反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

井上&八重樫

 ボクシングのダブル世界戦を視聴。

 まずIBF世界ライトフライ級タイトルマッチ、八重樫東vsマルティン・テクアペトラ。
 1R、八重樫の動きはやや硬いか。それでも左ボディから顔面へのダブルをヒット。だが続く2Rは顔面に立て続けにパンチをもらってしまい嫌な雰囲気に。
 しかし八重樫は3Rに入ると本来のリズムを取り戻し、左右のボディを次々と叩き込んでいく。長丁場になるとここでのボディ攻めは効いてきそう。4Rにはボディからの右ストレートも立て続けにヒットし、完全に流れを引き寄せる。
 この後も八重樫は手数でテクアペトラを圧倒。ボディを攻めればガードが下がって顔面へのパンチも入りやすくなる、のセオリー通り上下に打ち分けながら有効打を次々と入れ、中盤戦まで試合をリードしていく。
 だがテクアペトラもしぶとさを見せ、8Rには再び八重樫の顔面への被弾が目立つようになってくる。八重樫は一度距離を取る選択肢もあるはずだが乱打戦に付き合ってしまい、逆に手数で押されてしまう悪循環に。
 嫌な流れで迎えた11R、八重樫はなおも打ち合いに挑むと、遂にテクアペトラを下がらせ再度ペースを奪い返す。最終ラウンドも近距離での打ち合いでテクアペトラをぐらつかせ、スプリット判定をものにした八重樫が防衛に成功。1、2、8~10はテクアペトラのラウンドで、残りも互角の打ち合いが多かったことを考えると、スプリットという点も含め打倒なジャッジなのでは。
 精神論的なボクシングは好きではないのだが、八重樫の戦いぶりは本当にお見事。後半戦で相手に流れが傾きかける中、打ち合いに挑んで逆に打ち勝ってしまったのにはしびれた。選手生命を考えると、ここでのダメージの蓄積は心配だが。

 続いてWBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ、井上尚弥vsダビド・カルモナ。
 1Rから井上の豪打が爆発。強烈なワンツーを立て続けに叩き込み、カルモナは早くも右ストレートを効かされた様子。それでも2Rはカルモナが臆せず打ち返すが、井上はディフェンス技術の高さも見せ有効打を許さない。
 こうなるとKOは時間の問題か…と思えたが、井上は攻め続けながらも最後の一押しができない。指名挑戦者相手に不条理な話なのだが、4Rまでダウンが奪えない時点で「井上苦戦か?」と思えてしまうのが不思議。5Rには動きの止まったカルモナに井上が左右の連打を入れるが、ここもダウンは奪えず。逆にカルモナはアッパーを混ぜながら反撃し、パンチが井上の顔面を捉える場面も。6Rも井上は右ストレートを入れたもののダウンを奪えず、攻め急いでいるような雰囲気も感じられる。
 7Rは井上が一旦ペースダウンしたのか、距離を取って戦うようになる。とはいえ接近戦でカルモナのパンチをもらう場面も多かったので、この距離の方が闘いやすいか。
 しかし8R以降も井上のペースは上がらず、攻撃は左中心で右を出すのはボディブローのみ、という組み立てに。この辺りで単に攻めあぐねているのではなく拳を痛めたか、というのが見ている側にも伝わってくるようになる。手数が激減した井上だが、それでも左のジャブとボディを中心にカルモナを完全にコントロール。11Rには久しぶりに右ストレートを打ち込みカルモナを下がらせる。
 連続KOが途切れるのは残念だが怪我を抱えながらよく戦ったか…と思いつつ迎えた最終ラウンド、井上が左右のボディを連打!カルモナも打ち返しボディ合戦となるが、先に下がったカルモナに井上が左右の連打!カルモナが根負けしたようにダウンを喫する。再開後も井上は猛然とラッシュを仕掛けカルモナは立っているだけになるが、何とか試合終了まで耐え凌ぎ、判定で井上が勝利。
 ギャンブルをする必要は全くない状況の中、最後にきっちりダウンを奪った井上のプロ根性に脱帽。最後はレフェリーも空気読んで止めればいいのに。それにしても井上は拳の怪我が慢性化しているだけに、長期欠場につながらないかが心配。

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Commented by みゆパパ at 2016-05-09 16:12 x
井上の拳は骨折とかではないようで一安心です。

カルモナとの体格差もかなりありましたね。
やはりSフライがきつくなってきているようですね。
ロマゴンがもたもたしていると、またすれ違いになってしまいそうで、そちらのほうが心配です。

それよりも前座の松本がまさかの敗戦で、
大森といい、バンタムのホープが世界前哨戦でつまずいてます。
バンタム級で山中の次に続く選手がいないのは寂しい限りです。
Commented by nugueira at 2016-05-29 23:19
>みゆパパ様
 以前「井岡はロマゴンの後を追いかけながら階級上げてりゃいい」という趣旨のことを書いた記憶があるのですが、井上は逆にロマゴンが上がってくるまで待っていてもらいたいですね。
 日本人世界王者も気づくと人数が一時期より減っているので、次の世代の選手にきっちり続いてきてほしいです。
by nugueira | 2016-05-09 00:05 | ボクシング | Comments(2)