反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

WRESTLE KINGDOM 11 の感想②

第8試合 NEVER無差別級選手権試合 後藤洋央紀○-×柴田勝頼
 この二人ならこういう試合をやってくれるだろう、という期待に沿ったゴツゴツとしたぶつかり合い。と書くと予定調和的に思われてしまうのだが、この「客の要求してくる内容と要求してくる水準を普通にやってのける」のがどれだけ難しいか。この日は直前のKUSHIDA対ヒロムをはじめ、いまいち息の合わない攻防が散見されただけに、柴田と後藤の完成度の高さが際立った感じ。
 最後はエルボーと頭突きのどつき合いから、後藤が裏GTR→GTRで3カウント。久しぶりにシングルのベルトを手にした後藤だが、せっかくドームで持ち上げられてもその後が続かないのが恒例化しつつあるからなあ。

第9試合 IWGPインターコンチネンタル選手権試合 内藤哲也○-×棚橋弘至
 新入場テーマの一発目ということもあってか観客がやや乗りにくい雰囲気で棚橋入場。一方の内藤の入場では大歓声。場内の雰囲気は内藤に傾いているか。
 序盤は攻め急ぐ棚橋を内藤が余裕を持ってスカし、まさに棚橋が「焦らされる」展開。この一年でこの二人の立ち位置がここまで変わるとはなあ…。ここから棚橋はドラゴンスクリュー、内藤は低空ドロップキックで互いに徹底したヒザ狙い。ハイフライフローとデスティーノが決まるが、お互い2発目は出させない。
 我慢比べのようなヒザの蹴り合いから棚橋がハイフライフローを入れるが、2発目は内藤がヒザ剣山。ダブルノックダウンの中、自然発生的に巻き起こる大歓声はこの大会の名場面だった。ここから内藤がスイング式デスティーノ→デスティーノで棚橋を沈め、防衛に成功。
 今大会のカードでこの試合だけは勝敗が読めず、「なんだかんだで新日本は最後は棚橋に頼るんじゃ…」という思いを拭いきれなかったのだが、よくこの結果に振り切ったなあ。昨年はオカダにバトンを託し今年は内藤へ…って、棚橋は組織人として優秀すぎるだろ。

第10試合 IWGPヘビー級選手権試合 オカダ・カズチカ○-×ケニー・オメガ
 もうこの試合についてはあちこちで語られ尽くしているので詳細は省略…というか展開を書きだしたら時間がいくらあっても足りない。当日は例年のドームのメイン同様30分代前半での決着を想定していて、「その割に展開がゆっくりしているかな?」とは思ったのだが、20分過ぎにオメガが場外へ鉄柵越えラ・ケブラーダ。ここから一気に火がつくぞ…と思ったら、実際火はついたのだが、ここからがまた長かった。
 オカダの上にテーブルを置いてのフットスタンプ、ショルダースルーでオメガがテーブルに激突、オメガの雪崩式ドラゴンスープレックス…と、とにかく見せ場に次ぐ見せ場。久々にプロレスを見ながら「こいつら、本当に死ぬぞ」と思わされた。この試合についてはオカダが勝って締めるんだろうと思っていたが、オメガがレインメーカー式Vトリガーを繰り出したあたりで「いや、ひょっとして…」と不安に。しかし最後は片翼の天使を切り返したオカダがレインメーカーで激闘にフィニッシュ。
 年初めにして年間ベストバウト確定の試合で、「もの凄いものを見てしまった」というのは間違いないところ。とはいうものの、個人的には「これって近年の新日本がアンチテーゼにしていた四天王プロレスなのでは」という違和感をぬぐえなかった。新日本復活を牽引した中邑が去り、棚橋が第一線から退きつつあるタイミングでこういう試合が飛び出すのは時代の流れなのかな。
 この試合に乗り切れない部分があったもう一つの理由は「この終了時間だとキツい人もいるのでは」という点。メインの途中で席を立っている人もチラホラいたし、メインをこうするんならセミまでをもっとスピード進行にしないといけなかったのでは。メインの後のマイクも聞いて、その余韻に浸りながら軽く飲めるぐらいの時間が個人的には理想なんだよね。
 というわけでメイン単体はさておき、興業全体としての満足度はやや微妙…というのが個人的評価なのだが、ツイッター上の反応を見ても好意的な声が圧倒的。自分の感覚がひねくれすぎてるのかな。

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by nugueira | 2017-01-13 23:38 | プロレス | Comments(0)