反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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S-CUP観戦記③

トーナメント決勝
アンディ・サワー×-○緒形健一(判定)

 悲願の初優勝なるか、緒形。
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 3連覇まで、あと1つ。アンディ・サワー。
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 1ラウンドは比較的静かな出足。やはりサワーは序盤様子見か。ポイント差もつかないまま淡々と終わるか、と思われた終了間際、サワーのパンチにドンピシャのタイミングでかぶせた緒形の右フック気味のパンチがクリーンヒットし、サワーがダウン。場内のテンションが一気に最高潮に達する。
 2ラウンド。普通ならここから先は逃げ切りを考えてもおかしくない状況だが、緒形のスタイル的にそれはありえないか。対するサワーは気が焦ったか、一発狙いの攻撃が目立ち、ここまで効果的に使っていたボディブローがほとんど見られなくなる。緒形が全く退かないままこのラウンドも終了。
 3ラウンド、場内は緒形の優勝を期待する異常な興奮に包まれる。後がなくなったサワーは徹底的に前へ出てくるが、緒形も一歩もひるまない。結局サワー相手に真っ向から打ち合ったまま、最後まで緒形が押し切り試合終了。判定は文句なしの3-0で緒形。
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 「サワー優勝」というのが大多数の人間が予想していた規定路線。熱心なシュートボクシングファンの中ですら、今回緒形の優勝を本気で信じていた人間が何人いただろうか?(むしろ熱心に見ている人間ほど、サワーの優勝を確信していたのではないか。)
 振り返ってみれば、準決勝の宍戸戦のあたりから緒形はある種のオーラを漂わせていたように思う。全てを賭けたはずの2004S-CUPでまさかの初戦敗退。宍戸の台頭により薄くなっていく存在感。このままフェードアウトしても何らおかしくない状況で、緒形はシュートボクシングの看板を背負う人間の意地を、シュートボクシングへのこだわりを、最高の形で表現してみせた。終わってみれば、2004年の初戦敗退に始まる緒形の復活劇がこの日に最高のエンディングを向かえたわけで、ここまでドラマチックな興行はあまり記憶にない。
 開幕前は急な選手変更もあり面子の薄さが心配された今大会だが、準決勝以降は試合内容・ストーリー性ともに十分な見ごたえのある興行になってくれた。サワーの王座奪回、あるいは宍戸の再浮上は実現するのか。この日からまた、新しいドラマが幕を開ける。

 S-CUP優勝を花道に引退しても不思議ではない緒形だが、優勝後のマイクでは「準決勝と決勝でまだできるなっていう確信を得たので、もう少し強さを極めてみたい」と発言。MAXへの再登場は緒形の価値観にはそぐわない気もするのだが、「サワーに勝った日本人」の存在が今後の中量級戦線を面白くすることは間違いない。

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by nugueira | 2006-11-06 01:40 | その他(立ち技系) | Comments(0)