反り立つ壁に撃沈。


by nugueira

井岡、3階級制覇

 ボクシングのダブル世界戦をテレビ観戦。

 IBF世界ミニマム級タイトルマッチ、高山勝成vsファーラン・サックリン・ジュニアはゴングと同時に高山が猛然と突っ込んで先制攻撃。この後も高山は小刻みなステップを踏みながらの素早い出入りでファーランにパンチを入れていく。対するファーランはカウンター狙いで、高山の入り際に合わせてアッパーで反撃。2Rも高山がロープに詰めて連打を入れる場面が多いものの、ファーランのパンチも結構もらっており油断できない展開が続く。
 それでも3R辺りからファーランはボディを嫌がり状態を折るようになり、徐々に高山の手数に呑まれていく。大晦日もそうだが高山の手数は本当に止まることなく出続け、一方でファーランの近距離でのパンチはだんだん見切られ始める。高山優勢の流れが顕著になってきた8R、ロープに詰めた高山が一気に猛攻。ファーランの反撃を食らっても休まず細かい連打を出し続け、ゆうに1分以上にわたって手数を出し続ける。大晦日のフィニッシュシーンを思い起こさせる攻めだったが、ここはファーランが何とか凌ぐ。攻め疲れが心配な高山は案の定9Rに入るとファーランの大きいパンチをもらい続けるが、ここでバッティングによる出血がひどくなりドクターストップ。8Rまでの判定により高山が防衛に成功。8Rであれだけ攻め続けてフィニッシュできなかったのは正直痛い展開だったので、流血がなく続いていたら危なかったかも。

 続いてWBA世界フライ級タイトルマッチ、フアンカルロス・レベコvs井岡一翔。
 1R、大振りの目立つレベコに対し井岡は着実にジャブを突き刺すと、ラウンド後半はボディも入れる上々の立ち上がり。2Rにはレベコの打ち終わりに左フックを合わせ、レベコがガクリと腰を落とす。
 3Rにはダメージを感じさせないレベコが前に出て手数を増やすものの、井岡は落ち着いて対処。この日の井岡は動きのリズムが良く、フットワークでレベコの間合いを外しながら、攻める場面ではきっちり手数を出していく。レベコは大きいパンチを空振りさせられる場面が目立ち、スタミナのロスが心配なところ。
 後半戦に入ると、泥臭く前に出続けるレベコに対し、井岡はやや手数が減り大人しい展開に。有効打を許していないとはいえレベコのアグレッシブさに点が入っているラウンドもあるはずで、逃げ切りモードに入っていい状況ではないはずなのだが。しかしこの後も試合展開が大きく動くことはなく、プレッシャーをかけてくるレベコを井岡がいなしながら細かいパンチを出していく攻防が続きラウンドが経過。終盤はレベコの攻撃を井岡がガードし続ける本当の逃げ切りモードに入ってしまい、試合終了。判定2-0で井岡がレベコを下し、悲願の3階級制覇を達成。
 今回は手の合うタイプの相手だったので、アムナット戦と違い井岡本来の技術の高さがしっかりと発揮された形。とはいえジャッジは一者がドロー、井岡につけたうちの一人も115-113だったので、どこかのラウンドでうっかり消極的になっていたらドロー防衛を許すところだった。
 井岡本人も「負けられない試合」という意識が強かったからこそこういう展開になったのだろうが、ファンは「3階級制覇」という結果だけを見たいわけではなく、そこに至るまでの説得力あるプロセスを示して欲しがっているはず。井岡は最低限の結果は出したが、年末の井上と比べてしまうとどうしても見劣りのしてしまう内容。史上最速の3階級制覇(もはや意味があるのか何なのか、よく分からない記録だが)というノルマは達成したのだから、これからの防衛戦では記録ではなく内容でファンを納得させてほしい。TBSがそういう路線を支えてくれるのか、というところがまた問題なんだけど。

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Commented by ユウツギ at 2015-04-23 01:52 x
リングアナはなにをしたんすか?まだ観てないもので。
Commented by みゆパパ at 2015-04-23 09:12 x
井岡は充分いい試合していたのではないでしょうか。

ほとんどいいパンチはもらいませんでしたし、対して井岡はカウンターやボディブローを的確にヒットさせてましたね。
レベコは試合後怒り心頭だったようですが、いくらアグレッシブであってもパンチ当てられなければ意味ないですよね。

ただし、井岡は安全策に徹したのか、あるいは井岡のパンチ力がこの階級では通じないのか。
あれだけミートさせてたのに、レベコを最後まで衰えさせることすらできてませんでしたね。

いずれはSフライに上げると思われますが、ちょっと厳しいのではと思います。
Commented by アンドレ・ホグ at 2015-04-23 22:37 x
井岡は三階級制覇を気にしすぎてて確実に勝つためにか、手が全然出ていませんでしたね。
ただディフェンスは相変わらず超一流で、レベコの猛攻を最後までしのいだのはさすがでした。
しかし意地悪な言い方すると、ダウン取られずに判定までいけば勝てるはずという前提で試合をしているかのように自分には見えました。
カウンターをぼこすか当てて、レベコがうかつにパンチ打てなくなるような展開を期待していただけに残念です。

スピードを活かした攻守の切り替えの早さが彼の武器なはずが、防御に徹しすぎたせいか試合はほとんど見所のない凡戦になってしました。
今までの(同じく三階級制覇かけたアムナット戦のぞく)彼のやり方で行けばもっと面白い試合になっていたのではないでしょうか。
井上尚也の試合を初めて見たとき「こいつ井岡みたいになれんじゃないか」と感じたのが、今は逆に「井上みたいに倒しにけよ」と思ってしまいました。
念願の三階級制覇を成し遂げましたが、ここで止まらず次の試合も強敵を用意して、それに完璧に打ち勝つ井岡が見たいです。
Commented by nugueira at 2015-04-25 00:02
>ユウツギ様
 レベコの名前を呼ぶとき「フアンカルロス・・・・・(5秒ほど沈黙。後ろの電光掲示板を確認して)フアンカルロス・レベコ選手の入場です!」というのをやらかしてました。

>みゆパパ様、アンドレ・ホグ様
 試合後の各種報道を見ても今回はとにかく勝ちに徹した、ということのようですね。ここ最近、一時の迫力というか絶対的強さが感じられないのは確かで、次の試合が本当の意味での勝負だと思います。
Commented by ユウツギ at 2015-04-25 01:35 x
あ、ならまだマシですね。
過去には、「五味〜たかひろ〜」とか、「トシオカ〜西岡〜」というのがありましたからねw
by nugueira | 2015-04-22 23:21 | ボクシング | Comments(5)