反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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カテゴリ:ボクシング( 475 )

 17日の3団体統一世界ミドル級タイトルマッチ、ゲンナディ・ゴロフキンvsサウル・カネロ・アルバレスの予想を。

 まず客観的に見て、今回の試合がカネロにとって絶好のタイミングで組まれているのは確か。ゴロフキンは前回の試合で連続KO防衛がストップし、強さのピークを過ぎつつある感は否めない。一方のカネロはミドル級へのアジャストも着実に進めており、年齢的にも絶頂期。この対戦は時間が経てば経つほどカネロ有利になるので、カネロ陣営にとっては満を持しての激突なのではないか。3月の興業ではゴロフキンの連続KOストップとロマゴン初黒星が同じ興業で現実のものとなってしまったが、昨日はそのロマゴンが完膚なきKO負け。ゴロフキンにとって嫌な流れであることは間違いない。

 とは言いながらも、ロマゴンが階級アップによるパワー差に屈したのに対し、今回はカネロが階級を上げてきた側。チャベスJr戦では終始圧倒しながらフィニッシュはできず、まあこれについてはゴロフキン戦を見越してリスクを負わなかったという見方もできるが、今回どこまで積極的に攻めていけるかはふたを開けてみないと分からない。5月にリング上で両者が対峙したときもゴロフキンの大きさが目立っていたし、ゴロフキンはチャベスJrと違ってただデカいだけでなく、確かな技術の裏打ちもある。

 どういう展開でどちらが勝っても驚かないのだが、やはりミドル級での戦いであれば衰えつつあるとはいえゴロフキンに一日の長があるのではないか。お互い致命傷は負わないものの、ゴロフキンが競り勝って判定勝利、と予想。というかゴロフキンは今回に限っては攻め急がない方が勝率が上がる気がする。待望のビッグマッチ実現にゴロフキンが入れ込みすぎてしまわないか、というのはこれまた不安要素ではあるのだけど。

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by nugueira | 2017-09-11 23:22 | ボクシング | Comments(0)
 WOWOWで見たボクシング・スーパーフライ級ダブル世界戦の感想。まずはWBO、井上尚弥vsアントニオ・ニエベス。

 1Rから全く固さを感じさせない井上は、ジャブを面白いように突き刺すとそこから右ストレート、左ボディ。いつも通りの動きでニエベスを呑んでかかる。
 井上の強打を警戒したニエベスはガードをがっちりと固め、相手の打ち終わりを狙っていく戦法。それでも井上はガードの隙間をくぐるように左ボディを突き刺し、ニエベスの腰が一瞬落ちる。チャンスを迎えた井上だが、残り10秒の拍子木でラウンド終了と勘違いしてコーナーに戻ってしまうボーンヘッド。
 その後も井上は一方的に攻め続けるものの、さすがにここまでガードを固められるとなかなか打ち崩せない。4Rには井上の方から一旦距離を置いて、相手のパンチを誘いだそうとする。
 迎えた5R、これまでも何度か出していた井上の左ボディブローが、ガードの隙間を縫ってグサリ!たまらずダウンしたニエベスは何とか立ち上がるものの、これで試合の趨勢はほぼ決着。6Rはガードを上げて逃げ続けるだけのニエベスに、井上はプレッシャーをかけながら上下のパンチ。ノーガードでニエベスを挑発する動きを交えながら一方的に攻め続ける。後はどうフィニッシュにつなげるか…と思っていた6R終了後のインターバルにニエベス陣営が続行を諦め、井上が圧勝のTKO防衛。
 6Rのパフォーマンスはやや過剰な感じで、ここだけ若干入れ込み過ぎの印象がなくもなかったが、全体的にアメリカ初進出のプレッシャーを感じさせない完璧といっていい試合内容。名のある相手ではないものの、ボディで相手の心を折ってのTKOはインパクト十分。本場のファンに「モンスター・イノウエ」の凄さは十二分に伝わったのではないか。

