反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

K-1オランダ大会の感想

 地上波放送は衝撃の結末で始まり笑撃の結末で終了。K-1の醍醐味も負の側面も出し切った感の強い興行でしたね。

ルスラン・カラエフ×-○メルヴィン・マヌーフ(1R KO)
 カラエフの「一発病」に不安はあったんだけど、ここまであっけなく食らってしまうとは。右フックの後にカウンターを打とうとしたところで返しの左フックをもらっちゃったから、あのタイミングでは起き上がれませんね。
 カラエフは昨年末以来、打たれ弱さを露呈して負ける展開を連発。完全に悪循環に入っちゃったかなあ。マヌーフはこれで開幕戦抜擢の目も出てくるだろうけど、スーパーヘビー級の中に混じったらどうせセフォー戦の二の舞になっちゃうしなあ・・・。扱いが難しいところだ。

HIROYA○-×ロイ・タン(判定)
 顔見世興行的な一戦を、HIROYAが無難にクリアといったところ。ダウンまで攻めきれなかったのは残念だけど、アウェーかつこの大観衆の中でやりきったこと自体がいい経験になるでしょ。K-1サイドへの要望としては、とりあえず無闇に客寄せに引っ張り出すことなく、きちんと経験を積ませていってほしい。

ビヨン・ブレギー○-×ブレクト・ウォリス(判定)
マゴメド・マゴメドフ○-×マキシム・ネレドバ(判定)
天田ヒロミ×-○ポール・スロウィンスキー(1R KO)
ジェームス・フィリップス×-○ザビット・サメドフ(判定)

 トーナメント1回戦はダイジェストのため細かいコメントはなし。スロウィンスキーは持ち味を遺憾なく発揮、ブレギーは見た感じ危なそうな場面もあったけど地力の差で押し切った、という感じですかね。
 ちなみに1回戦4試合は全て予想が的中。ここまできれいに当たったのって実は初めてかも。

ビヨン・ブレギー○-×マゴメド・マゴメドフ(2R KO)
 恥ずかしながら今まで細かい経歴を知らなかったのだが、マゴメドフって90キロそこそこしかないのね。ブレギー相手じゃさすがにこの体格差はどうしようもないなあ。最後のレフェリーストップはブーイングが出ていたけど、止まってサンドバッグになっている場面が多かったから仕方が無いですね。マゴメドフは100キロ以下のヘビー級戦線で引き続き見てみたい選手。

ポール・スロウィンスキー○-×ザビット・サメドフ(1R KO)
 序盤からガンガン前に出続けるサメドフがパンチで先にダウンを奪うも、ローキックを地道に効かせていったスロウィンスキーがきっちりと仕留めて逆転KO勝利。いい試合だった。サメドフもヘビー級戦線なら十分面白い存在になりそう。
 この試合の映像を見て初めて知ったのだけど、スロウィンスキーって今はホーストと一緒に練習しているのね。そういえばホーストは去年の時点からスロウィンスキーを高く評価する発言をしていたっけ。

ビヨン・ブレギー×-○ポール・スロウィンスキー(2R KO)
 ブレギーがリーチ差と打たれ強さを活かして主導権を握っているような印象だったけど、スロウィンスキーのフックがクリーンヒットするとブレギーがゆらめくようにしながらダウン。最後もテンプルにフックを食らわせたスロウィンスキーが見事なKO勝利。最後のブレギーのダウンシーンは「大木が倒れるように」という表現がぴったりくる代物だった。
 「ブレギー優勝」の予想は最後の最後で外れてしまったけど、今回のスロウィンスキーの勝ちっぷりは説得力十分で「お見事」という他ない。ホーストとの練習に加えて今回これだけの結果を出したことで自信もつけたろうし、開幕戦ではダークホース的存在になってもおかしくなさそう。

澤屋敷純一○-×ニコラ・ヴェルモン(2R KO)
 ヴェルモンのキャッチフレーズが「ムエタイ29戦19勝」。10敗していることを堂々と看板に掲げている事例に初めてお目にかかった。噛ませ犬を当てるにしても、もう少し煽りようはないのかね。
 試合内容はヴェルモンのガードの固さに序盤は手を焼いたものの、1R終盤あたりから澤屋敷のローとボディーブローが着実に効き始め、最後はヴェルモンを戦意喪失に追い込んでのKO勝利。澤屋敷は対戦相手以上に周囲の期待との戦いが続くと思うが、一つずつ試合をクリアして、経験と自信を積んでほしい。その意味で、澤屋敷を無闇に祭り上げることなく、冷静に現状を見据えた今回の煽りVはなかなか秀逸な出来だったと思う。

セーム・シュルト○-×マイティ・モー(判定)
 前蹴りとローでひたすら距離を取り続けたシュルトが、最後までモーを懐に入らせず完勝。これ以外に何も書きようがない単調な試合展開。大筋は事前の予想どおりなんだけど、ここまで面白味のない展開にはまり込んでしまうとは・・・。
 これまではタイトル新設により選手のモチベーションが上昇するというプラスの側面がうまく出ていたけど、この試合については「とにかく勝ってベルトを守るのが最優先」というタイトル制度のマイナスの側面が出てしまった感じ。まあシュルトの攻めきらない試合運びは今に始まった話じゃありませんが。やっぱりコイツはこのまま白星を積み重ねるだけじゃ「絶対王者」として認められる存在にはなれないなあ・・・。

ピーター・アーツ○-×ボブ・サップ(1R KO)
 放送終了時刻との兼ね合いからして「もの凄い短期決着になっちゃったんだなあ」というのは試合前から見当がついていたが、ここまでどうしようもない終わり方を迎えてしまうとは。タックル気味に突進したところにヒザを食らってKOって、キック素人の選手でもこんな負け方そうはしないぜ。試合終了のゴングが鳴った瞬間の紀香の「あ~あ・・・」というため息が思い切りマイクに拾われているのが最高だった。
 サップ、これからどうするんだろう。谷川が大会前の会見で言っていたとおりHEROSに出すのかな。確かにその方が本人のためにも興行的にもベターなような気はする。

 全体として面白かったとは思う。人気blogランキングへ
[PR]
Commented by ロシアンフック at 2007-06-25 10:48 x
カラエフ大丈夫ですかね?KO負けが続いているんでパンチドランカーにならなければいいですけど。。。
Commented by ラーメンキング at 2007-06-25 23:31 x
またしても、お邪魔させて頂きました。ヴェルモンのキャッチフレーズが「ムエタイ29戦19勝」。いやー、確かに普通ですもんね(笑)
ここに目つけるんかーって、またしても感服致しました。しかし、サップの試合、紀香マジ切れしてましたね。
Commented by nugueira at 2007-06-26 07:17
>ロシアンフック様
 このところイヤな負け方が続いているのが気になりますよね。好きな選手なのでまた再浮上してほしいですが。

>ラーメンキング様
 紀香はシュルトのファイトスタイルにも「いやー・・・」と言葉を詰まらせて無言の圧力をかけていますし、最近は「ご意見番」の風情すら出てきた感があります。
by nugueira | 2007-06-25 00:17 | K-1 | Comments(3)