反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

2017年 08月 15日 ( 1 )

 WBC世界バンタム級タイトルマッチ、山中慎介vsルイス・ネリをテレビ観戦。

 1R、出だしから山中のジャブがネリの顔面を捉える。そこから左へつなげるが、ネリはスウェーで回避。ネリの左右のフックが入るが、山中はダメージはさほどでもないか。
 2Rは山中はジャブからボディストレート。攻撃を上下に散らしているのは悪くない。ネリが右フックを振るうが、山中はヘッドスリップでパンチを殺しているか。
 3R、山中はツーワンからの左をヒット!ネリは距離を詰めて左右のフックを振るう。山中もパンチを返すが、ここはあまりムキにならない方がよさそう。
 迎えた4R、ジャブを出す山中にネリは左ストレート。山中はパンチ自体は見えている様子で左を入れ返し、一旦ネリが距離を置く。しかしパンチの距離が合わない山中にネリがフックを入れると、グラついた山中に左右の連打!必死に左を返そうとする山中だがネリの猛攻は止まらず、ロープ際に詰めて連打を入れ続ける。最後は山中がパンチをもらい続けたところでセコンドがタオルを投入し、山中が王座陥落!

 山中の序盤の動きは悪くなく、ジャブから左へのつなぎも良かったし、ネリの強打でヒヤリとしつつもヘッドスリップで上手くいなしていた印象。ヒリヒリする展開ではあっても嫌な流れだとは思えなかったのだが、4Rにいきなり崩れてしまった。4Rにしても序盤はパンチをもらいはしたが落ち着いて対処しているように見えたし、試合後の「効いているということはなかった」というコメントは決して強がりには聞こえない。(とはいえ、あそこでストップする判断自体は攻められない、というか妥当。本田会長のトレーナー批判はジムのトップとして無責任としか思えない。)

 一方で、今回の王座陥落は驚きではあるものの、全くの予想外でもない。ここ何試合かの山中はディフェンスの甘さが目立ち、余計な被弾・ダウンを喫する場面もたびたび見られた。際の部分での反応に衰えが出始めていた、というのは間違いないだろう。また、ネリが山中対策を相当入念に行っているという情報は事前の報道で聞こえていたが、1Rに左をスウェーで避けた動きはまさにその成果。山中自身が下降線をたどっていたタイミングで若く攻撃力のある挑戦者が挑んできた、という意味では起こるべくして起きた王座陥落だったのではないか。

 内山に続き山中も、具志堅の防衛記録を目前に陥落。記録との戦いにどこまで重きを置くかは判断が分かれるが、「13」という数字は日本ボクシング界にとって永遠にたちはだかる壁になるのではないか、とすら思えてきた。
 ただ、これは今さら言うまでもないが、山中がトップランカーの挑戦を受け続け6年にわたりベルトを防衛し続けた、歴史に残る名王者であることに議論の余地はない。「13」との戦いに敗れようとも、これまでの12度の防衛の価値は何ら変わることはない。泣くな、山中。胸を張ってリングを降りてくれ。

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by nugueira | 2017-08-15 23:43 | ボクシング | Comments(6)