反り立つ壁に撃沈。


by nugueira
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UFC FIGHT NIGHT JAPAN 観戦記③

ミーシャ・テイト○-×中井りん(判定)
 並んでみると相当身長差がある両者。中井はミーシャの蹴り足をつかみタックルに行くが、ミーシャはそこからテイクダウンを許さず、逆に細かくパンチやヒザを入れ続けていく。中井が圧倒されているというほどではないのだが、状況を打開する糸口が見えてこないまま1Rが終了。
 2Rも同じような展開が続くが、ケージ際の組み合いの展開から中井がバックを奪い、おんぶ状態からスリーパーを狙っていく。乗り過ぎの体勢だったため落とされてしまうが、ミーシャも打撃の手数が減ってきた感じ。多少リズムに乗ってきたか、3Rには中井が再びバックを奪い、その後もしつこく片足タックルを入れ続けて攻勢で試合終了。
 少なくとも3Rは中井が取った印象だったが、ジャッジ2者は30-27でミーシャ。タックルに入ってはいたけどクリーンテイクダウンが取れていなかったのが響いたか。とはいえミーシャも2R以降は目立った打撃がなく、勝ちはしたが物足りない試合内容。
 中井にとっては「善戦」と言っていい内容だったが、ここから「善戦」以上の結果までたどり着くのは相当厳しい道のりになりそう。最大の武器であるフィジカルが通用しなかったのが痛い。試合後に提訴だ何だと騒いでいたが、判定に文句を言う前に越えるべき課題は山ほどあるはず。まずは練習環境を変えるのが最大の特効薬だと思うのだが・・・。

秋山成勲○-×アミール・サドラー(判定)
 ハイキックを繰り出していくサドラーに対し、秋山は足を刈って鮮やかにテイクダウン。この辺の動きはさすが。この後秋山は上をキープしてじっくり攻めていき、主導権を握って1R終了。
 2R以降も秋山優位のペースは変わらず。永田戦のオマージュ(?)のバックスピンキックを繰り出しつつ、右ストレートを入れて倒れたサドラーにパウンドで猛攻。3Rも最後まで攻勢を続け、文句なしの内容で2年半ぶりの復帰戦を白星で飾った。
 正直今回の試合が秋山の花道になると思っていただけに、相手も2年ぶりの試合だったことを割り引いても今回のパフォーマンスには驚かされた。ただ正直なところ、この後は何をやってもこの日以上の盛り上がりは期待できなさそう。会見の様子を見ると現役続行する気満々のようだけど、逆に退き際としてはいいタイミングな気も。

マイルス・ジュリー○-×五味隆典(1R TKO)
 五味はリミックスの入場曲を流し、オクタゴンに入る直前で「Scary」に切り替わるというイキな演出。
 ジャブやハイキックを出すジュリーに、五味はスイッチを繰り返しながらパンチを振るいプレッシャーをかける。五味の動きも悪くはない感じか・・・と思った瞬間、ジュリーが左のフェイントを2発出した後、打ちおろしの右をクリーンヒット。アゴを打ち抜かれた五味はそのまま崩れ落ち、ジュリーが追撃のパウンドを入れたところでレフェリーがストップ。
 五味の入場時の盛り上がりはこの日の全試合を通じて一番で、その反動もありKO負けの瞬間、場内は葬式のような空気に。とはいえ、これが今の五味が現役UFCランカーと戦った時の結末だった、として受け止めるしかないのも事実。すぐにリリースされるような戦績ではないが、上位陣との絶対的な力の差を見せられてしまった後で、なおも食らいついていくモチベーションが今の五味に残っているのか。

