反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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UFC on FOX 15 の感想

 全体として階級を問わず世代交代の流れが顕著だった大会。その流れに水垣も飲みこまれてしまったわけだが・・・。

フェリス・ヘリッグ×-○ペイジ・ヴァンザント(判定)
 打撃戦の展開からヴァンザントが払い腰のようにテイクダウン。ヘリッグが一度はバックに回りチョーク狙い、さらには下から腕十字を仕掛けるが、ここはヴァンザントが凌ぐ。スタンドに戻った後、再びヴァンザントがテイクダウンを奪いパウンドで削る。ヘリッグは下からの仕掛けは何度か見せたものの、ヴァンザントが優位な体勢をキープし1R終了。
 2R以降もスタンドでヘリッグがいい打撃を入れる場面はあるのだが、組み合いになると最後はヴァンザントが上をキープ。ヘリッグはマットに背中をつけてしまう時間帯が徐々に長くなり、3R終盤はパウンドと肘で削られ続け試合終了。若干21歳のヴァンザントの勢いがヘリッグを飲みこんでしまった。

カブ・スワンソン×-○マックス・ホロウェイ(3R ギロチンチョーク)
 序盤から両者パンチ・キックを次々と繰り出していく、噛み合った打撃戦。スワンソンが下がりながらの左やカポエラ風キックを当てやや優勢かという雰囲気だったが、細かいスイッチを繰り返すホロウェイがラウンド後半は手数で優位に立つ。
 2Rに入るとホロウェイが完全に間合いを支配し、フットワークを使ってスワンソンの距離を外しながら右へ回り込むと、見えにくい角度からのパンチを次々とヒット。スワンソンは打撃で先手が取れず、全くリズムに乗れなくなってしまった。
 3Rも流れは変わらず、パンチを効かされ下がったスワンソンが苦し紛れのタックルに行くが、これを切ったホロウェイは肩固めへ移行。ここはスワンソンが凌ぐが、スタンドでの再開後、今度はホロウェイがギロチンに捕らえスワンソンは敢え無くタップ。ここまで連勝中とはいえ上位陣との対戦がなかったホロウェイだが、これで一気に存在感を増してきた。

ホナウド・ジャカレイ○-×クリス・カモージ(1R 腕十字)
 ジャカレイが開始早々強烈な右を2発。この後も打撃でカモージにプレッシャーをかけていくと、上に意識をいかせてからのタックルでテイクダウン。ジャカレイはケージを蹴ってサイドポジションを奪うと、カモージが体を反転させたタイミングで腕十字の体勢へ。両腕をクラッチされたカモージはなす術なく口頭でタップし、ジャカレイが難なく一本勝ち。
 金網を使ったパスガードや腕十字への移行など、久しぶりにきれいな柔術を見せてもらった感じ。メインの結果を踏まえると、タイトル挑戦の前にランカークラスともう1試合は必要か。

リョート・マチダ×-○ルーク・ロックホールド(2R 裸絞め)
 序盤から近い距離でパンチのタイミングを測り合う両者。リョートは入りは浅いながらも飛び込んでのパンチをロックホールドの顔面に当てる。しかし打ち合いからリョートがもつれるように倒れると、ここから先はロックホールドが上をキープ。しつこくバックをキープし、リョートの立ち上がり際も上手く体勢を崩してスタンドに戻させない。ラウンド終了間際にはバックチョークに行くが、ここはリョートがホーンに救われる。
 2Rに入ってもダメージが残るリョートは、明らかに足元がおぼつかない。ロックホールドはパンチでリョートに尻餅をつかせるとバックマウントを奪い、最後はリョートの体を伸ばしてからのチョークスリーパーで一本。
 戦前はロックホールド勝利を予想しつつ「じゃあどうやって勝つのか」と聞かれたら具体的な想像はできていなかったのだが、まさかここまでワンサイドの展開になるとは。リョートがここまでいいようにやられ続けたのはライトヘビー時代を含めて記憶にない。ロックホールドは試合後のインタビューで、早くも12月に噂されるマジソンスクエアガーデン大会への出場をアピール。ワイドマンはニューヨーク州出身だし、MSG初進出のメインとしてこれ以上のカードはないか。

