反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
カレンダー

石井慧、総合転向は先送り

 昨日の夜から柔道ファン及び格闘技ファンは大激震でしたね。一部スポーツ紙の報道は完全な飛ばし記事だとばかり思っていたので、本当に驚かされました。

 知人なんかはメールで「ドン・フライ、キム・ミンス、タンク・アボット、ジミー・アンブリッツ、イ・ガンボン、戦闘竜、WAKASYOYOを相手に経験を積めばヒョードルクラスになれる」という具体的なマッチメイクのプランまで送ってきたんですが、一夜明けて会見を開いてみれば、当面は大学卒業を優先とのこと。何か拍子抜け。

 とはいえ、報道の経緯を見るに全日本柔道連盟側が見限っている感じだし、石井本人の口からもロンドン五輪について前向きな発言がなかったことからすると、来春の卒業直後にプロ転向というのは十分ありえる話なんではないでしょうか。

 ただ、個人的には石井は柔道にとどまった方がいいんじゃないのか、という気がしてならないんですよね。
 オリンピックの金メダリストが峠を越す前に総合に専念したらどうなるのか、という点に関しては当然ものすごい幻想がわくところではあるんですが、一方でそうそう上手くいくのか、という疑念も浮かんでしまうところ。他競技で頂点を取ってからの転向組では曙という最大の失敗例があるじゃないですか。石井と一緒にするな、と言われそうですが、現役金メダリストという括りにしたってカラム・イブラヒムみたいなケースもあるし。
 前述の知人のメールにあるような育てるマッチメイクをじっくりこなしていけば、秋山のようにポテンシャルを全開にする可能性は高いと思うんですが、知名度が高すぎるだけにそんな悠長なことができるかどうか。
 結局のところ、石井という期待値が異常に高い「劇薬」を飲み込んでも、それが成功するかどうかは半々だと思うんですよね。今の日本の格闘技界に、それが本当にプラスになるのかどうか。「このまま行ってもじり貧なんだから、起爆剤になってくれればそれだけでプラスだ」という考え方も理屈としては十分ありだとは思いますが。

 何よりも、大学を卒業するかしないかの若者が、いきなり億単位の金を手にしてこういう興業の世界に入ってしまうことに不安を感じてしまいます。石井自身は「自分の強さを試したい」というピュアな動機で動いているんでしょうけれど、今後周りに寄ってくる大人は決してそういう人ばかりとは限らないので。
 やや年寄りじみた感想ですが、格闘家としてだけでなく、一人の若者として後悔や間違いのない選択を石井にはしてほしいと思います。それがやっぱり「プロ転向」だ、ということなら周囲もファンも受け入れるしかないのでしょうが。
[PR]
by nugueira | 2008-10-07 20:22 | その他(総合・寝技系) | Comments(0)