UFC100の感想①
2009年 07月 13日
ダン・ヘンダーソン○-×マイケル・ビスピン(2R KO)
1R早々にダンヘンのパンチがヒット。ビスピンも落ち着いて一度は立て直そうとするもののダンヘンの圧力は止まらず、最後はオーバーハンドの右をクリーンヒットさせて圧巻のKO勝利。最後の追撃のパウンドは可哀想だったが、レフェリーもちょうど離れた位置にいたし、ビスピンにとっては巡り合わせが悪かったとしか言いようがないか。
TUFコーチ対決を文句なしの内容で制したダンヘン、これでミドル級タイトルマッチへの再挑戦が確定か。ここ何試合かのダンヘンの充実度合と、アンデウソンのモチベーション低下を考えるとひょっとするかも。
秋山成勲○-×アラン・ベルチャー(判定)
1Rは秋山がパンチでフラッシュダウンを喫するものの、それ以外の場面はミドルとパンチを織り交ぜて優勢。2Rは秋山がテイクダウンから上をキープ。3Rはジャブとローのダメージで秋山の動きがガクンと落ち、ベルチャーが優勢。
2Rが秋山、3Rがベルチャーで、1Rはベルチャーがダウンを奪った点を評価するか、それ以外の時間帯の秋山の攻勢を評価するかで分かれるところ。かなり微妙だが、スプリット判定で秋山勝利というのはまあ妥当なところだろうか。
UFCデビュー戦はなんとかクリアした秋山だが、課題も浮き彫りになった試合内容。今回ベルチャーとのリーチ差は相当あったが、今後も体格・フィジカルで勝る外国人との対戦が続くわけで、反骨の柔道王にとっては茨の道が続きそう。
ジョルジュ・サンピエール○-×チアゴ・アウベス(判定)
昨年のフィッチ戦以降、毎回同じ感想を繰り返すしかないのだが、「どんな強い挑戦者を迎えてもイージーファイトにしか見えない」GSPの強さって何なんだろう、とため息が出てしまう。
アウベス得意の近距離での打ち合いには持ち込ませず、跳び上がってのジャブからローにつなげるコンビネーションと、鋭いタックルからのテイクダウンで試合を完全にコントロール。アウベスはテイクダウンを取られてから起き上がるまでの動きは良く、自分の持ち味を活かすためのゲームプランと、そのプランを実現させるためのトレーニングは完璧に準備をしてきた様子が窺えた。それでも、GSPという高すぎる壁の前には何もさせてもらえなかった。
3者ともフルマークというパーフェクトゲームでの防衛を達成したGSP。あえて贅沢な注文をつけるなら、相手を完封するだけでなく、最後はきっちりKO・一本で決める展開に持ち込んで欲しいというぐらいか。この試合が5Rフルにやった影響で、WOWOWでは4試合しか放送されなかったもので。
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秋山戦の解説で「アウェイと言う気持ちで戦わなければ負けですよ」ってコメントがありましたが、
裁定はアウェイって感じではなかったですよね(笑)
図らずともこの微妙な判定勝利で、秋山はUFCでもヒールとなるのでしょうか。
次戦の客の反応が気になるところです。
ベルチャーはジャブ以上に攻撃が続かないですし、1回のローブローも下がる相手に対してですから、減点対象としてフラッシュダウンと相殺されても仕方ありません。秋山の攻撃はベルチャーの違ってワンツーまで当てて、ベルチャーを仰け反らせる場面が多いです。印象的にも差がありますね。
課題は残るが、デビュー戦と考えれば上出来ではないでしょうか。
ローは効かされたとはいえ、スタンドでの攻防は秋山が終始リードしていました。
フィジカルの差がある中、真っ向から打撃で渡り合えたのはかなりの収穫だと思います。
スタンドで海外選手と渡り合える日本人なんてミドル級以上では秋山くらいなものなので、今後の進化に期待したいです。
完勝とまで断言できる方がいるところを見ると、色んな見方があるなぁ、と思います。
私は、顔へのダメージとローのダメージで、アラン。
連打、テイクダウン、圧力の印象点で秋山。
イーブンだとしても、アウェイな点を考えるとアランの勝利かなって思いました。
とはいえ、デビュー戦としてはまずまずとは思いますし、
スタミナさえつけばUFCミドル級でも五本の指に入れるかもしれませんね。
ボクシングみたいな競技観点ではあり得ない事です。
顔に出やすい選手とそうでない選手がいるわけですから。
ローのダメージなんて、UFCではベラくらい徹底して初めて有効にされるものでしょうね。本当に効いていたなら秋山は3Rは動けません。
それがどうでしょう。3Rを取ったのは秋山です。
アメリカのジャッジは本当に良く見ていますね。
単発のジャブやロー以外に特筆すべき部分は1Rのフラッシュダウンのみ。
2ラウンド後半の印象も悪いと思います。
秋山は明らかに攻め疲れているのに、なぜ仕掛けないのか。
宇野はグラウンドの攻撃が中途半端に終わってしまうのに、終始テイクダウンに拘っていましたから、向こうのジャッジに印象が悪くて当然だと思います。
テイクダウンに拘らず、パンチを纏めることを選んだ秋山が評価されるのは当然といえるでしょう。
どちらかと言うとベルチャーの方が強いパンチを当てて秋山が踏ん張っていたような印象。
ダウンもあったしローは全くカット出来てないし、片目が腫れ上がるという明らかなダメージもあった。
もちろん秋山有利だった部分もある。
ジャブをよく当てていたし、テイクダウンも獲った。
秋山完勝という意見には???だな。
ベルチャー完勝でも???だが。
要は互角だったって事だ。
どっちに出てもおかしくなかったし、ジャッジのクセ次第というぐらいドローに近い判定だったという事。
多数のコメント、ありがとうございます。やっぱり秋山は良くも悪くも人気あるな、というのを再確認しました。
判定については見事に見解が分かれており、スプリット判定になったのも納得がいく感じです。何人かの方が指摘されていたように日本とアメリカの判定基準の違いもあるはずで、この点は見ている我々の側も頭を切り換える必要がありそうですね。
WOWOWの放送ではアナウンサーが実況の中で「身長は違いますが、意外なことにリーチはほぼ互角です」と言ってましたね。テロップの数字を見直すと同じ75(センチ?)でした
ありゃ、リーチは同じでしたか。ベルチャーのジャブが面白いように当たっていたのはリーチ差のせいかと思いこんでいました。