サーマン&ブローナー
2015年 03月 26日
ブローナーは重心を後ろに置いた構えから左ジャブを突いていく、やや静かな立ち上がり。モリナは3Rに強めのパンチを増やし圧力をかけていくと、強い右を度々ヒット。ブローナーをヒヤリとさせる。
それでもブローナーは着実に左ジャブを打ち込んでペースを握ると、モリナの大振りの右を上体の動きでかわしていく。5Rにはモリナが右から返しの左を入れて反撃するが、有効な攻撃を見せられたのはこのラウンドぐらい。ブローナーが常にジャブで先手を取り続けるのでモリナはガードを固めざるを得ないが、それでもブローナーがガードをすり抜けるように次々と左をヒット。後半戦はそこから返しの右や連打につなげていき、完全に試合を掌握。終盤はブローナーが一方的に殴り続ける展開だったが、無理にフィニッシュは狙わないまま12Rを終え判定で完勝。
モリナはマイダナのようなパワープレーで勝つにはあまりに迫力不足だったか。ブローナーも最近は戦い方が手堅すぎてつまらないのだが、スーパーライト級はタレントがそろっているだけに今後の組み合わせに期待。
続いてWBA世界ウェルター級タイトルマッチ、キース・サーマンvsロバート・ゲレロ。サーマンが初回からいきなり攻勢をかけ、右ストレートをヒット。さらにボディから顔面へのダブル、右から返しの左で攻め込み主導権を握る。
ゲレロも一方的な展開にはさせず打ち合いの場面は作るのだが、カウンター狙いの結果後手に回ってしまうラウンドが続く。サーマンはノーモーションの右を繰り返し打ち込み、常に先手を取りながら優位に試合を進めていく。
サーマンは中盤以降はフットワークも使いながら要所要所で有効打を入れ続け、ゲレロを翻弄。9Rには足の止まったゲレロにフェイントを繰り返してからの右アッパーを打ち込みダウンを奪取。ゲレロは10R以降も自ら前に出て最後の反撃を仕掛けるものの、サーマンは近距離のアッパーを入れ押し返す。終盤は逃げ切りモードのサーマンがゲレロの反撃を捌き、1者はフルマークがつく文句なしの内容で判定勝利。
ゲレロも弱い選手ではない、どころかれっきとした4階級制覇ボクサーなわけだが、サーマンは全く寄せ付けずに完勝。世が世なら(?)メイウェザーやパッキャオと戦っていてもおかしくないんだろうな。