井上激勝。モンスターは無人の荒野を突き進む。
2017年 05月 21日
まずIBF世界ライトフライ級王座統一戦、八重樫東vsミラン・メリンド。とはいえこれは経過を描写するほどの時間が経つ前に終わってしまった、としか言いようがない試合。八重樫は時おり脆さも見せる試合をしているだけに意外というよりは「こうなっちゃったか」という感じではあるが、やはり激闘によるダメージの蓄積が影響しているのかなあ。試合後の本人のサバサバしたというか達観したようなコメントを聞くと、もうここらで十分ではないか、と思ってしまう。
続いてWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ、井上尚弥vsリカルド・ロドリゲス。
1R序盤はロドリゲスが距離を詰めてボディを連打するが、井上はキレのあるジャブでロドリゲスを懐に入らせず、ラウンド終盤には左アッパー。2Rも井上がワンツーからボディのコンビネーションを見せると、ここでサウスポーへスイッチ!完全に面食らったロドリゲスに、左ストレートを次々と突き刺す。
完全に井上のペースで迎えた3R、井上が左フックでロドリゲスをグラつかせると、高速のコンビネーションからまたも左フック!ダウンしたロドリゲスは何とか立ち上がるが、距離を詰めた井上は最後もドンピシャのタイミングでカウンターの左フック一撃!ロドリゲスに立ち上がる余力はもはや残っておらず、井上が完璧な内容で5度目の防衛に成功。
村田・八重樫が敗れる嫌な流れで迎えた大トリだったが、終わってみれば文句のつけようもない圧勝劇。試合後のインタビューで井上は9月のアメリカ進出を宣言。タイミング的には満を持してといった感じだが、ロマゴンに土がついた今、井上に見合う相手が見つかるのか?という余計な心配をしたくなってしまう。無人の荒野を突き進むモンスターは、遂に北米上陸の時を迎える。
井上は圧巻の一言。ロマゴンが無敗でなくなりモチベーションが下がっているのではないかと危惧していましたが、むしろ逆に勢いがついたんじゃないかというKO劇。日本で無難な相手に戦い続けるのでなく自ら世界に飛び立とうとする姿勢が非常に頼もしいです。
周りが助言するべきだったんじゃないかなと
井上に関してはもう本当にチートとしかいいようないです
でも昔やった特番の情報では別に反射神経とか物理のスペックは特段優れてないんですよね
ただ空間認知力とか脳のスペックは別格らしいです
つまり名伯楽の長年の指導の賜物だと
…父親というのは大事なんですね
実績を重ねた選手ほど引き際の判断は難しくなりますが、もう子供たちが待っている家に戻りなよ、と外野ながら思ってしまいます。
井上一家がやっていることは基本的に亀田ファミリーと同じなんですが、ここまでアウトプットと世間への印象に差が出るのは何なんですかね。那須川といい、成功した親子鷹はここまで凄くなるのか、と思わされます。