 続いてWBC、シーサケット・ソールンビサイvsローマン・ゴンザレス。
 ロマゴンは前回の反省を踏まえてか、やや大人しめの出だし。対するシーサケットはボディ・顔面への左をガンガン繰り出して先手を取っていく。ロマゴンは繰り返しバッティングのアピールをし、やはり神経質になっている様子。
 2Rからはロマゴンも圧力を強め、近距離での乱打戦に。これまでならこの展開が続くうちにロマゴンが主導権を握るはずなのだが、シーサケットはロマゴンのパンチを浴びながらもひるむことなく打ち返し、逆に左ストレートで先手を取る場面が目立つ。バッティング抜きに、ロマゴンがやりにくそうな印象のまま3Rが終了。
 そして迎えた4R、ロマゴンが接近しての打ち合いを挑むが、シーサケットの右フックがカウンターで直撃!もんどりうつようにダウンしたロマゴンは何とか立ち上がるが、ダメージの深さは明らか。シーサケットはすぐさま追撃に行くと、またもカウンターの右フック!大の字に倒れたロマゴンを見てレフェリーがストップ!

 あのロマゴンがKO負けを喫した、というだけで十分ショッキングで、しばらく目の前の光景が理解できなかったのだが、それ以上に衝撃的だったのはこの負けが出会い頭の交通事故ではなく、ロマゴンは負けるべくして負けたとしか思えないこと。これまでは至近距離の打ち合いでも自分は有効打をもらうことなく一方的に殴り続け相手を消耗させていったが、今回はその展開になっても逆にパワー差で押される場面が目立ち、最後は狙い澄ましたカウンターに沈んだ。
 前回の判定負けが微妙かつ不運な内容だったことは今も疑いのない事実だが、やはりロマゴンが全盛期の力を失い、階級の壁に阻まれる立場になってしまったこともまた事実なのだ…ということを改めて思い知らされた形。正真正銘、今日は一つの歴史が終焉を迎えた日になった。

 完璧なアメリカデビューを飾った井上だが、同じ日の同じ会場でターゲットだったロマゴンが凋落の時を迎えたのは皮肉というべきか、神様のいたずらというべきか。ソールンビサイとの統一戦を来年まで引っ張って実現する必要性もあまり感じられないし、早々にバンタム級に転向しかないのだろうか…。

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by nugueira | 2017-09-10 23:01 | ボクシング | Comments(3)

ロマゴン&井上の予想

 日本時間10日のボクシングダブル世界戦の予想を。
 
 まずWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ、井上尚弥vsアントニオ・ニエベス。井上にとってアメリカ初上陸だが、プレッシャーは心配するだけ野暮。むしろ日本で闘い続ける方がモチベーション維持に苦労するんじゃないか、と思えていただけに本人にとっても満を持しての殴り込みなのでは。モンスター・イノウエの凄さを本場のファンに見せつけるKO勝利を期待。

 続いてWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ、シーサケット・ソールンビサイvsローマン・ゴンザレス。まさかのプロ初黒星を喫したロマゴンがダイレクトリマッチで王座奪還に挑む。
 前回の敗戦は序盤にダウンとバッティングが続きあまりに展開に恵まれなかったが、ロマゴンが階級の壁に屈し攻め切れなかったのも確か。このままズルズルと下り坂に入ってしまうのか、それとも再浮上できるのか。前回のようにシーサケットに手数で押されると苦しくなるので、ロマゴンが序盤でリズムに乗れるかどうかがカギか。
 色々考えるとロマゴンの不安要素も尽きないのだが、そもそも北米でこうして軽量級の世界戦のみの興業が成立しているのは、ロマゴンと井上の存在あってこそのはず。今回の2試合は来たるべきロマゴンvs井上へとつながる準決勝なのだ、というのが大多数…というか全てのファンの期待なのではないか。ロマゴンが判定でシーサケットを下しリベンジ、と予想。

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by nugueira | 2017-09-05 23:05 | ボクシング | Comments(2)

