三浦またも激闘!されどベルトに手は届かず!
2017年 07月 16日
1Rから圧力をかけ続ける三浦。ベルチェルトはボンバーレフトを警戒してか下がる場面が多いが、三浦も手数が出ない。1Rはこのまま終了か…と思ったところで、ベルチェルトの打ち下ろすようなフックが入り三浦がダウン!ダメージはさほどなさそうだが、もったいない展開でスタート。
2R以降も三浦は動きが固く、前進して圧力はかけるものの有効打につながらない。対するベルチェルトは下がりつつも遠い間合いからストレートを伸ばし、手数で着実にポイントを稼いでいく。
4Rに入ると三浦の右が当たりは浅いながらもベルチェルトの顔面を捉えるようになり、少し雰囲気が変わってくる。三浦は5R辺りから叫ぶような掛け声とともにパンチを振るっていくが、顔面狙いの左はなかなか有効打につながらない。対照的にベルチェルトは軽めではあるがリズムのいい連打を打ち込み、下がりながらも三浦にリズムを握らせない。各ラウンドとも終盤になるとベルチェルトが連打を集めてくるのが三浦にとっては印象が悪いか。
三浦がジリジリと追い詰められていく中で迎えた8R、遂に三浦の左ボディがヒット。ベルチェルトが顔面へのパンチを入れるが、三浦はなおもボディ。後頭部へのパンチで中断が入ってしまうものの、ベルチェルトは顔色が変わり、明らかに効いている様子。
一気に流れを変えた三浦は、9R以降も距離を詰めボディを狙っていく。ベルチェルトは序盤以上に露骨に後退するが、それでも三浦の打ち終わりを狙ってボディを入れ返す。三浦がボディを入れるたびにベルチェルトは身体をくの字に曲げるものの、三浦は攻めが単発でそこから連打につなげられない。
三浦がベルチェルトを捕えかけているものの詰め切れない、息詰まる展開のまま終盤戦へ。11Rには三浦の左ストレートが入りベルチェルトの動きが一瞬止まるが、ベルチェルトもうるさいパンチを返してくる。KOを狙うしかない最終ラウンドも三浦のパンチはベルチェルトを捕えられず、無念のゴング。ジャッジ一人はフルマークをつける大差の判定勝利で、ベルチェルトが防衛に成功。
三浦がもっと戦いようがあったのは確かで、序盤は頭を細かく左右に揺する動きができず不要な被弾を重ねたし、得意のボンバーレフトも顔面狙いの大振りが多く空振りが続いた。8Rにようやくボディを入れて流れを引き戻しかけたところでも、パンチが単発で畳み掛けられなかったのは痛かった。
とはいえ、三浦がいい攻撃をできなかったというよりはベルチェルトがさせてくれなかった、というべきか。フットワークを使ってリーチ差を活かした試合運びでポイントを重ね、後半も苦しい展開の中で要所要所で印象のいいパンチを入れ、最後まで三浦をリズムに乗らせなかった。圧力と一発のある選手相手の定石とはいえ、三浦相手にそれをやり抜いたのだからさすがというしかない。バルガス戦ではキレと回転力のある連打が印象に残ったが、戦略やクレバーさも含め、ベルチェルトは想定以上の曲者だった。
進退については明言を避けた三浦。今回の試合も名勝負製造機の名に恥じない息詰まる激闘だったが、それでもベルトに手が届かなかったという事実はあまりに大きい。
何度やってもそうでしょうが、ポイント勝ち出来る相性ではないのでどこかで仕留められるように考えるべきだったし、顔面狙いでの技術では相当な差があったと思うので、徹底してボディ狙いでそこから崩していくしかなかった。
序盤は詰めるだけで手数すら出ていなかったので、やや消化不良感もあります。
ただあの内容でベルチェルトにフルマークのジャッジもいるというのは厳しい現実だなと思います。
内容・展開・ダメージより手数・ヒット数の優先度が明らかに高いという事ですから。
まあ今に始まった事ではないですが。
でも明らかにベルチェルトが逃げ続けているだけの展開もありましたよね。
8R以降もあの展開でポイントが入らないのか…というのは少し唖然としました。とはいえ、ベルチェルトがしっかり自分の攻める時間帯を作っていて、試合運びが嫌らしいぐらい上手いんですよね。これはもう相手が悪かったと思うしかないです。