反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

K-1MAXの感想

 地上波で観戦。もう泣きそう。というか本気で泣きました。

小比類巻太信×-○ユーリ・メス(3R KO)
 コヒはパンチやヒザにいい動きは垣間見えたけど、メスの圧力に押され続けてKO負け。ブランク明けということを考えればまあ順当な結果なんですが、これまでの負けパターンから進歩がないのも事実で、今後の巻き返しがなるかどうかやや不安。

HIROYA○-×平塚大士(1R KO)
 HIROYAがあっという間にKO勝ち。ユースのレフェリーストップの早さは安全管理を考えればまあ当然なんですが、やっぱり終わり方が唐突な感じがしてしまう。

 K-1甲子園のベスト4は順当な面子に。ルール慣れした者同士がぶつかる準決勝・決勝は面白くなりそう。HIROYAもうかうかできないか。

城戸康裕×-○アルバート・クラウス(2R TKO)
 城戸が五分以上に渡りあったのに驚いたが、流血によりドクターストップ負け。非常に噛み合う攻防だっただけにもうちょっと見たかったなあ。

魔裟斗○-×佐藤嘉洋(延長判定)
 1Rは懐に入ってパンチを入れようとする魔裟斗に、ヒザを合わせる佐藤。両者の持ち味を出した五分の展開。
 2R、前に出てきたのは佐藤。1Rがイーブンだったのを見て、勝負どころと判断したか。しかしパンチの打ち合いだと魔裟斗の方に分がある。
 このまま魔裟斗が主導権を握るかと思ったが、佐藤は3Rもひるまずパンチの打ち合いに応じ、なんとダウンを奪取。これまで押し切られていた場面でも逆に押し返す。これが今の佐藤の強さか。
 絶体絶命の魔裟斗だが、ラウンド後半にパンチを入れて盛り返し、かろうじてドローへ。佐藤はここで集中力が切れてしまったか、延長ラウンドは手数・有効打ともに魔裟斗に圧倒されてしまい、頂点の座はあとちょっとのところですり抜けていった。
 今回の判定は後々議論を呼ぶと思うので、今のうちに個人的見解を。「ダメージをポイントに換算する」という考え方に立てば、ダウンを奪われた方がその後に盛り返して1ポイント取り返すというジャッジは有り得ると思う。魔裟斗の3R後半の攻めにポイントを取り返すだけの内容があったか、という点での疑問はやや残るけれど。
 とはいえ、この試合が掛け値なしの名勝負だったことは紛れもない事実。格闘技の試合を見て手が震えたのはいつ以来だろうか。

アンディ・サワー×-○アルトゥール・キシェンコ(延長判定)
 1・2Rはカットされていたので判断しにくいんだけど、サワーはどうしちゃったの?いつもならこういう競った展開でも、勝負どころでコンビネーションなりカウンターなりできっちりポイントを取るはずなのに。延長はどちらも決め手がなかったのでかなり微妙だったけど、キシェンコが最後まで手数で負けていなかったのは確か。絶対王者、思わぬ不覚。

魔裟斗○-×アルトゥール・キシェンコ(延長判定)
 普通に戦えば魔裟斗の勝ちなんだけど、準決勝のダメージが気になるところ。不安は的中し、2R序盤にパンチをまとめてもらってしまい魔裟斗がダウン。今回も、王座奪還の夢は潰えてしまうのか。
 それでもパンチで前に出続ける魔裟斗。ダメージで体はボロボロのはずなのに、真っ向から打ち合いに挑み、そして主導権を奪い返す。呼吸をするのも忘れるぐらいの濃密な時間。ここまで純粋に「勝ってくれ」とだけ願いながら選手を応援したのは、今まで記憶にない。延長判定の末、最後まで前に出続けた魔裟斗が5年ぶりの王座奪還。

 格闘技をテレビで見て泣いたのは初めてかも。技術論云々ではなく、魔裟斗という人間の精神力と存在感に、ただひたすら圧倒された。人生は楽じゃないけど、あきらめなければ何だってできるはずなんじゃないのか。試合を通じてこんなことまで表現できる選手は、魔裟斗以外にいないし、おそらく今後も現れないのではないか。
 これだけのパフォーマンスを見せて王座奪還を果たした魔裟斗は、もう現役生活への未練はないのではないか。その点だけが不安になってくるけど、とにかく今日の魔裟斗は最高に格好良く、神々しかった。