水垣偉弥×-○アルジャメイン・スターリング(3R 肩固め)
 スターリングは離れた距離での蹴りから、間合いが詰まると組み付いてケージへ押し込む戦法を徹底してくる。水垣は落ち着いて対処はするもののケージ際に押し込まれる時間帯が長く、1R終盤にはマットに尻をつかされてしまう。
 2Rもスターリングのしつこい組み付きに自分の距離をとれない水垣。スターリングのシングルレッグにテイクダウンを許してしまい、更にはバックを奪われる。バックチョークは凌ぐ水垣だが、展開を変えるきっかけが一向に見えてこない。
 3R、水垣は一度はタックルを切るものの、立ち上がった後不用意な距離をキープしてしまいシングルレッグに入られてしまう。尻餅をついた状態で両足をたたまれた水垣は、バックマウントを奪われた後、反転しようとしたところを肩固めに捕らえられてしまい勝負あり。持ち味を全く見せられないまま一本負けを喫した。
 MMA全勝、元オールアメリカンレスラーとはいえオクタゴンでのキャリアを考えれば水垣が何とかするだろうと思っていたのだが。見ていて印象的だったのが3Rにシングルレッグを決められ尻餅をついた瞬間の水垣の表情で、どうすればいいか分からないというか諦めてしまっているというか、とにかく糸が切れてしまっているのが見てとれた。クルーズ戦の惨敗後も引退を考えたことを明らかにしている水垣。若手相手に連敗を喫したのが痛いのは当然なのだが、ここまでの経緯を考えるに、再びオクタゴンに上がる気力を取り戻せるか、というレベルで不安になってしまう。

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Commented by スラッカー at 2015-04-19 15:51 x
もうバックボーン+MMAではトップに立つのは難しいし
かといってオーソドックス(北米)MMAだけでもダメな感じですね
ウェルラウンダー+売りがないと
果して堀口は前者か後者か

水垣は武器を増やさないと生き残るのは厳しそうです
その前にリリースされないか心配です
Commented by おっさん at 2015-04-20 00:02 x
ロックホールドはやばかったですね。
グラップリング巧者が、タックル・ポジショニング地獄といった感じでまとわりついて立たせなかったりという場面は珍しくないですが、その中でしっかり強い打撃を入れ続けてるというのが凄いです。
リョートは幾多の5Rマッチを経験してますし、スタミナもダメージも消耗に強いイメージなんですけどね。
フィジカルも技術もありますし。

水垣に関しましては、あれだけWECから戦い続けてランキング上位に名を連ねてタイトル挑戦一歩前まで来た文句が付けようのない素晴らしいキャリアの選手なんですが…。
対応力の無さが如実に出てしまいましたね。
自分のいつものやり方が封じられた時、二番目三番目の戦い方や武器を持ってないと厳しいですね。

水垣もそうなんですが、リョート、ミラー、スワンソンと、上位ランカーとしてレギュラー張ってきた選手達が肩越されていくのをこれでもかと見せられた日でしたね。
何だか妙に寂しい気分になりました。
Commented by みゆパパ at 2015-04-20 08:28 x
UFCがいつもより早い放送だったおかげで、
UFC→ボクシング→K-1と、順番に観戦できて良かったですw

水垣の相手は打撃のテクニックもなく、無骨にケージに押し込んでいく戦術で、もうちょっと対処できなかったものでしょうか。ヌゲイラさんも書かれている3Rの尻餅ついた瞬間の表情で、私も終わったと思いました。

ロックホールドがライトヘビーから下げてきたリョート相手に、フィジカルで圧倒するとは思いませんでした。
ミドルもカオスな状態になってきましたね。
アンデウソン政権時代には想像だにしておりませんでした。

昨日は、UFCもボクシングもK-1もなかなか面白い試合ばかりでした。
1日外にも出ずに、ダメ亭主でしたがw
Commented by nugueira at 2015-04-21 00:05
>スラッカー様
 おっさん様のコメントにもあるように、ボクシングを封じられた後の組み立てができていませんでしたね。堀口もいつもの間合いを潰されたらどうなるか、という不安は正直あります。

>おっさん様
 新陳代謝は競技として当然の流れなんですが、昨日はそれが一気にドドッと来ましたね。ロックホールドは勢いに乗っているのがそのままパフォーマンスに出ているので、タイトルマッチが今から楽しみです。

>みゆパパ様
 K-1は会場観戦しようか迷ったのですが、娘の誕生日直後で昨日は家族で外食だったので、家庭内治安維持を優先しました。
 
by nugueira | 2015-04-19 15:31 | UFC | Comments(4)