PRIDE34の感想
2007年 05月 01日
中尾“KISS”芳広○-×エジソン・ドラゴ(1R 袈裟固め)
ドラゴは中尾のタックルを警戒したのか、スタンドでも手数が出ていなかった。逆に中尾は、多少の打ち合い覚悟で思い切りよく飛び込むという理想的な動きができていたのが勝因か。
それにしても、総合の試合であんな極まり方するの初めて見た。やっぱり中尾ってポテンシャルあるのかなあ。
バタービーン○-×ズール(1R V1アームロック)
バタービーンの勝利は予想どおり。でもフィニッシュがV1アームロック。わはははは!こんなん想像できるか!それにしても、意外と器用なんだなあ。序盤にバタービーンがグラウンドで上を取った場面は、「スイープ」というより「丸い物体2つが転がったらたまたまバタービーンが上になってた」という感じで見ていて面白かった。
瀧本誠○-×ゼレグ“弁慶”ガレシック(1R アームロック)
今回の瀧本に関しては「お見事」と素直に褒めるしかない。打撃の練習を積んできたからこそストライカーにも落ち着いて対処できているのが見ていて分かったし、何より寝技の動きの滑らかさが段違いだった。腕十字に固執して負けたムサシ戦とは別人のようだ。今までの瀧本なら途中で弁慶のラッシュを食らった場面でそのまま押し込まれていただろうし、メンタル的にも強くなっているんだろうね。
平坦な道のりではなかったけれど、ようやく説得力のある結果を出した瀧本。「総合格闘技をナメて」いた男が、ようやく総合格闘家としての一歩を踏み出した。
小路晃×-○ギルバート・アイブル(1R TKO)
足関の取り合いになったときは「うわっ、やめろ、アイブル!柄にもないことをするな!」と焦ったが、最後は体勢を立て直したアイブルが小路をパウンド葬。そういえば初めてPRIDEを生観戦したPRIDE10では、アイブルがグッドリッジをハイキック一発でKOしてたんだっけ。あれから7年、節目の今大会でまたこいつの勝利を見せられるのも何か妙な感じだ。
ジェームス・トンプソン○-×ドン・フライ(1R TKO)
ゴング前から両者顔面密着の睨み合い。格闘技はバカがいた方が盛り上がる、というのを実感。最高の褒め言葉として「バカ」と呼ばせてもらいますが。さらに開始直後には首根っこをつかみ合っての殴り合い!これ絶対、契約の中に含まれてるよ。
トンプソンは下になった時の体勢の入れ替えとか、細かい技術を着実にものにしてきている。単に図体がデカいだけの選手じゃなくなってますね。フライは最後まで倒れなかった根性はさすがだけど、あそこはレフェリーが止めなきゃダメだよね。
そして、休憩明けに桜庭&田村が登場。会場にいたお客さん、このときは心拍数がハネ上がっただろうなあ。正直、心の底からうらやましい。
青木真也○-×ブライアン・ローアンユー(1R アームバー)
煽りVでローアンユーについて「今回初来日」と大嘘を言った直後、入場シーンで実況が「かつてリングスで須藤や村浜と戦っています」といとも簡単に煽りVを全否定していたのが面白かった。
試合内容は青木の完勝。被弾はしなかったものの、ローアンユーの飛びヒザの場面は少々ヒヤリとした。やっぱりトップクラスのストライカーと当たると危ないかなあ。GPではメレンデス戦をどこまで回避できるかが鍵だろうか。
ヒカルド・アローナ×-○ソクジュ(1R KO)
この試合はYouTubeで見終わったに感想を書いたとおり。ソクジュはこうなるとシュートボクセ勢との激突は不可避か。
藤田和之×-○ジェフ・モンソン(1R 裸絞め)
モンソンのタックルを切り続けたあたりは完全に藤田ペースだったんだけどなあ・・・。バックを取られた後は、ねちっこく、かつ地味なグラウンドにそのまま引きずりこまれてしまった。これで藤田が勝ってれば興行の締めとしても非常によかっただけに、残念。モンソンは5月はアブダビに出場の後、グレイシーFCでウェス・シムズ戦。急に売れっ子になってきた。
カードが出揃った段階ではどうしようもないくらい地味な面子だったのに、始まってみると全試合1RでのKO・一本決着。追い込まれた状況でちゃんとこういう興行になってくれるのがPRIDEの「場力」なんですかね。
ノゲイラ離脱など引き続き不安要素は山積みですが、新生PRIDEが今まで以上の興奮を提供してくれることを、心の底から願ってます。榊原社長、本当にお疲れ様でした。
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