反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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堀口完敗。されど格闘技は、日本MMAは続く。

 UFC186、何はともあれメインの感想を。

デメトリアス・ジョンソン○-×堀口恭司(5R 腕十字)
 1Rは堀口が先制のミドルキック。しかしこの後はジョンソンを捕えられず、一方のジョンソンは片足タックルからテイクダウンを取るものの、堀口は尻をマットに着くだけですぐさまリカバリー。明確にどちらが取った感じでもないが、つけるとすればジョンソンか。堀口は落ち着いたいい動きを見せているが、様子を見ているとジョンソンのペースにはまっていくだけになりそう。
 2R開始早々、堀口がジョンソンとの距離を詰めながらワンツーを繰り出し、さらにヒザ蹴り!ジョンソンは面食らったかタックルで凌ぐが、堀口は逆にケージ際でテイクダウンを奪う。しかし立ち上がられた後はジョンソンのしつこいタックルに繰り返しテイクダウンを奪われ、ケージに背中をつける時間帯が長くなる。流れは明確にジョンソンに傾いており、堀口には厳しい展開。
 3R以降も堀口はペースを変えることができず、有効打を入れられないままジョンソンに組み付かれ、テイクダウンを奪われる展開が続く。いつもながらジョンソンは際の攻防で動作のつなぎに無駄がなく、堀口に自分の間合いで戦う隙を作らせてくれない。3R終盤にはマット・ヒューズ・ポジションに固められ肘打ちを食らうが、ホーンに救われる。
 堀口が逆転の糸口すらつかめないまま試合は最終ラウンドへ。完敗だがこれも大きな経験、この敗戦を糧にまた成長してくれれば・・・と判定負けを前提に総括すら考え始めていた5R終盤、テイクダウンを奪ったジョンソンがマット・ヒューズ・ポジションからパウンド連打の猛攻!堀口はもがくようにして脱出を試みるが、これを待っていたかのようにジョンソンが腕十字に移行し、堀口は堪らずタップ。5R4分59秒、あまりに劇的、そして圧倒的なフィニッシュでジョンソンが防衛に成功。

 終了間際の腕十字でダメ押しをされたのはさておき、「完敗」という以外に感想の出てこない内容。とはいえ、心のどこかで(というか相当程度)こういう結果は覚悟していた。試合前の予想でも書いたが、これで日本人のUFC王座挑戦はあと10年出てこない、は大袈裟にしても「次は誰だ?」と考えた場合、残念ながら思い浮かぶ名前がない。
 それこそ次に挑戦するのはまた堀口、というのが比較的現実味が高いのだろうけど、それも簡単な話ではない。王座挑戦で敗れた選手がまたタイトルマッチまでこぎつけるのがどれほど大変かは、これまでのUFCの歴史が物語っている。今回の試合で「レスリング力の強い相手にしつこく組み付かれたらどうするか」という課題ははっきり突きつけられたわけで、堀口はまずフライ級上位グループでしっかり生き残ることを考えなければいけない。
 ここ何年か使い続けてきた表現ではあるが、今回の敗戦で日本MMAは正真正銘の焼野原。それでも、そこから立ち上がってまた前へ歩き続ければいい。何年かかろうと、頂点へ這い上がるための戦いは続いていく。
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Commented by おっさん at 2015-04-26 23:18 x
ジョンソン強し。
1Rは堀口の変則の打撃に手を焼いている感がありましたが、2R以降は徐々に堀口の踏み込みにカウンターのタックルを合わせられるようになり、3R以降はもはや完璧にタイミングを掴んでいましたね。
堀口がそれなりにグラウンドの対処出来る事も把握していて、急がず、しつこくグラウンドを続けて動きが落ちていってから攻勢を強めるという。
あれは肉体的にも精神的にも堀口はかなり削られたのでは。
5Rの最後に安全に流すのではなく、俊敏かつ冷静な動きでフィニッシュを狙う心身のスタミナにも脱帽ですね。

堀口の打撃や踏み込むスピードは、今のUFCフライ級でもトップクラスな訳で、それがあれだけタイミングを読まれて無力化されてしまうというのは、中々凄いものを見た感じですね。
堀口が立つ動きを無理に抑え込もうとして、力をロスするより、何度も組み付いた方が削れると、そこまで計算していたような気もします。

安定王者過ぎますね。
ジョーンズやアルドと比較しても圧倒的に隙が少ないように思います。
Commented by ユウツギ at 2015-04-27 01:02 x
近年の進化したMMAで、かつ対策も練ってきている相手にタックル戦法をとれるのは凄いですね。
Commented by みゆパパ at 2015-04-27 08:14 x
チャンピオンになったばかりのDJは、
試合がつまらないなどと言われていて、その批判を押さえ込むかのように、きっちり仕留める試合をするようになってきました。

堀口戦では、1Rの堀口の動きを見て、スタンドで勝負するのは万が一があると考え、勝負に徹する試合展開にシフトしていったように見えました。

もちろん、堀口のスピードに反応してカウンターのタックルを入れられるのがすでに人間業ではないと思いますし、堀口選手の消耗を感じ一本狙っていったのも完璧すぎます。

堀口選手にはもう一度タイトルマッチまでたどり着いてほしいですね。
Commented by スラッカー at 2015-04-27 20:25 x
某ブログのコメでも書かれていたように
堀口としては善戦以上、王者としては苦戦未満といった内容でしょうか

スタンドの打撃以外のスキルは比べるべくもといった感じで
水垣と違って○○を足せばあるいはという話では

ただまだ二十代でフィジカル以外で王者に並ぶ武器があるというのは前途有望過ぎます
Commented by nugueira at 2015-04-28 00:15
>コメントいただいた皆様
 これまでジョンソンの試合は見ているこっちが終盤に集中力を切らしてしまうことがままあったのですが、こうして挑戦者目線で集中して見続けることで改めて強さを実感しました。
 UFCではタイトルマッチに敗れた選手がそのまま再浮上できず埋没してしまうケースが多いので、堀口はそのパターンにはまらずまたレベルアップした姿を見せてほしいです。
by nugueira | 2015-04-26 15:44 | UFC | Comments(5)