反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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江藤&木村

 WOWOWで放送されたボクシングダブル世界戦の感想。

 まずWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ、ペドロ・ゲバラvs木村悠。
 初回、ゲバラの右が木村の顔面を捕える。この後もゲバラは右から返しの左ボディで攻勢。木村は手数が足りない。
 2R、木村は打ち終わりにカウンターを返すが、やはり手数で押すのはゲバラ。3Rに木村はボディを連打するも、ゲバラがすぐさま反撃。終盤に木村はコーナーで身体を入れ替えラッシュ。
 4Rにはゲバラの右クロスがヒットし、効いた素振りを見せる木村にゲバラがラッシュ。この後もアッパーを織り交ぜゲバラが攻勢を強める。5Rに木村はようやく開き直ったか、右を積極的に出していく。だがゲバラの右を効かされ逆に後退。ゲバラは打ちおろしの右や左フックで攻める。
 押されっぱなしの木村だが、6Rに左ボディを連打。するとゲバラ嫌がっている様子を見せる。木村はさらに打ち合いから右ストレートをヒット。7Rも木村はボディから右ストレートを入れ、乱打戦の中で徐々にリズムをつかんでくる。8Rも一進一退の攻防の中、ゲバラの打ち終わりに木村のワンツーがヒット。
 オープンスコアリングではゲバラ2-0で迎えた9R、互いに苦しい状態の中で我慢比べ。ゲバラは下がる場面が目に見えて増えてきた。
 勝負所の10R、ゲバラは序盤こそ攻勢を強めるが、木村はこれを凌ぐと右をゲバラの顔面へ繰り返しヒット。11Rも木村の右がヒット。ゲバラは下がる時間帯が長くなり苦しい展開。
 最終Rも木村はガードの隙間からねじこむようなパンチで最後まで攻勢を貫き試合終了。スプリット判定をものにして王座奪取に成功した。
 木村の組み立てにあまり工夫は感じられなかったが、6Rのボディで急に流れが変わった。ペースが木村へ傾いた6R以降もゲバラと互角の打ち合いだったラウンドが多く、正直ホームタウンディシジョンの判定。とはいえゲバラは判定が競ったら木村に傾くことは当然想定すべきで、木村のペースになった後、その流れに真正直に付き合い過ぎた。

 続いてWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ、カルロス・クアドラスvs江藤光喜。
 1R、上背に勝る江藤が前に出るが、クアドラスは江藤のパンチをかいくぐり懐に入ると突き上げるようなパンチを繰り出す。2Rもクアドラスはロープ際で身体を入れ替えると右ストレートをヒットさせ、左右のラッシュ。序盤からリズムに乗ってきた。
 3R、江藤の打ちおろしの右がヒット。当たりはしないがアッパーも出し、クアドラスは懐に飛び込みにくくなったか。4Rも江藤が積極的に手数を出すが、打ち終わりにクアドラスの連打が返ってくる。
 序盤で大量リードを奪ったクアドラスは、5Rはフットワークを使いながら距離が詰まったところで左をヒット。江藤の動きが一瞬止まる。
 6R、江藤は左右のパンチを強振し、強引な攻めでリズムを変えようとする。クアドラスは足を使いながら要所要所で反撃。7R序盤に江藤の右がヒットするが、クアドラスは細かいジャブを連打しながら返しの右へとつなげ、なかなかペースを握らせない。8Rもクアドラスは下がり続けながら江藤の攻めが一息つくとすかさず連打。実に落ち着いて戦っている。
 9R序盤に江藤の右がヒットし、クアドラス後退。チャンスとみて一気に攻める江藤だが、クアドラスはここを凌ぐとボディ連打から江藤をコーナーに詰め逆にラッシュ。
 10Rもボディを効かせた江藤は、下がるクアドラスに攻勢。しかしクアドラスは終了間際にラッシュを仕掛ける。11・12Rは逃げ切りモードに入り下がり続けるクアドラスを江藤が追うが、攻め切れないまま試合終了。大差の判定でクアドラスが防衛。
 木村とは反対に、江藤は試合の中でペースを奪うために攻めのリズムを工夫してそれが上手くいきかけた場面も幾度となくあったのだが、その度にクアドラスがきっちり反撃して主導権を渡さなかった。リードを奪った5R以降もフットワークは使いつつ逃げに徹するわけでなく、勝負どころで有効打を入れてポイントを重ねていったのはさすが。メキシカンの上手さ・狡猾さを嫌と言うほど味わわされた感じ。
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by nugueira | 2015-12-03 23:52 | ボクシング | Comments(0)