コットvs亀海

 WBO世界スーパーウェルター級王座決定戦、ミゲール・コットvs亀海喜寛を視聴。

 1Rから距離を詰めていった亀海が左ボディを連打、さらにワンツー。コットも打ち返し手数では五分だが、亀海は物怖じせずいい動きができている。
 しかし2Rに入るとコットがギアを上げ、左フックや右ストレートで攻勢。亀海も単発でいいパンチは入れるが、手数で劣勢の印象になってしまう。愚直に前に出続ける亀海だが、とにかくコットの動きがいい。フットワークを使いながら上下左右に打ち分け、ブランクを全く感じさせない。亀海もヘッドスリップでパンチを避けたりと動きは決して悪くないのだが、コットを捕えきれず前半が終了。動き続けながら打つコットに対し、追い脚が続くかが生命線になるか。
 亀海は後半のラウンドに入ってもしつこく圧力をかけ続けそれなりに競った展開には持ち込んでいるのだが、ポイントは取れていない内容のままラウンドが経過。コットは8Rに疲れのせいかフットワークがやや落ちたように思えたが、9Rは再び華麗な打ち分けで圧倒。亀海にペースを握らせない。
 さすがに亀海の攻めが一本調子か、とは思うものの見ている側も打開策は思い浮かばないまま終盤戦へ。11Rに亀海の左ボディが入る場面はあったものの、その後が続かず。結局亀海がコットをつかまえきれないまま12Rが終了し、10ポイント差からフルマークの大差でコットが勝利。復帰戦を白星で飾るとともに、年内あと1戦での引退を宣言した。

 亀海はビッグネーム相手に臆することなくやるべき戦い方をやり遂げ、ポイント差ほどの開きはなかった印象。とはいえ、もう一度戦ったら勝てる…とは間違っても口にできず、完敗というほかないのも間違いのない事実。全ての局面においてコットの完成度が高すぎた。
 戦前からこのカードはコットのチューンナップという見方が支配的で、亀海は勝てずとも名を売れば今後につながるのでは、という指摘もあった。その点では亀海が及第点の試合をしたのは確か。とはいえ、今の亀海が今のコット相手にこのぐらいの試合ができるのは想定の範囲内。亀海にはその先の「結果」をつかみとって欲しかったのだが…。

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by nugueira | 2017-08-28 22:59 | ボクシング | Comments(0)
 フロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガーをDAZNで視聴。格闘技好きだがこれまで有料動画コンテンツに一切関心を示さなかった知人が今回ばかりはこの試合のためにDAZNと契約し、このカードの経済効果の高さを思い知らされた。

 最初に向かい合った時点でマクレガーの肩幅・胸板の厚さが目立ち、「リーチ差がある」というより「デカい」という印象。1Rはガードを上げて様子見のメイウェザーに、マクレガーが積極的に手数を出していく。メイウェザーが時おり飛び込んでいくものの、マクレガーはそこにアッパーを合わせてくるのが怖い。
 2R、3Rも手数で押すのはマクレガー。メイウェザーの打ち終わりにもきっちりパンチを返していき、メイウェザーにチャンスを作らせない。ブランクと体格差で序盤はメイウェザーがリズムに乗りきれないのは予想の範囲内とはいえ、マクレガーの想像以上の動きの良さが序盤は目立つ。
 しかし4Rに入るとマクレガーに疲れが見え始め、接近戦でメイウェザーにもたれかかるなどラフな動きが目立ってくるようになる。メイウェザーはマクレガーのパンチを見切ったのかこのラウンドから圧力をかけ始め、一気に試合の流れが変わってくる。(余談だが、3R後半あたりで既にマクレガーのスタミナ切れを見極めていた千原ジュニアは凄いと思う。発言の端々にボクシングマニアらしさが出ていて、悪くない解説だった。)
 メイウェザーは5Rにボディストレートを次々と突きさし、マクレガーのスタミナを奪いに来る。マクレガーは接近するとクリンチする場面が増え、かなり効いている様子。6Rはマクレガーが組み付いてから後ろに回り込んで殴ろうとするMMAの動きを連発するものの、これにイラッときたのかメイウェザーが右ストレートを入れてから強めのパンチを連打。
 7Rに入るとメイウェザーの左右のストレートが次々とヒットし、マクレガーの顔面が跳ね上がる。いつもはこういう決定的な場面を作ってもフィニッシュに行けない(行かない?)メイウェザーだが、9Rもマクレガーを滅多打ち。マクレガーはMMAファイターの本能かタックルのように組み付く動きを連発してしまい、立っているのがやっとの状態に。
 迎えた10R、メイウェザーは攻撃の手を緩めず、左右のパンチをマクレガーに叩き込む。ふらつきながら後退するマクレガーがこのラウンド何発目かの強打を顔面にもらったところでレフェリーストップ。史上最大の他流試合はメイウェザーがマクレガーを寄せ付けず、圧勝してみせた。

