反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

カテゴリ:ボクシング( 463 )

 ベルチェルトvs三浦のセミで行われたWBA世界スーパーフェザー級スーパー王座タイトルマッチ、ジェスレル・コラレスvsロビンソン・カステジャノスの感想を。

 コラレスは1Rから距離が詰まると回転力のある左右の連打を繰り出していく。2Rにコラレスの左が入り、カステジャノスの腰が落ちる。コラレスはこの後も飛び込みながらの左を繰り返しヒット。
 互いに手数を出していく展開となり、3Rはカステジャノスのパンチもヒット。競った展開ながらもコラレスのペースかな、と思った4Rにカステジャノスの左が入りコラレスがダウン!さらに左アッパーで2度目のダウンを奪われる。さすがにダメージの残るコラレス、5Rは少し動きと手数が落ちてきたか。
 しかし6Rはコラレスが再び攻勢に転じ、カウンターの左をヒット。7Rはカステジャノスが左を入れるが、コラレスは踏みとどまって連打。カウンターの右でぐらつかせると左フックでダウンを奪い、流れをひっくり返す。
 8Rもコラレスがカステジャノスの入り際にアッパーを合わせていきペースをつかむが、9Rは互いにカウンターの応酬。コラレス優勢ながらまだまだ分からない…という空気で迎えた10R早々、バッティングでカステジャノスが流血し負傷判定へ。2-0でコラレスが接戦を制し防衛に成功。

 倒し倒されの好勝負だっただけに、最後まで戦わせてあげたかった。コラレスは4Rにもったいないダウンでピンチに陥ったが、そこからきっちり盛り返したのはさすが。内山戦での2度にわたる勝利はやはりフロックじゃないんだなあ。

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by nugueira | 2017-07-19 22:00 | ボクシング | Comments(0)
 WBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、ミゲル・ベルチェルトvs三浦隆司をライブ観戦。

 1Rから圧力をかけ続ける三浦。ベルチェルトはボンバーレフトを警戒してか下がる場面が多いが、三浦も手数が出ない。1Rはこのまま終了か…と思ったところで、ベルチェルトの打ち下ろすようなフックが入り三浦がダウン!ダメージはさほどなさそうだが、もったいない展開でスタート。
 2R以降も三浦は動きが固く、前進して圧力はかけるものの有効打につながらない。対するベルチェルトは下がりつつも遠い間合いからストレートを伸ばし、手数で着実にポイントを稼いでいく。
 4Rに入ると三浦の右が当たりは浅いながらもベルチェルトの顔面を捉えるようになり、少し雰囲気が変わってくる。三浦は5R辺りから叫ぶような掛け声とともにパンチを振るっていくが、顔面狙いの左はなかなか有効打につながらない。対照的にベルチェルトは軽めではあるがリズムのいい連打を打ち込み、下がりながらも三浦にリズムを握らせない。各ラウンドとも終盤になるとベルチェルトが連打を集めてくるのが三浦にとっては印象が悪いか。
 三浦がジリジリと追い詰められていく中で迎えた8R、遂に三浦の左ボディがヒット。ベルチェルトが顔面へのパンチを入れるが、三浦はなおもボディ。後頭部へのパンチで中断が入ってしまうものの、ベルチェルトは顔色が変わり、明らかに効いている様子。
 一気に流れを変えた三浦は、9R以降も距離を詰めボディを狙っていく。ベルチェルトは序盤以上に露骨に後退するが、それでも三浦の打ち終わりを狙ってボディを入れ返す。三浦がボディを入れるたびにベルチェルトは身体をくの字に曲げるものの、三浦は攻めが単発でそこから連打につなげられない。
 三浦がベルチェルトを捕えかけているものの詰め切れない、息詰まる展開のまま終盤戦へ。11Rには三浦の左ストレートが入りベルチェルトの動きが一瞬止まるが、ベルチェルトもうるさいパンチを返してくる。KOを狙うしかない最終ラウンドも三浦のパンチはベルチェルトを捕えられず、無念のゴング。ジャッジ一人はフルマークをつける大差の判定勝利で、ベルチェルトが防衛に成功。

