ポーターvsブルック
2014年 09月 13日
1試合目はヘビー級10回戦、デオンテイ・ワイルダー vs ジェイソン・ギャバーン。1Rは踏み込んでパンチを繰り出すギャバーンの積極性の方が目立ち、ワイルダーは様子見の感じ。しかし2Rに入るとワイルダーが徐々にワンツーを入れ、リズムのいい攻めではないが攻勢になっていく。
3Rにはジャブから打ち下ろしの右でギャバーンがダウンし、KOも時間の問題かという雰囲気に。4Rはギャバーンは立っているのがやっとの状態でラウンド終盤には2度目のダウンを喫し、結局4R終了時TKOでワイルダーがデビュー以来の全勝・全KOを32に伸ばした。
ワイルダーは強いんだろうけどもっさりした感じはぬぐえず、打倒クリチコの道は険しそう。
続いてIBF世界ウェルター級タイトルマッチ、ショーン・ポーター vs ケル・ブルック。
1Rからポーターは得意の鋭い踏み込みで攻めようとするが、リーチ差のせいかなかなか懐に入り込めず、逆に1R終了間際にブルックのワンツーをもらってしまう。この後もブルックは要所要所で右ストレートをヒットさせ、3Rまでは完全にペースを掌握。
それでもポーターはしつこく前に出続け、4R辺りから上手く距離を潰すようになる。クリーンヒットはないものの得意の近距離での打ち合いの場面を増やし、6R終了時にポイントをイーブンに戻した印象。
だが後半に入るとポーターはいつものガンガン前に出る圧力が見られず、非常にやりにくそうな様子。9Rにはブルックがコンビネーションをヒットさせ、ポーターはパタリと前に出られなくなってしまう。これ以降もポーターは前に出られないのか出させてもらえないのかいつもの戦いができず、距離が空いたところでブルックの右をもらってしまう苦しい展開のまま試合終了。ポーターの圧力とブルックの有効打のどちらを取るか難しいラウンドも多かったが、判定2-0でブルックが王座獲得。個人的採点も117-115でブルックだったので納得のジャッジ。
ポーターは前回のマリナッジ戦のKO勝ちが素晴らしく、これで次世代スター候補に名乗りを上げたのかと思っていたが、意外とあっさりつまづいてしまった感じ。これまでは相手が何をしようが最後は圧力をかけ続けて自分のペースに引きずり込んでいたのだが、今回は序盤でつかみそこねた試合の流れを引き戻せないまま12Rを終えてしまった。