小國vs岩佐
2017年 09月 15日
試合はジャブの応酬からスタート。田中がジャブと左アッパーを突き刺すが、終了間際にパランポンの右ストレートがヒットし田中がバランスを崩すようにダウン!
いきなりビハインドを背負った田中だが、2Rはフットワークで横に回りながら左ジャブ。パランポンも右ボディを返すが、田中は左ボディを繰り返しヒットさせる。3Rは足を止めて左右のフックを振り回すパランポンに対し、田中は距離を外しながら左ジャブや右アッパーをヒット。4R、田中は細かい出入りを繰り返しながら左右のアッパー、ボディ、打ちおろしの右。パランポンは打ち終わりを狙って強いパンチを振るっていく。田中が落ち着いて1Rの劣勢を挽回している。
5Rに圧力をかけた田中はロープ際で左ボディ。下がったパランポンにボディからのコンビネーションを叩き込む。6R、ヒッティングで田中が右目の上から出血。かなり視界が悪くなってくるが、ボディと顔面にタイミングよくパンチを入れていく。
7Rはパランポンが体力回復狙いか下がり続けるが、田中も追いきれない。続く8R、スタミナを戻したパランポンは再び強いパンチを出す。田中は手数がほとんど出ないが、ラウンド後半にボディから顔面へつなげるコンビネーションで攻勢。
迎えた9R、開始と同時に左右のアッパーから攻めていく田中。左アッパーを餌に右ストレート一閃!仰向けに倒れたパランポンは立ち上がるが足元がおぼつかず、田中が顔面へ連打を叩き込む。玉砕覚悟で突っ込むパランポンだが、最後はロープ際で連打をもらったところでレフェリーストップ。
いきなりのダウンに始まり後半戦も嫌な流れになりつつあったが、最後は右の一発で勝利を引き寄せた。インパクト十分のKO防衛でいざ田口と防衛戦!という状況の中、田中の眼窩底骨折が判明。こういう統一戦はずるずるタイミングを逃さないうちにやってしまった方がいいんだけどなあ…。
続いてIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ、小國以載vs岩佐亮佑。
1R、小國がボディストレートで先手を取ると、岩佐も左ストレートを返す。小國が積極的にストレートを繰り出し手数でリードするが、残り30秒で岩佐の左ストレートがヒットし小國ダウン!
2Rも小國はボディストレートを起点に攻めるが、岩佐が左ストレートを突き刺しまたもダウン奪取!終了間際に岩佐はこれまた左ストレートを入れ、あっという間に都合3度目のダウンを奪う。
3Rも小國は岩佐の左ストレートを真正面からもらい続ける苦しい展開。4Rから小國は圧力を強め左ストレートと左ボディでやや盛り返すものの、要所要所で岩佐のノーモーションの左が入り流れを取り戻しきれない。
そして6R、岩佐は左ショートを立て続けに顔面へ打ち込むと左右の連打。小國の口からの出血が激しくなり、ここでレフェリーストップ。
岩佐の出来が良すぎたのか小國が悪すぎたのか、ちょっとびっくりするぐらいのワンサイドゲーム。出だしの小國の動きは悪くなかったはずだが、最初のダウンを喫した後はなす術なく岩佐の左をもらい続けてしまった。しかしまあ、岩佐のジムの会長がセレス小林で、田中のジムの会長が畑中。時間は流れていくんだねえ、と妙な感慨にふけってしまった。