマッチ、リッキー・バーンズvsホセ・ゴンザレス。
 左ジャブを差してくるバーンズに、ゴンザレスは1R中盤から強烈な右を出してバーンズの手数を止まらせる。
 2Rも左のリードジャブを出すバーンズにゴンザレスは右のパンチを強振という展開になるが、3Rにはサウスポーに切り替えたゴンザレスがジャブからワンツーをヒット。するとここからゴンザレスが手数を増やし、徐々にペースを握ってくる。5Rにはゴンザレスがカウンターの右を入れ、下がったバーンズをロープ際に詰めて連打。
 ゴンザレスはスウェーバックでパンチをよけて、逆にバーンズのガードの間にねじこむような強烈なパンチ、という戦法で完全にリズムに乗ってくる。7Rにはゴンザレスが右クロスをヒットさせ、ここからゴンザレスが猛ラッシュ。バーンズはガードをガッチリ固めてなんとかダウンは免れる。
 しかしここの猛攻でスタミナを使い切ってしまったのか、ゴンザレスは7R終盤から手数がいきなり減ってしまい、たまに出すパンチも大振りに。8・9Rはバーンズが盛り返し、また流れが変わってくる。
 10R開始に遂にゴンザレスがコーナーから立ち上がれなくなり、試合続行不能によりバーンズが防衛。ゴンザレスは攻め疲れとはいえ大したダメージは負っていたようには見えなかったけど。目前の勝利を逃したなんとももったいない試合だけど、初の海外での試合がアウェーの世界タイトルマッチということで、コンディション調整とか色々と難しかったのかな。

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by nugueira | 2013-06-25 23:31 | ボクシング | Comments(2)

菊野vs中尾

 先日のDEEP CAGE、ツイッター上でも話題になった菊野の試合動画を拝見。

菊野克紀○-×中尾受太郎(1R TKO)
 両手を下げた独特の構えの菊野は三日月蹴りと鋭い踏み込みからのパンチ連打。菊野がジリジリと圧力をかけていく展開の中、中尾が踏み込んだところに左フック一撃。崩れ落ちた中尾に踏みつけ(ルール上OKなのね)を入れたところで勝負あり。わずか67秒で菊野がKO勝利。
 色々と議論をよんだ伊藤戦をカウントするかという問題はあれど、これで菊野は3試合連続で事実上の一撃KO。対戦相手のレベルも勘案する必要があるし、このスタイルが北米にも通用するはず!かというとおそらく違う。とはいえこれはもう、ガラパゴス化とかそういう言葉に収まらない「一つの進化形」になっちゃってるなあ。前にも書いたとおり菊野は北米進出やDEEPタイトルといった分かりやすい目標設定が見えてこない微妙な状況ではあるのだが、それはそれとして次の試合も必ず見たい、と思わせる存在になっていることは確か。
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by nugueira | 2013-06-24 23:14 | その他(総合・寝技系) | Comments(3)
 WBA世界ウェルター級タイトルマッチ、ポール・マリナッジvsエイドリアン・ブローナーをWOWOWで生視聴。

 1Rは手数で押しまくるマリナッジに対し、ブローナーはクリーンヒットを許さず時おり鋭いカウンター。ラウンドとしては間違いなくマリナッジが取ったが、ブローナーは早くもマリナッジのパンチを見切っている感じがする。
 2Rはブローナーが圧力をかけ続けるものの、やはり手数はマリナッジ。ただ流れがいつ変わってもおかしくないよなあ、と思っていたら3R終盤にブローナーが猛ラッシュ。手数の差で微妙な部分はあるがようやくラウンドを取ったか?しかし続く4Rは再び手数でマリナッジがポイントを取る。
 序盤4Rは「ペースを握っているのはブローナー、でもポイントを取っているのはマリナッジ」という妙な展開で、マリナッジは有効打らしい有効打はないものの、とにかく手数でポイントを奪い続けている。とはいえこの展開を12ラウンド続けられるかなあ。

 というこちらの声が聞こえたわけでもないだろうが、5Rに入ると攻め疲れのせいかマリナッジの動きが一気に落ちてくる。ブローナーは飛び込みながらの右ストレートを当てたのを皮切りにマリナッジの顔面を捕える回数が増え、ようやく明確にポイントを奪う。
 6Rもこの流れは変わらず、完全にブローナーのゲームに。ポイント的にはブローナーがようやくイーブンに戻した形だが、生命線の手数が出なくなったマリナッジにとっては苦しすぎる展開。

 後半戦に入ってもブローナー優位の流れは変わらず、至近距離の打ち合いで相手のパンチはショルダーブロックや上体の動きで回避、自分のパンチだけ一方的に当て続けるというお家芸を披露。マリナッジは時おり連打を返していくものの、序盤に比べてパンチスピードが露骨に落ちてしまっている。
 9ラウンドにはマリナッジをコーナーに詰めてパンチをヒットさせたブローナーが、リングサイドのメイウェザーの方を向きながら何かアピール。もはや漫画のような展開になってくる、というか今どき漫画でこんな場面描いたら「読者を馬鹿にするな」とか言われそうな気がする。

 結局ブローナーは最後までダウンは奪えなかったものの、後半戦はマリナッジをいいように翻弄し続けて試合終了。判定は圧勝だろうと思っていたが、なぜかスプリットでブローナーの勝利。手数重視でマリナッジに入っていたラウンドもあったかもしれないが、個人的には117-111でブローナーが妥当な線だと思う。