マーク・ハント○-×ロイ・ネルソン(2R KO)
 両者が入ると、一気にダウンサイズしたように感じられるオクタゴン。やっぱりヘビー級は違うわ。
 1Rから両者が右フックを強振。ハントは左ミドルやロー、ネルソンはタックルも織り交ぜそれなりに攻撃を散らしていくがやはり主体はパンチで、両者の右フックが出るたびに場内がどよめく。いつパンチがヒットして終わってしまうのか、というヒリヒリした緊張感に満ちたまま1Rが終了。ここ数年でラウンドが終わったときに頭の中で採点する癖がついていたが、この試合ばかりは「もうどっちが10でどっちが9とか、どっちでもいいよ」と思ってしまった。
 2R早々にネルソンが片足タックルからバックを取るが、ここはハントがすぐさま脱出。するとここからハントは打撃のリズムをつかみ出し、アッパーや右フックをヒットさせて徐々に押し気味に試合を進めていく。ネルソンのタックルを切り続けたハントはパンチでネルソンを下がらせ、最後は右アッパーをヒット。大木のように前のめりに倒れ込むネルソンを見ながら、ハントは追撃のそぶりすら見せずに勝ち名乗り。これでUFC日本大会で3連続KO勝利。
 既にコメント欄にも書いたのだが、今大会の五味を含め、かつてのPRIDE主力選手がキャリアの終盤を迎え、あるいは既にキャリアを終えている中、ハントは40歳にしていまだにKOを連発しヘビー級トップ戦線に踏みとどまっている。この選手のハチャメチャさは一体どう分析すればいいんだ。とにもかくにも、大会のメインとしてこれほどふさわしいものはない、分かりやす過ぎる見事なKO劇だった。

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Commented by みゆパパ at 2014-09-23 12:28 x
中井の試合ですが、映像で観ると思った以上の実力差を感じてしまうかと思います。少なくとも私は善戦したとは到底思えませんでした。
大体が動きがもっさりしすぎていて、ミーシャの動きについていけていませんでした。ミーシャは早々に相手の実力を測り適当に流していたっていう感じではないでしょうか。
セコンドも、ちょっとどうなのっていう指示しか出せてませんでしたね。

どうしても秋山は好きになれず、何の感想も抱けませんw

五味選手は入場時の気合いの入り方とか、期待感あったんですけどねぇ。堀口があのような勝ち方をした後だけに、余計に世代交代を感じさせられました。

WOWOWの解説でも、TKがヌゲイラさんと同じようなニュアンスのことを言ってましたよw
ハントが一撃ノックアウトして、追撃せずに両拳を掲げる、というメチャクチャ格好いい画だったのに、後ろからレフェリーが押したせいで台無しでしたねw

一時期はツイッターでネガティブな発言をしていたハントですが、
この試合後は、タイトルマッチやドス・サントスあるいはジョシュとのリマッチを希望するなど、まだまだやる気を見せてくれているようですね。
Commented by スラッカー at 2014-09-23 22:33 x
TV画面からですが自分もみゆパパ様の言う様にミーシャはあえて決めにいかない様に思える程差がある様に見えました
レフリーが試合前にミーシャに耳元で何か言ってましたが
「ちゃんと3R持たせろよ」とブックの確認をしてたのかと勘ぐってしまう程w
でももしかしたら中井の寝技を恐れて?
ただヌゲイラ様の言う様にフィジカルでも上回れなかったので、動画で見る限り彼女の寝技(テイクダウンも)は力任せな感じなのでそう恐れる理由もないし…

確かに練習環境等はありますがそれ以前に体格差が絶望的ですので、例え環境を変えても下の階級が新設されない限り厳しそうです…
あの体は大好きなので応援はしてるのですがw
Commented by nugueira at 2014-09-24 23:24
>みゆパパ様、スラッカー様
 中井vsミーシャもテレビ画面で見るのと会場で見るのとで印象が相当違いそうですね。会場である程度離れた席だと、細かい打撃がほとんど印象に残らないせいもあるんでしょうか。中井は落とせるならストロー級に行った方がいいかもしれませんね。
by nugueira | 2014-09-23 11:09 | UFC | Comments(3)