クアドラスvsコンセプション
2015年 06月 18日
WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ、ペドロ・ゲバラvsリチャード・クラベラスは開始から前に出て勢いよくパンチを振り回すクラベラスに、ゲバラはフットワークを使って間合いを外しつつ応戦。クラベラスの大振りなパンチを見切ったかラウンド後半にはゲバラは自ら前に出るようになり、そろそろ反撃か・・・と思った途端、打ちおろしの右から返しの左ボディアッパーをグサリ。うずくまるようにダウンしたクラベラスはそのまま10カウントを聞き、ゲバラがまさかの1ラウンドKO勝利。八重樫戦のKO勝利は伊達ではなかった。
続いてWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ、カルロス・クアドラスvsルイス・コンセプション。1R、クアドラスはフットワークを使いながらジャブ。コンセプションは前に出て左右のパンチを強振するが、クアドラスは着実にジャブを入れコンセプションを近づかせない。2Rもクアドラスはジャブを次々に打ちこむと返しの右、さらにワンツーからボディと手数を増やしていく。
しかしコンセプションは3Rも前に出続けるとボディから顔面へのコンビネーション、さらにアッパーをヒット。クアドラスに傾いていた流れを引き戻す。4Rも勢いに乗るコンセプションはボディから顔面への連打。しかしクアドラスは近距離で連打を入れてサークリング、という戦い方に切り替えペースを渡さない。
5R、クアドラスは右のボディからアッパーのダブル、さらにすぐさま左のボディからアッパーのダブルというコンビネーションを披露。近距離の打ち合いでも主導権を握る。6R以降も近距離で打ち合う緊張感のある展開。圧力をかけるコンセプションは単発のパンチは入れるが、クアドラスはコンセプションの打ち終わりに繰り返し有効打を入れペースを握らせない。
8R、クアドラスは一気に連打を仕掛けボディからアッパー、打ちおろしのストレートを立て続けにヒット。ダメージのせいかコンセプションは手数が出なくなり、一気にクアドラスのペースになっていく。
しかし10R、クアドラスがボディを嫌がるようになり急激に失速。コンセプションがにわかに勢いづいてくる。勝負所の11R、序盤はコンセプションが前に出てボディ攻めを続けるものの、コンセプションの手数が止まったところでクアドラスが反撃。この後コンセプションに一発逆転を狙う余力はなく、最終ラウンドはクアドラスが逆に連打を入れて試合終了。コンセプションの圧力に苦しめられる場面はありつつも、コンビネーションの多彩さとフットワークで試合をコントロールしたクアドラスが6~8ポイントの大差で判定勝利し防衛に成功。