年末ボクシングの予想③
2014年 12月 24日
ホルヘ・リナレス○-×ハビエル・プリエト
リナレスが3階級制覇に挑戦。昨年決定していたタイトルマッチが相手の怪我で流れてしまい、リナレスにとってもじれったい時期だったはずだが、逆にいえばライト級にチューンナップする時間をしっかり確保できたともいえる。要所要所で打たれ弱さというか脆さを見せることの多かったリナレスだが、ここは「ホーム」の日本でしっかり結果を出してほしい。
八重樫東○-×ペドロ・ゲバラ
ロマゴンとの激闘も記憶に新しい八重樫が、こちらも3階級制覇に挑む。KO負けからショートスパンでの再起戦となることに加え、従来より1階級落としてのタイトル挑戦。八重樫にとっては嫌な条件が揃っているのは確か。とはいえロマゴン戦を見た後で八重樫にベットしないわけにはいかない。序盤でどれだけリズムに乗れるかがカギか。
オマール・ナルバエス×-○井上尚弥
先ほど「再注目の興業」と書かせてもらったが、その中でも文句なしに断トツの注目カードがこれ。というか、このカードに興味が湧かないボクシングファンはいないのでは?
井上にとっては1階級飛ばしての2階級制覇挑戦となるうえに、相手は通算で20回以上の世界タイトル防衛回数を誇るベテラン。普通に考えればキャリアに勝る王者が井上のペースを崩し続けて勝ってしまっても何らおかしくないわけで、よくもまあここまでリスクの高いカードを組んだものだと思う。
だが「井上不利」を示す上記のデータはいわば「常識論」から出てくるもの。そういう外野の常識論を軽々と打ち破ってしまうのがスーパースター、あるいは怪物と呼ばれるアスリートであり、井上は紛れもなく「怪物」と呼ぶべき存在なのではないか。振り返れば4月のライトフライ級王座獲得の際もKOでのタイトル奪取という満点のパフォーマンスをやってのけたわけで、個人的にはデータ云々ではなく、「今回も井上がどえらいことをやってのけてくれるに違いない」という根拠のない確信しか頭に浮かんでこない。百戦錬磨の王者をマットに這わせることは難しいだろうが、井上が判定勝利でタイトル奪取、と予想。