 佐藤もすごかった。十分すぎるほどに。人気ブログランキングへ
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Commented by きっちょむ at 2008-10-02 00:30 x
判定に関してはボクシングとは違いますし、9-8もあっていいと思いますが、佐藤戦、キシェンコ戦ともに魔娑斗選手に1ポイント付けるかどうかは・・・僕の意見は両方10-8でした
いや、僕は魔娑斗選手のファンですが、それでも・・・
しかし今日のトーナメントは、まさに死闘
魔娑斗選手の気持ちが肉体の限界を引き上げてましたね
ただただ釘付けになっていました
Commented by k at 2008-10-02 07:38 x
所詮ローカルの団体ですね。採点競技には嫌気がさします。一番本人が悲しいと思いますけどね。マサトさん。
Commented by satoshi at 2008-10-02 07:44 x
ダウン取られたて勝ちというのはオカシイだろう。俺の女房は素人だけど単純にびっくりしてたよ。何で倒してるのに延長なのかって。
Commented by メスさんのファン at 2008-10-02 09:55 x
上のお二方へ!!
判定に関しては公式サイトの角田コメントも御一読を!
異常に高度化したMAXでは微差の判断が優劣を分けます。
ジャッジ、観客、選手陣営みんなが高いレベルがも止められます。
何度も映像を見てルールブックを見てそれでもおかしければ佐藤陣営が提訴するはず
我々素人な外野はとやかく言わすしばし見守りましょう。
魔裟斗初め激闘シた選手たちを讃えながらね!!
Commented by J.V.N at 2008-10-02 11:40 x
僕もヌゲイラ氏と同様に、観戦中は手が震え、試合後は泣きました。格闘技云々ではなく、魔裟斗選手という人間の強さに心底魅了されました。それだけに、判定に関する論議が出てくる事が残念でなりません。やはり、亀田選手が世界を獲った試合と同様に、たとえルール的に勝ちでも、そこまで格闘技に詳しくない一般人の方からみれば、「ダウン=負け」という悪い印象が全てになってしまうものですからね。確かに微妙な採点ではありましたけど、かといって魔裟斗選手の勝ちで「なんで~??」という判定でも決してないですからね。(一部で「八百長」とか言ってる人に関しては、残念を通り越して呆れましたよ。ああ、この人達は何かにつけて人を叩きたいだけなんだな、と)
Commented by J.V.N at 2008-10-02 11:41 x
試合に関して気になったのは、魔裟斗選手は、どうして昨日に限ってあんなにガードが緩かったんですかね?否、別の言い方をすれば、(良い言い方をすれば)、どうしてあれほどまでに「倒す」事に意識を集中させていたんでしょうか?決勝戦でローに徹しず、ダウンを奪われた後ですら殴り合いにいく魔裟斗選手に、「えーー!」と、思わず驚嘆してしまいました。(余談ですが、魔裟斗選手は、五味選手とかと同様に、本当に打たれ強いですね(笑)ダウン奪われた二つ、あれ普通なら試合終わってますよ……)

ちなみに、僕の予想は半分当たって半分はずれました。
まず当たったのは、キシェンコがサワーに勝った事と、キシェンコが魔裟斗選手を「左フックで」倒した事の二つです。
で、はずれたのが、魔裟斗選手がその後立ち上がって、信じられない猛反撃で逆転してしまった事です。
Commented by はかまだ at 2008-10-02 20:12 x
はじめまして。はじめてコメントします。昨日は会場で見ていましたが、魔裟斗の頑張りには心を打たれました。判定は「あり」だなと思うくらいです。角田氏の説明はオフィシャルルールを無視したものであるのはいろんなところで指摘されている通りでいいわけにはなっていないですし。。ただ、日本でやっていること、魔裟斗のイベントにおける存在感を考えれば止むを得ないし、誤審とするほど魔裟斗が負けていたということはないと思います。ただ、佐藤と魔裟斗が逆であったなら、キシェンコと魔裟斗が逆であったなら。勝者が入れ替わっていたのは間違いないだろうなという気はしています。ただ、それは魔裟斗のせいではありませんし、彼のすばらしさには本当に感動しました。
Commented by waraneko at 2008-10-02 22:29
こんばんは。
魔裟斗、素晴らしかったですね~。
こんなにドキドキ祈るような気持ちで格闘技を見たのは久しぶりでした。
毎年、もう一回魔裟斗に優勝して欲しいと願ってきましたが、やっと成就しました。
見ているこっちが燃え尽き症候群になってしまいそうなくらい、最高の試合でしたね。
Commented by BJより一言(;´Д`) at 2008-10-05 10:35 x
良試合だったし判定も納得いくけど
なぜ優弥VSオロゴンでも9-8にならなかったが心残り
やはり贔屓見たいなんはあると思ってしまう結果
Commented by nugueira at 2008-10-05 14:22
>コメントをいただいた皆様
 数多くのコメント、ありがとうございます。あの判定は議論を呼んで当然ですし、おかしいという意見も十分すぎる根拠があると思います。今後に反映するための議論は続けられて当然ですが、きれいな結論を出すのは難しいと思うので、私としてはこれ以上の見解は控えておこうと思います。
 判定の議論はさておき、あれだけの名勝負をやってくれた魔娑斗と佐藤を讃える気持ちを最低限共有することができれば、と思っております。
Commented by nugueira at 2008-10-05 14:26
>J.V.N様
 魔娑斗は会見で「ローで行ったら危なかった」と言ってましたが、やはりメインイベンターとしての意地や、パンチ勝負で勝てるという絶対的な自信があったんではないかと思います。魔娑斗の精神力の強さに、ただただ恐れ入るばかりです。

>waraneko様
 私も、決勝の延長ラウンドは「祈りながら」見入っていました。こんな気持ちで格闘技を観戦したのは、おそらく初めてだろうと思います。
by nugueira | 2008-10-02 00:12 | K-1MAX | Comments(11)