 この試合が何かの到達点でもなければ、この試合から何かが生まれるわけでもない、ということを嫌になるくらい繰り返し書いてきたが、見終わった後もその思いは変わらず。終わってみればメイウェザーがかつてと同じ試合運びでコントロールし、終盤はラフプレーに走るしかなかったMMAファイターをきっちり仕留めた。この試合に無理やり意義を見出すとすれば「ハットン戦以来ひさしぶりに、メイウェザーのきれいなフィニッシュを見ることができた」というぐらいだろうか。
 試合後の両者の妙に清々しい表情を見ていると、二人とも巨額のマネーを得た「敗者なきメガマッチ」だったのだ、ということを改めて認識させられる。メイウェザーはこの試合が最後になることを宣言。自分はベルト戦の後も「メイウェザーの復帰は考えにくい」と書いた記憶があるので迂闊なことは言いたくないが、今回の試合もクリーンヒットはなかったものの思った以上にマクレガーに触られていたのは確かで、衰えは間違いなくあった。メイウェザーにとって今後、これ以上の破格の条件の試合が来るとは思えないんだよなあ。
 一方のマクレガー。試合後のインタビューでUFCでの現役続行を宣言したが、これを信じていいものかどうか。一生暮らせるだけの金を稼いで、今後は試合をしても今回の10分の1以下のファイトマネーしかもらえないんだから、普通に考えてモチベーションは枯れると思うが。好き嫌いはさておき、マクレガーの試合をUFCで二度と見たくないかと聞かれたら答はノーなので、本人がソロバン勘定とは別次元の気まぐれを起こしてくれることを期待するしかない。

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by nugueira | 2017-08-27 22:47 | ボクシング | Comments(4)

コットvs亀海の予想

 日本時間27日に行われるWBO世界スーパーウェルター級王座決定戦、ミゲール・コットvs亀海喜寛の予想を。同日のメイウェザーvsマクレガーに話題性では完全に負けているが、日本ボクシング界にとっては非常に重要な一戦。まさか日本人がコットと対戦する日が来ようとは。

 ロバート・ゲレーロ戦をはじめアメリカを舞台に好勝負を繰り広げながらも、目立った結果には恵まれなかった亀海。しかし昨年2度に渡る激闘の末にソト・カラスを破り、今回のチャンスをものにした。一方のコットはパッキャオ・トラウトに連敗した時点でもうキャリアの終焉かと思えたが、ミドル級でマラビージャを破り4階級制覇を達成。2015年にアルバレスに敗れて以来、今回が1年9ヶ月ぶりの試合。

 最初に書いたとおり日本人がコットと戦うというシチュエーション自体が奇跡的で、亀海はここまでたどり着いた時点で勝算に値する…というより勝利はあまり期待されていない、というのが実態のはず。
 亀海の試合を見ていると、層の厚い中量級で欧米人相手に打ち合いを演じてみせる根性とタフネスには感心させられるのだが、やはり最後は火力の差で押しきられてしまう場面が多い。一方のコットは言うまでもない百戦錬磨の強豪で、アルバレス戦も敗れはしたものの、手数重視のジャッジなら判定が割れていてもおかしくなかったのでは、と思わせる戦いぶりだった。1年9ヶ月のブランクが影響ないわけがないのだが、それを差し引いても五分…とはとても言えず、6-4でコット優位ではないか(これも相当亀海寄りの見方だと思う)。
 コットがこれ以降トップ戦線の選手と戦うことを条件にHBOが放送を承諾した、といった話もあり、コットにとってもこの試合は復帰戦のウォーミングアップに手頃な相手を選んだ、というところか。

