反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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やれんのか!観戦記②

秋山成勲×-○三崎和雄(1R KO)
 秋山の入場と同時に、客席から一斉に巻き起こる大ブーイング。されど秋山は微塵も動揺を感じさせず、いつもどおり正座して一礼をしてから入場。超満員の観客を敵に回しても決して流されることのない姿に鳥肌すら立ってくる。この男、やはり怪物か。
 一方の三崎はこれまでのPRIDE時代にすら経験したことのないであろう大歓声を受けての入場。しかし、ホームで受けてたつ立場のはずなのに、追い込まれた表情を浮かべているのは三崎。入場シーンの対比だけで、映画を見ているかのようなものすごい緊迫感に包まれる。
 
 試合開始後、三崎はピョンピョンと飛び跳ねるようなトリッキーな動きでローをカットしつつ秋山を威嚇。対する秋山は三崎の細かいローをもらいながらも、圧力をかけ続けてジリジリと前に出ていく。両者手数は少ないものの、時おり互いのパンチが交錯する緊張感のある展開のまま時間が経過。

 1Rが後半に入ったところで、先に均衡を破ったのはやはり秋山。素早い左右のワンツーを三崎にヒットさせ、三崎がダウンを喫する。秋山はすぐさま覆いかぶさるように鉄槌を落としていくが、ここはガードポジションを取った三崎がなんとかピンチを凌ぐ。

 やはりこのまま秋山が押し切るのか、と思われたが、試合はこれでは終わらない。スタンドでの再開後、三崎がふっきれたように積極的に手数を出していき、パンチが交錯する場面が増えてくる。そして1R8分過ぎ、踏み込んだ三崎のフックが思い切り秋山のアゴを打ち抜く。尻餅をつくようにダウンした秋山はすぐさま立ち上がろうとするが、そこに三崎の蹴りが命中しレフェリーストップ。

 決着の瞬間の興奮をどうやって表現すればいいのか。割れるような大歓声、リングに駆け上がるGRABAKA陣営。PV会場も含め、全ての観客が劇的過ぎる結末に我を忘れて絶叫していた。

 06年大晦日での反則という大きな十字架を背負いつつ、ふてぶてしいまでの圧倒的な存在感を放ってリングへ上がった秋山。今回の試合はそんな秋山の存在感に全てが飲み込まれてしまう、そんな結末を迎えてもなんらおかしくないはずだった。
 そんな状況の中、試合前の重圧、そして試合での大ピンチすらを乗り越えての逆転KO勝利を飾った三崎。「勝利こそが絶対的な存在証明」となっている今の秋山を封じ込めるには黒星をつけるしかないわけだが、その難行を大晦日という大舞台でやってのけた。試合後の解説で郷野がしきりに「人間力の勝利」という表現を使っていたが、確かにこの日の三崎を表現するには、この言葉が一番しっくりくるような気がする。

 試合後、三崎はマイクで秋山へエールを送りつつ謝罪を要求。しかし秋山はそれに応えることなくリングを後にする。まあここで殊勝に詫びるようなキャラなら、そもそもここまで大問題になっていないか。(個人的にはここで秋山が「別に」と切り返したらどうしよう、と無駄にドキドキしてしまった。)

 三崎はさらに続けて、「柔道最高!」さらに「日本人は強いんです!」と観客がイマイチ乗り切れないフレーズを絶叫。ウェルター級GP制覇の時もそうだが、どうして大事な場面でこう一言二言多いのか・・・。「KY」が流行語となった07年を象徴するような一場面ではあった。

 やはりどうしても長くなってしまう。人気ブログランキングへ
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by nugueira | 2008-01-06 22:36 | その他(総合・寝技系) | Comments(0)