三浦vsバルガス
2015年 11月 22日
1R、三浦は動きが固くバルガスが手数で優勢。左をもらってしまいちょっと注意が必要か・・・と思ったところでバルガスの右フックがヒット!ダウンこそ堪えるものの腰をガクリと落とした三浦は、この後もバルガスの猛攻を受けるが何とかしのいで1R終了。のっけからいきなりの大ピンチ。
劣勢に立たされた三浦だが、2Rからはボディを入れて反撃。少しずつ持ち直してきた様子だが、2・3Rは手数でバルガスがラウンドを取っているか。
4Rに入ると三浦は上体の細かい動きでリズムを取るようになり、左がバルガスの顔面を捉える場面が増える。そして迎えたラウンド終盤、コーナー近くで三浦の右から返しの左がヒット!バルガスは吹き飛ばされるようにダウンし、三浦が一気に流れを奪い返す。
5Rもダメージの残るバルガスに三浦は追撃を仕掛けるが、ダウンを奪ってやや粗くなったか、左を狙いすぎている印象。一方のバルガスは三浦の左を警戒して下がりつつも右ストレートを出し続け、三浦が被弾する場面も目立つ。
6Rは左の空振りが目立った三浦だが、7Rに入ると右がよく出るようになり再度ペースを掌握。続く8R、バルガスは流れを引き戻すため開始と同時に前に出て打ち合い。ここは三浦が逆にボディ連打を入れ押し返すが、ラウンド中盤以降はバルガスの右ストレートが繰り返しヒット。三浦にとっては嫌な流れだったが、ラウンド終了間際にまたも左を入れ、バルガスがたたらを踏みながら後退!三浦はダウンは奪えなかったが、勝負所のこのラウンドを取ったのは大きい。
だが9R開始直後、バルガスは左アッパーからワンツーを入れると、グラついた三浦に連打を叩き込みダウンを奪う。三浦は無理やり立ち上がるものの足下は定まっておらず、再開後も防戦一方。クリンチで凌ぎ続けるだけの三浦をバルガスが連打で攻めたところでレフェリーが見かねたようにストップ。三浦、聖地ラスベガスでの防衛はならず。
日本人ボクサーの試合でこれだけドキドキし、興奮を味わったことがかつてあっただろうか?開始早々の大ピンチを左の一発でひっくり返し、しつこく反撃を続けるバルガスを一度は押し返して勝利を手元まで引き寄せながらも、最後は相手の猛攻に沈んだ。ベガスでの防衛が達成できなかったのは残念だが、本場のファンもうならせたであろうシーソーゲームの大激戦を演じ、ボンバーレフトの破壊力は十二分に示してみせた。
ここから再び巻き返しを・・・というのは口にするのは簡単でも、三浦にとって茨の道であるのは確か。だが敗れてもなお、今回の三浦の試合は日本ボクシング史に残り続けるであろう名勝負だった。
タラレバになってしまいますが、日本での試合でしたら1Rのあのピンチはなかったのではと思ってしまいます。
本当にくやしいのは、レフェリーがバルガス陣営に「9Rで試合止めるぞ」と伝えていたとのことで、これ以上ないくらいの大逆転負けだったということです。
早くも年間最高試合の候補と言われていますので、もしかしたらリマッチの可能性もありますよね。
この両者のリマッチは是非実現してほしいものです。
バルガスの9Rの猛攻はそれが理由でしたか。とはいえそこでキッチリ逆転したわけで、やっぱりバルガスを讃えるしかないというのが素直な感想です。海外での防衛の難しさを改めて思い知らされました。
>ユウツギ様
最近は西岡や飯田が解説の時も増えてきています。自分がちゃんと聞いてないだけかもしれませんが「頑張れ○○~」は記憶にないですね。
試合観ました!三浦vsバルガス、スゲー!
結果知ってるのに、興奮しました。仲里vsラリオスを思い出しました!効かされてピンチの三浦が効きながらも振るパンチがあまりにも剛腕で、怯むバルガスの表情!
再戦も観たいし、内山vsバルガスも観たいです。
自分が知ってる限りでは、下田と西岡の試合の時は、浜田さんがいつも直前の一言を求められて、「頑張れ西岡でいきましょう!」みたいに言ってたんですよね。だから、粟生や三浦の時も言うのかなーと思いまして。
いやもう、カネロvsコットと合わせてこの興業は永久保存版です。年間最高試合の評価も大袈裟ではないですね。