反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

井岡&高山

 年末年始観戦記地獄ツアー(いや、別に強制されてるわけじゃないんだけど)、大晦日のTBSボクシングの感想を。

 IBF世界ミニマム級タイトルマッチ、高山勝成vsホセ・アルグメドは1Rからアルグメドが大振りのパンチを連打する展開。高山としては序盤はいなしてペースダウンを呼び込みたいところだが、2Rにバッティングにより左まぶたから流血。3Rにはアルグメドのフックをもらってグラつき、いきなりピンチを迎えてしまう。それでも3R後半からは高山のボディが入り、アルグメドは嫌がっている様子。
 高山は4R以降はボディを起点に攻め続け、アルグメドはたちまち足の踏ん張りが効かなくなってくる。6Rは中途半端な距離で戦った高山が被弾する場面が増えるが、7Rはまたもボディ、さらにアルグメドが前かがみになったところへ顔面へストレート。アルグメドのダメージの色が濃くなってくる。
 アルグメドはへばっている様子なので高山としては距離を詰めて戦った方が主導権を握れそうに思えたが、高山はまぶたの出血もあってか中間距離での戦いを続行。9Rは視界がふさがり距離感がつかみづらそうな高山にアルグメドが連打を入れ、試合の行方が分からなくなってくる。
 9R終了時点で高山の出血がひどく続行不可能となったため、採点へ移行。競った展開だが高山の防衛か…と思えたのだが、判定はスプリットでアルグメド。振り返ってみると確かに1~3、6、9Rはアルグメドに入っていておかしくないか。高山はペース自体は握っていたはずだが、中途半端に距離を取ったことによる無駄な被弾が多すぎた。序盤の出血も痛かったが、試合の組み立てが雑すぎたか。

 続いてWBA世界フライ級タイトルマッチ、井岡一翔vsファン・カルロス・レベコ。1R、井岡はジャブを刺しながら左ボディ、ワンツー。いつになく積極的な出だしで、KOへの期待感が高まる。
 2R以降も井岡は左のダブルやそこから返しの右ストレート、とよく手数を出す一方で、レベコのパンチはよく見えており有効打を許さない。レベコ相手に受けに回ることなく、逆に圧力でレベコを下がらせていく。4Rには打ち合いからレベコが下がったところに、井岡がラッシュ!レベコは早くも足の踏ん張りが効いていない感じ。
 優勢のまま序盤を終える井岡だが、5R以降はカウンターを狙い過ぎたか様子を見てしまう場面が増える。4Rのピンチを凌いだレベコは再び圧力を強め、中盤戦は前回の対戦を彷彿とさせる展開に。8Rは井岡が左ボディから右ストレートを入れるが、後半はレベコも反撃。中盤戦はレベコがポイントを取り返したか。
 しかし9R、井岡が右ストレートを入れると、動きの止まったレベコをロープ際に詰め2度にわたり猛ラッシュ!スタンディングダウンを取られてもおかしくない場面だったが、レベコがしぶとさを見せて凌ぐ。
 10Rは井岡も攻め疲れたかペースダウン。確実に主導権は握っているが、やはりタフなレベコは仕留めきれないか、と思えてきた11R、前に出続けるレベコを井岡は距離を取っていなし続けると、レベコが突っ込んできたところに狙い澄ました右ボディ一発!崩れ落ちたレベコはそのまま立ち上がれず、井岡が因縁の再戦に完全決着をつけた。

 ここ数戦、というよりここ数年という単位で技術は見せるがもやもや感の残る試合が続いていた井岡だが、今回は久々の大仕事。序盤から積極的な攻めで主導権を握り、最後は伝家の宝刀のボディ一撃、という組み立てはお見事だった。
 再戦に対してKO勝利という満点回答を出した井岡に求められるのは、やはり他団体王者との統一戦。試合後のインタビューや実況陣がこの路線を強調する辺りに、TBSも乗り気なのではないかという期待感が高まってくる。ロマゴンをはじめ日本への招聘が簡単でない面々が揃っているのが不安材料だが、今年はぜひ他団体王者狩りへと乗り出してほしい。

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by nugueira | 2016-01-04 14:07 | ボクシング | Comments(0)