 三浦がもっと戦いようがあったのは確かで、序盤は頭を細かく左右に揺する動きができず不要な被弾を重ねたし、得意のボンバーレフトも顔面狙いの大振りが多く空振りが続いた。8Rにようやくボディを入れて流れを引き戻しかけたところでも、パンチが単発で畳み掛けられなかったのは痛かった。
 とはいえ、三浦がいい攻撃をできなかったというよりはベルチェルトがさせてくれなかった、というべきか。フットワークを使ってリーチ差を活かした試合運びでポイントを重ね、後半も苦しい展開の中で要所要所で印象のいいパンチを入れ、最後まで三浦をリズムに乗らせなかった。圧力と一発のある選手相手の定石とはいえ、三浦相手にそれをやり抜いたのだからさすがというしかない。バルガス戦ではキレと回転力のある連打が印象に残ったが、戦略やクレバーさも含め、ベルチェルトは想定以上の曲者だった。
 進退については明言を避けた三浦。今回の試合も名勝負製造機の名に恥じない息詰まる激闘だったが、それでもベルトに手が届かなかったという事実はあまりに大きい。

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by nugueira | 2017-07-16 18:59 | ボクシング | Comments(1)
 16日に行われるWBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、ミゲール・ベルチェルトvs三浦隆司の勝敗予想を。

 三浦は海外での試合を複数回経験しており、敗れたバルガス戦を含めいずれも大激闘。多くの日本人ボクサーが陥りがちな、海外でいつものリズムをつかめないままズルズルと敗れるパターンは心配しなくてよさそう。前回のローマン戦も序盤からいい動きを見せ、うるさい手数で攻める相手をボディブローで弱らせ、最後はKOに仕留めてみせた。

 とはいえ今回の相手のベルチェルト、試合映像は1試合しか見ていないが、間違いなく嫌になるぐらい強い。三浦と年間ベストバウトを繰り広げたバルガスをスピード・キレ・回転力の全てで圧倒し、ほぼ一方的な展開でリングに沈めてみせた。
 三浦としてはじっくり戦っても持ち味を発揮できないし、ペースをつかめるとも思えない。動きが固くなるのは禁物だが、序盤から仕掛けて得意のボンバーレフトを打ち込むチャンスをうかがっていくべきだろう。とはいえ、近距離戦に引きずり込んだとしてもベルチェルトは五分以上に打ち返してくる可能性が高い。今回ばかりは三浦にとって近距離戦は「必勝パターン」ではなく「勝率を幾分か上げるための賭け」になってしまうのでは。

 幾多の名勝負を生んできた三浦の底力を信じたいが、やはり6:4でベルチェルト優位と見るべきか。シビアにベルチェルト勝利という予想にさせてもらうが、三浦がこれを覆してくれることも期待している。

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by nugueira | 2017-07-13 23:49 | ボクシング | Comments(2)
 WBO世界ウェルター級タイトルマッチ、マニー・パッキャオvsジェフ・ホーンを観戦。

 1R、積極的に攻めていくのはホーン。前に出てノーモーションの右ストレートや距離を詰めてのボディを繰り出し、思い切りよく戦えている。パッキャオはやや様子見か。
 ホーンの体格差に手を焼きつつも、パッキャオは2Rに入るとタイミングをつかみカウンターが入り出す。3Rにはホーンの入り際にパンチを合わせるようになり、パッキャオが早くも流れを引き戻したかに見える。
 しかし4R以降もホーンの前進は止まらず、距離を詰めてのストレートがヒット。パッキャオの楽勝という予想を覆す、接戦の展開に。パッキャオもカウンターをヒットはさせるのだが当たりが浅く、決定打につなげられない。そうこうしているうちに6Rにはバッティングでの流血の後、ホーンのストレートがクリーンヒット。パッキャオは一瞬動きが止まり、明らかに効いた様子。
 予想外の苦戦で迎えた後半、7Rはパッキャオが前に出て連打を入れるが、それでもホーンの前進は止まらない。パッキャオは手数は同じか上回っているものの、ロープを背負う時間帯が長い非常に嫌な流れ。
 しかし8R終盤にパッキャオのパンチをもらったホーンが一瞬動きを止めると、9Rには右を食らったホーンが後退。ここまでハイペースな動きを続けてきたツケが回ったのか、一気にガス欠になったホーンにパッキャオが猛攻を仕掛ける。しかしパッキャオも仕留めるだけの力は残っておらず、前に出て攻勢を続けながらもダウンは奪えずラウンド終了。
 フィニッシュできなかったとはいえここからはパッキャオのラウンドか…と思いきや、10Rは回復して再び圧力をかけるホーンに対し、攻め疲れのパッキャオは手数が出ず追撃ができない。11Rも手数が増えないパッキャオ、最終ラウンドに再びカウンターを入れるものの、倒しきれないまま試合終了。