 とはいえ、「この試合が組まれただけで満足」などと受け入れてしまったら日本のボクシングファンにとってはあまりに味気ないし、亀海にも失礼。コットはコンディション面での不確定要素は少なくないはずで、亀海が序盤に上手く自分のリズムを作れれば勝機はあるはず。判定で亀海の勝利、と予想させてもらいます。

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by nugueira | 2017-08-22 23:38 | ボクシング | Comments(0)
 日本時間27日に行われるフロイド・メイウェザーvsコナー・マクレガー、例によって終わってから「俺はこう思っていた」と言うのはみっともないので、事前に自分のスタンス及び予想を。

 当ブログでこのコメントを述べるのはもう3回目ぐらいになるが、自分はこの試合が何かの到達点だとか、ここから何かが生まれるとは全く思っていない。巨額の金が動くビッグビジネスであるのは間違いないが、ただそれだけ。試合後に何が起こるかといったら、マクレガーという稀代のビッグマウスが大金をつかみ、UFCライト級戦線は停滞したまま放置される、というMMAファンにとってはマイナスの結果しか残らない。もっとも、こうして文句を言っている自分自身もいざ当日になれば映像はチェックするんだけど。

 では勝敗予想は…と言うと、バウレビに載っている村田諒太のコメントが全てを言い尽くしてくれている感じ。

 「マクレガーがラフなパンチで攻めて、メイウェザーが受けて、1・2Rは『オーッ』てなりますけど、次第にメイウェザーが当て始めて、中盤KO」
 「マクレガーは特にパンチの打ち方がオープンだしワイルドなので、12R持つとは思えない」
 「逆にマクレガーが変にボクシングを覚えてきたら、メイウェザーにとっては『下手なボクシングを覚えてきたな』ってなって楽」

 という指摘には大概の格闘技ファンがうなずくのではないか。アルバレス戦で見せたマクレガーのパンチ技術が素晴らしかったこと自体は認めるが、プロボクシングではただの1試合もこなしていない選手と、49戦無敗を続けた5階級制覇王者。客観的に見て技術水準には天と地ほどの開きがあるし、この対戦が実現したこと自体が何かの大きな手違いとしか思えない。

 村田が言っていたもう一つのコメント「マクレガーが勝つチャンスがあるとすれば序盤」についてはアメリカの関係者も同じようなことを言っていたが、自分はこれには与しない。この試合の唯一の不確定要素である「メイウェザーのブランク」がこういう予想というか想像の余地を生んでしまうのだろうけど、1度もダウンを喫することなく49の白星を積み上げたメイウェザーが今さらMMA選手のパンチをもらうのだろうか?振り返ればメイウェザーはパッキャオ戦も自分にとっていいタイミングで受けていたわけで、今回も計算ずくで復帰のタイミングと相手を選んだように思えてくる。

 村田が言うところの「格闘技だから100対0はない」というのはごもっともなのだが、この試合に関していえば、この台詞を口にしてしまうのは単なる逃げ。メイウェザーがマクレガーにチャンスらしいチャンスを与えず、8R以降にKO勝利。こう予想させてもらいます。

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by nugueira | 2017-08-21 23:14 | ボクシング | Comments(7)
 WBC世界バンタム級タイトルマッチ、山中慎介vsルイス・ネリをテレビ観戦。