 期待していたほどの快勝劇ではなかったものの、ブローナーが危なげない勝利で飛び級の3階級制覇を達成。よく考えたら2階級下の挑戦者と戦った王者に対して「マリナッジも善戦したよね」というコメントがされてしまうのは不条理な状況ではある。
 ブローナーの試合運びについては「連打が少ない」「攻防分離がはっきりし過ぎている」という批判があり、現にこの試合でもそれが影響して無駄にポイントを失っている場面はあった。とはいえディフェンス勘の良さで防御するタイプの選手はあまり前のめりに攻めすぎない方が得策なはずで、面白いかどうかはともかくスタイルとしては一つの完成形になっているのでは。
 とにもかくにも今回の勝利でブローナーはメイウェザーの「ファイナル・カウントダウン」の対戦候補にエントリーする権利を得たはず。本家本元との対戦が実現する日は意外とすぐに来るのだろうか。

 正直、スーパーライト級で何試合かやって欲しい。人気ブログランキングへ
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by nugueira | 2013-06-23 22:03 | ボクシング | Comments(3)
 少し前にUFCを見ていて(確かGSP対ディアスだったかな)、「UFC各王者の1試合平均ラウンド数を出したらどうなるんだろう」と思ったもののそのまま放置していたので、埋め草的なタイミングではありますが今回算出してみることに。

・王座or暫定王座を獲得した試合及び防衛に成功した試合が対象。アンデウソンが王座獲得後に行っているノンタイトルマッチ3試合は対象にしない。
・複数回王座に就いている場合、全ての在位期間が対象。敗れて王座を失ったときの試合は対象にしない。
・アルドとクルーズについてはWEC時代のタイトルマッチは対象にしない。

 というルールで各階級の現役王者について計算しました。

 ケイン・ヴェラスケス・・・平均2.3ラウンド(3試合)
 ジョン・ジョーンズ・・・平均3.2ラウンド(6試合)
 アンデウソン・シウバ・・・平均2.6ラウンド(11試合)
 ジョルジュ・サンピエール・・・平均4.1ラウンド(11試合)
 ベンソン・ヘンダーソン・・・平均5.0ラウンド(4試合)
 ジョゼ・アルド・・・平均4.0ラウンド(4試合)
 ドミニク・クルーズ・・・平均5.0ラウンド(2試合)
 ヘナン・バラオン・・・平均4・5ラウンド(2試合)
 デメトリウス・ジョンソン・・・平均5.0ラウンド(2試合)
 ロンダ・ラウジー・・・平均1.0ラウンド(1試合)

 試合時間を秒単位まで計算して「平均○ラウンド○分○秒」の方がより正確かな、という気もしたが計算が面倒なのでまあこんなところで。

 出しておいてから言うのもなんだが、自分としては「早いラウンドで決着しているからいい、遅いからダメ」というつもりは全くなく、それこそGSPみたいに力の差を見せ続けたまま5ラウンド相手を圧倒するのもまた「絶対王者」の一つの姿だろうと思う。
 一方で「判定ダメだよ、KOじゃなきゃ」というのも格闘技ファンの素直な気持ちのはずで、平均フィニッシュラウンドの短さは一つの評価指標としていいのでは。そういう意味で奇しくもタイトルマッチで最多の11勝を記録しているアンデウソンとGSPの2人が対照的な数字を示しているのはなかなか面白いところだと思う。GSPの場合、セラ戦でKO負けして以降リスクのある戦い方を避けているのが影響しているんだろうけど。

 あと、バンタム級以下及びヘビー級のサンプル数が少ないので断言しにくい部分はあるものの、やっぱり階級が軽くなるほど平均ラウンド数が多くなる(というか判定決着が多くなる)傾向が見てとれる。ライト級以下のタイトルマッチはPPVじゃないナンバーシリーズ以外の大会で組まれることが最近増えているけど、やっぱりこの辺が影響しているのだろうか。特にタイトルマッチの4勝全て判定勝ちのベンヘンはある意味「本物」。こうなると判定勝利での連勝をどこまで伸ばすのか、という観点で楽しみになってくるから不思議。

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by nugueira | 2013-06-22 23:50 | UFC | Comments(2)

バークマンvsフィッチ

 WSOFでフィッチが絞め落とされた試合、動画で確認。みゆパパさんありがとうございます。

ジョシュ・バークマン○-×ジョン・フィッチ(ギロチンチョーク)
 前に出てジリジリと距離を詰めていくのはフィッチ。ケージ際でパンチの応酬になるが、ここでフィッチがダウン!追撃のパウンドを連打するバークマンに対しフィッチはタックルに行って凌ごうとするが、バークマンが逆にフロントチョークの体勢へ。そのままギロチンに移行して絞め上げたバークマンは、フィッチが失神すると自らチョークをほどいて観客へアピール。レフェリーはこの間キャッチを確かめるそぶりすら見せておらず、こりゃ確かにひどいわ。ダナが怒るのも納得。

 それにしてもフィッチは出直しを図るはずの一戦でまさかの一本負け。結果だけ聞いたときは何かのはずみで出会い頭に一本取られたか?と思ったけど、パンチの打ち合いで倒れたのは明らかにフィッチのミスだしなあ。やっぱり下り坂の時期に入ってしまった、ということなのだろうか。
 一方のバークマンはこの勝利で商品価値を大きく上げた感じ。そう考えるとフィッチを投入したのはWSOFにとって損にはなってないのかな。

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by nugueira | 2013-06-21 23:55 | その他(総合・寝技系) | Comments(2)