 個人的採点は114-114のドロー。ただホーンの手が上げられても全く驚かないつもりで判定を聞いていたが、案の定というべきか3-0でホーン勝利。無名の挑戦者がレジェンドから大金星を挙げた。
 117-111をつけたジャッジがいるのはさすがにやり過ぎだし、スタッツ分析を根拠に批判の声が上がるのも理解できるが、個人的には今回の結果について「疑惑の判定」という印象はゼロ。どっちに転んでもおかしくない試合ではあったが、パッキャオの動きがあまりに悪すぎた。
 今回のパッキャオの敗因は「歳を取ったから」の一言に尽きる。久々に体格面でアドバンテージのある相手ではあったが、それこそ昔はマルガリートを12ラウンドに渡り殴り続けていたわけで、ホーンがどうこうではなくパッキャオの攻めが衰えすぎていた。9ラウンドに最大のチャンスをつかみながら決めきれず、10R以降逆に反撃を許してしまう姿は、見ていてあまりに寂しかった。
 試合後は両者再戦の可能性を口にしていたが、勝敗がどうなるかはさておき、今回のようなパフォーマンスしか見せられないパッキャオがこれ以上リングに上がる意味が果たしてあるのか。ボクサーが引き際を見誤って泥沼のように黒星を重ねる例はいくらでもあるが、パッキャオほどの名王者でもそこから逃れることができないのか…あるいは、名王者だからこそそうなってしまうのだろうか。

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by nugueira | 2017-07-02 22:12 | ボクシング | Comments(0)
 2日に行われるWBO世界ウェルター級タイトルマッチ、マニー・パッキャオvsジェフ・ホーンの予想を。

 とはいえ、多くの記事で述べられているように勝負論的な面白みはゼロ。パッキャオが知名度ほぼゼロの相手と戦うのはアルジェリ以来だが、ホーンは実績的にはアルジェリすら下回る。それなりに油断できないレベルの相手ではあったバルガスを簡単に下したパッキャオがここで取りこぼすとも思えない。やっぱり焦点は勝敗ではなくパッキャオが久しぶりのKOを見せてくれるかどうか、というところか。パッキャオKO勝ちと予想。

 これからのパッキャオがこういう小遣い稼ぎ的な試合をこなしていくのだとしたらガッカリ。最終的に噂されているクロフォード戦にたどり着いてくれるのなら、まあ我慢できなくはないが。

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by nugueira | 2017-06-30 23:30 | ボクシング | Comments(0)

ウォードvsコバレフⅡ

 WOWOWオンデマンドで生観戦。まずWBA世界スーパーバンタム級王座統一戦、ギジェルモ・リゴンドーvsモイセス・フローレス。
 身長ではフローレスが10センチ以上上回るが、リゴンドーは序盤から飛び込んでのパンチを繰り出し、身長差を苦にしないいい動きを見せる。しかし1R終盤、リゴンドーがクリンチアッパーを連打しレフェリーが割って入ると同時にゴングが鳴るが、リゴンドーは既にモーションに入っており左がクリーンヒット。仰向けにダウンしたフエンテスはそのまま立ち上がれず、長い協議の末に結局リゴンドーKO勝利という裁定に。
 あの状態でパンチを止めるのも無理だろうからリゴンドーを攻めるのも酷なのだが、1年近くのブランク明けの試合がこの結末。今後も干されそうだなあ…。

 続いて3団体統一世界ライトヘビー級タイトルマッチ、アンドレ・ウォードvsセルゲイ・コバレフ。
 序盤からコバレフが圧力をかけ、ジャブから打ちおろしの右。ウォードは飛び込んでの右を繰り出すが、当たりが浅い。
 2Rもコバレフがプレッシャーをかけながら、ジャブから右ショート。ウォードは警戒しているのか徹底して距離をキープしている。3Rはウォードが左を出すが、コバレフはそこに右を被せていく。判断に悩むラウンドも多いが、序盤はコバレフのペースか。
 4Rに入るとウォードが左右のボディを連打し、ジャブからカウンター。徐々に手数増えてきた。5Rもウォードがボディから顔面へのコンビネーション。コバレフの打ち終わりにパンチを出していくが、コバレフも引き続き前に出ていく。お互いによく相手の動きを見ている、前回同様の緻密な好勝負。6Rはウォードが前に出るが、コバレフは下がりながらもパンチをヒット。
 前半戦は個人的採点ではコバレフがリードしていたが、7Rに入るとコバレフに疲れが見え始める。ウォードは打ちおろしの右を避けながら、ディフェンスが雑になったコバレフに細かくボディとジャブをヒット。
 迎えた8R、勝負どころと見たウォードが前進し、近距離の打ち合いに持ち込む。ボディを入れられ腰を落としたたコバレフがローブローをアピールするが、レフェリーは続行。続いてウォードの右カウンターがクリーンヒットすると、下がったコバレフをめった打ちに。最後はボディ連打を食らったコバレフがロープにもたれかかったところでレフェリーがストップ。ウォードがコバレフをKOで返り討ちにし防衛に成功。