 1R、出だしから山中のジャブがネリの顔面を捉える。そこから左へつなげるが、ネリはスウェーで回避。ネリの左右のフックが入るが、山中はダメージはさほどでもないか。
 2Rは山中はジャブからボディストレート。攻撃を上下に散らしているのは悪くない。ネリが右フックを振るうが、山中はヘッドスリップでパンチを殺しているか。
 3R、山中はツーワンからの左をヒット!ネリは距離を詰めて左右のフックを振るう。山中もパンチを返すが、ここはあまりムキにならない方がよさそう。
 迎えた4R、ジャブを出す山中にネリは左ストレート。山中はパンチ自体は見えている様子で左を入れ返し、一旦ネリが距離を置く。しかしパンチの距離が合わない山中にネリがフックを入れると、グラついた山中に左右の連打!必死に左を返そうとする山中だがネリの猛攻は止まらず、ロープ際に詰めて連打を入れ続ける。最後は山中がパンチをもらい続けたところでセコンドがタオルを投入し、山中が王座陥落!

 山中の序盤の動きは悪くなく、ジャブから左へのつなぎも良かったし、ネリの強打でヒヤリとしつつもヘッドスリップで上手くいなしていた印象。ヒリヒリする展開ではあっても嫌な流れだとは思えなかったのだが、4Rにいきなり崩れてしまった。4Rにしても序盤はパンチをもらいはしたが落ち着いて対処しているように見えたし、試合後の「効いているということはなかった」というコメントは決して強がりには聞こえない。(とはいえ、あそこでストップする判断自体は攻められない、というか妥当。本田会長のトレーナー批判はジムのトップとして無責任としか思えない。)

 一方で、今回の王座陥落は驚きではあるものの、全くの予想外でもない。ここ何試合かの山中はディフェンスの甘さが目立ち、余計な被弾・ダウンを喫する場面もたびたび見られた。際の部分での反応に衰えが出始めていた、というのは間違いないだろう。また、ネリが山中対策を相当入念に行っているという情報は事前の報道で聞こえていたが、1Rに左をスウェーで避けた動きはまさにその成果。山中自身が下降線をたどっていたタイミングで若く攻撃力のある挑戦者が挑んできた、という意味では起こるべくして起きた王座陥落だったのではないか。

 内山に続き山中も、具志堅の防衛記録を目前に陥落。記録との戦いにどこまで重きを置くかは判断が分かれるが、「13」という数字は日本ボクシング界にとって永遠にたちはだかる壁になるのではないか、とすら思えてきた。
 ただ、これは今さら言うまでもないが、山中がトップランカーの挑戦を受け続け6年にわたりベルトを防衛し続けた、歴史に残る名王者であることに議論の余地はない。「13」との戦いに敗れようとも、これまでの12度の防衛の価値は何ら変わることはない。泣くな、山中。胸を張ってリングを降りてくれ。

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by nugueira | 2017-08-15 23:43 | ボクシング | Comments(6)
 今月はUFCの大会数も少ないので、勝敗予想&観戦記以外の雑感記事もぼちぼちと。ということで、月末のメイウェザーvsマクレガーがDAZNでの中継が決まったことについて。

 正式決定時に書いたとおり、この試合によって新しい何かが生まれるとは到底思えないのだが、「じゃあ見ないの?」と聞かれると「いやまあ、そこはひとつ…」となってしまうわけで、ぶつくさ言いながらも気になる試合であることは間違いない。
 WOWOWでは同日にコットvs亀海が中継されることもあってかこのカードの話題が出ることは全くなく、日本では観れるんだろうか?と気になっていたのだが、ここでDAZNの登場。
 いや、立ち上げ以来トラブル続きのDAZNにとって、これは間違いなく好プレーですよ。UFCのナンバーシリーズは1ヶ月以上間隔が空くのでこまめに解約しておこうかな、と思っていたものの、これで契約延長が決定。DAZNは貴重な契約料収入980円を失わずに済んだ。一部ドコモに持って行かれるけど。アメリカのPPV料金に比べたらはるかに割安だし、ボクシングファンの方はこれを機に1ヶ月だけ契約してみてもいいのでは。