 7Rまでの途中採点は2-1で競っていたが、ポイント以上に試合内容には差があった印象。空振りが多く後半に入った時点で露骨に消耗していたコバレフに対し、ウォードは終始自分のリズムで戦っていた。やはり前回フルラウンドで戦い相手の手の内を知ったことは、コバレフよりもウォードに有利に働いたか。
 フィニッシュにつながったボディはスローで見ると明らかにローブローではあるが、そこに至るまでのボディの蓄積もあったし、一気にフィニッシュに持って行った畳み掛けはお見事という他ない。ローブロー疑惑で第3戦への伏線が張られた、という見方もできるが、これ以上戦っても両者の差が開き続けるだけな気がする。

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by nugueira | 2017-06-18 22:57 | ボクシング | Comments(0)
 8月26日にフロイド・メイウェザー対コナー・マクレガーのボクシングマッチが行われることが正式決定。実現が確実視されながらも交渉経過を巡る情報が飛び交っていたカードが、ようやく正式発表にこぎつけた。

 無敗のまま引退した5階級制覇王者と、UFC初の2階級同時制覇を成し遂げた現役王者の激突。間違いなく凄い事態ではあるのだが、正式発表を目にしても自分の中に高揚感はあまり湧いてこない。MMA側の目線で見る限り、この試合が何かの到達点だとは思えないし、この試合から何かが生まれるとも思えないのだ。

 ビッグマウスと類まれな打撃センスで瞬く間にUFCの頂点へと登り詰めたマクレガーがメイウェザーを引きずり出したのは事件ではあるのだが、この結果として昨年11月以来UFCライト級のタイトルマッチは行われず、完全に停滞状態。この試合が組まれることでオクタゴンにおけるマクレガーの空白期間は1年以上に及ぶことになるし、何よりメイウェザー戦で巨額のファイトマネーを手にするマクレガーがオクタゴンに戻る理由はもはやなくなってしまうのでは。この試合の実現は「マクレガーの金銭的勝利」ではあっても「MMA、UFCの勝利」になるとは思えない。
 マクレガーに刺激を受けて、という理由なのかは分からないがここ最近のUFCは各王者ともマネーファイト狙いの言動が目立つようになり、「その時、強い奴同士が闘う」という格闘技の醍醐味から離れつつある。ネイト戦の辺りから「マクレガーはUFCのビジネス規模をボクシングへ近づけたが、ベルト軽視というボクシングの悪しき文化も引き寄せてしまった」と思っているのだが、やはりオクタゴンの中の磁場は狂いつつある。

 文句は言いつつも当日は絶対見てしまうことは間違いないのだが、果たしてどういう展開と結果になるか。2年のブランク、対サウスポー、スーパーウェルター契約とメイウェザーにとって不利な条件も多いが、なんと言ってもマクレガーはボクシングのリングに上がるのは初めて。最大限面白い想像をしても、「試合勘の戻らない序盤にメイウェザーがまさかのダウン。しかしそこから持ち直した後はマクレガーを完封し判定勝利」という辺りかなあ。

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by nugueira | 2017-06-15 23:16 | ボクシング | Comments(0)
 18日の3団体統一世界ライトヘビー級タイトルマッチ、アンドレ・ウォード対セルゲイ・コバレフの予想を。

 昨年11月の対戦ではコバレフが序盤にダウンを奪うも、中盤以降距離をつかんだウォードが着実に有効打を入れ、ジャッジ三者とも1ポイントという接戦を制し逆転勝利。これだけのカードのダイレクトリマッチがこのショートスパンであっさり実現してしまうと逆に驚きなのだが、議論の余地のある判定だっただけに完全決着のチャンスが設けられるのはファンとしても大歓迎。前回の試合を見て「またやるの?」と思う人は皆無でしょう。