 ただ、この週末は柄にもなく子連れでキャンプに行くので、帰りは日曜の昼か夕方。先ほど書いたとおり同日はコットvs亀海もあるし、これ忙しくなるな。いっそ月曜は午前休を取るか。

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by nugueira | 2017-08-10 23:11 | ボクシング | Comments(4)

田口&京口

 ボクシングダブル世界戦の感想。まずはWBA世界ライトフライ級タイトルマッチ、田口良一vsロベルト・バレラ。

 1R、大振りのパンチを出していくバレラをいなした田口がラウンド後半に左ボディをヒット!効いた様子のバレラに連打を仕掛ける。
 この後も田口はペース配分お構いなしの攻勢を続け、ボディの連打、バレラのガードが下がったところに顔面へのパンチと次々有効打を入れていく。完全に田口のペースだがバレラもタフで、一瞬腰を落とすもののダウンは喫せずに堪え続ける。
 バレラは5R辺りからスイッチを多用し距離を取る展開へ切り替える。田口も攻め疲れかややペースダウンし、6R前半にはアウトボクシングでポイントを取りかけるが、ラウンド終盤に左ストレートを打ち込んだ田口がボディから再度猛攻。
 後半に入っても田口の攻めは緩まず、7Rもロープに詰めて強い右を連打。バレラは前半と同様、今にも倒れそうでそこからがしぶとく、8R前半はボディでペースをつかみかける。しかしここでもラウンド後半に押し返した田口は、9R早々にボディから左右のフックを連打。バレラが殴られ続けたところでレフェリーが止め、田口が6度目の防衛に成功。
 
 田口強い、という以外に感想が出てこない圧勝劇。いつも序盤はスロースターターな印象があるが、今回は初回から積極的に打って出て、オーバーペースでは?と心配になるほどの猛攻を続けたままタフな挑戦者を押しきってみせた。前回のドロー防衛のもやもやを払しょくしてお釣りが来るぐらいので、既定路線になっている田中との統一戦は本当に楽しみ。

 続いてIBF世界ミニマム級タイトルマッチ、ホセ・アルグメドvs京口紘人。

 1Rからアルグメドはフック、京口はボディを振り回し、お互いアグレッシブを通り越して大振りにしか見えない危なっかしい展開。京口はパンチ力を感じさせる一発は時おり見せるものの、アルグメドに手数で押されている印象。
 それでもタイミングが合いだしたのか、3Rには京口のパンチがアルグメドの顔面を捉える場面が増える。しかし京口のパンチは相変わらず力任せで、そこそこ印象のいいパンチも入れているがポイントが取れているかは怪しい展開で前半を終了。
 京口は面白い試合はしているが、逆転するにはKOしかないか…と思えた7R、京口の左がヒットし、さらにボディ連打。アルグメドは明らかに効いた様子で、一気に空気が変わり始める。露骨に失速し始めたアルグメドを京口は攻め続け、9Rに左フックをヒット!鮮血を飛びちらしながら吹き飛ばされたアルグメドに追撃をいれ、遂にダウンを奪取。流れをひっくり返す。
 しかし京口も攻め疲れのせいかパンチが粗くなり、10Rは効果的な追撃はできない。11Rは手数が出なくなった京口がアルグメドに反撃を許し、最終ラウンドへ。余力のない両者はともにへろへろの状態になりながらパンチを振るい続け、世界戦とは思えない雑な展開で試合終了。
 ツイッター上の反応は京口が勝つにしても1ポイント差という声が多く、自分も同様の感覚だったが、判定は3~5ポイント差で京口。勝利という結果自体はそれほどおかしくないけど、採点はかなり下駄をはかせてもらった感じ。こんな力ずくのボクシングじゃ勝てないだろう、という展開から力ずくでひっくり返してみせたのは凄かったが、相当大味だったアルグメドの攻めにも助けられた印象。キャリアを考えればまだまだ伸び代はあるけど、もっとボクシングの精度を高めていかないと防衛戦は茨の道になりそう。

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by nugueira | 2017-07-24 23:26 | ボクシング | Comments(0)