 勝敗予想の方だが、やはり第1戦と同様「前半決着ならコバレフ、長期戦になればウォード」という見方が妥当か。コバレフは細かいフェイント合戦など技術面でもウォードに引けをとらない動きを見せていたが、やはり後半戦に集中力を切らしガードが雑になる場面があった。前回は2Rにダウンを奪いながらそこからの逆転を許したが、リベンジするならああいった好機を逃さず一気にフィニッシュに持っていくしかなさそう。
 ただ、今回の試合を「2回目の対戦」ではなく「13ラウンドからの続きを戦う」と捉えた場合、やはりウォードが有利。コバレフの圧力と距離感をフルラウンドの戦いを通してつかんだことは大きなアドバンテージになっているはずで、コバレフにとっては序盤から「長い後半戦」を戦うことになる…という見方もできそう。KOは難しいが、ウォードが第1戦以上に明確な差をつけてコバレフを返り討ちにするのではないかと予想。

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by nugueira | 2017-06-10 23:24 | ボクシング | Comments(0)

長谷川&ウィラポン

 やや間が空いてしまったが、先日の『アナザースカイ』で放送されていた長谷川穂積とウィラポンの対談の感想を。いやもう、テレビの前でボロボロ泣いた。俺、人生で長谷川に何度泣かされてるんだろう。

 ウィラポンがレストランのオーナーをやっているという話はどこかで見た気もするけど、こんな田舎に店を持ってるのね。現役時代に「お金があるとハングリーさがなくなる」と言ってコーチにファイトマネーを預け、家族とジムに寝泊まりしていた…という逸話も有名だが、ジムに中抜きとかされてないだろうな。

 ここから番組は長谷川の2度にわたるウィラポン戦、モンティエルに敗北、2階級制覇するも再び陥落、3階級制覇を狙ったマルチネス戦に敗れるも昨年のルイス戦に勝利…という一連のキャリアを振り返っていくわけだが、もうこの辺りから涙腺決壊。前も書いたが自分は長谷川vsウィラポンⅡを見てからボクシング世界戦を真剣にチェックするようになったので、それぞれの試合を自分がどういう思いで見ていたか、という記憶が映像とともに呼び起こされてくる。長谷川というボクサーをリアルタイムで追い続けることができたのは、本当に幸運なんだということを再認識。

 続いて長谷川とウィラポンの対談が流されるが、ここも深い台詞が連発。
 「ウィラポンがいたから、ウィラポンに恥じないチャンピオンになろうと思ったから強くなれた」
 「ボクシングは勝った者が負けた者の夢を潰して上がっていく」
 「弱い長谷川に負けたと思われたくない。強い長谷川に負けたと思っていてほしい」
 等々…。

 リングで頂点に立つためには強さに関してエゴイストでなければならないが、それと「相手へのリスペクト」「優しさ」は決して併存できないわけではない。かつて拳で語り合った男たちにしたたどり着けない世界が、そこにはあるのだ。ウィラポンの店まで行くのは無理そうだが、何かの機会に長谷川の店に足を運んでみたいなあ。

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by nugueira | 2017-06-07 23:19 | ボクシング | Comments(0)

比嘉vsエルナンデス

 20日のWBC世界フライ級タイトルマッチ、比嘉大吾vsファン・エルナンデスの感想を。

 序盤から前に出る比嘉。エルナンデスはフットワークで距離を取りつつ、アッパーやフックを繰り出す。
 2Rはエルナンデスがやや前に出てくるが、比嘉の左ショートフックがヒットしエルナンデスダウン!これでリズムに乗りたい比嘉だが、逆に狙い過ぎてしまったか、3R以降は前に出るものの手数が少ない。4R終了時の公開採点は2-1でエルナンデスがリード。
 しかし5R開始早々、比嘉の左フックが突き刺さりエルナンデス2度目のダウン!ダメージのあるエルナンデスにさらにボディで追撃を入れるが、エルナンデスはまだキレのあるパンチを返してくる。続く6R、比嘉のボディからのアッパーでエルナンデスがまたもダウン。ここから比嘉は追撃の連打で次々ダウンを重ね、終盤にこのラウンド4度目のダウンを喫したところで遂にストップ。比嘉が13戦全KOのパーフェクトレコードで世界タイトルを奪取。

 比嘉の試合は今回初めて見たのだが、こりゃ強い、というか凄い。序盤は固さも見られたし、現にダウンを奪いつつ手数でポイントをリードされる嫌な展開だったが、最後はフィジカルとパワーで押しきってしまった。連打で崩したわけでなく本当に一発の強さでダウンさせてたからなあ。
 減量失敗とはいえ技巧派のメキシカンをあっさり捕えてKOしたのは自信にもなったはずで、これからいいチャンピオンになってくれそう。

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by nugueira | 2017-05-23 23:17 | ボクシング | Comments(0)